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俺は闇、幼馴染みは光の勇者様  作者: 焼き芋(ちーず味)
第三章 セカンドワールド 堕勇と勇者の戦争
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119話 ぐひゅひゅ

俺はラブラドール(黒)が大好きだっ!


ちなみにサブタイトルは思いつかなかったときは、気持ち悪い笑いをイメージすることに決めました。

「真くんが…邪神?」


「ああ、そうじゃ」

俺の確認する言葉にクソ忌々しい老人は、すんなりとした様子で返答を返してきた。


「……『暴走』という事は、魔神の場合は自ら世界を壊すようにっていう感じだったけど、邪神は違うんだねぇ」


「まあ、そうじゃろうな。

暴走するたびに最高位の神は一時的であろうが記憶を失っておるからの。景山 徹夜と会う前はどこかわからず、ワシですら発見することが不可能だったわけだし、あえて言えば今の時点では最高位の神は、ただの人間として生活していたじゃろう」


「…じゃあ、最後に老人に聞くがコレは真くんに溜まった負の感情とやらのせいだから、これをどうにかすればコレをおさまるのか?」


「…本当に何故ワシが答えなければならないのかがわからないのぉ」


「早くしろ、お前の答えによって俺のやることは変わるんだからな」


「まあ、おさまるじゃろうの…だが、記憶を失っている時点では力を扱えるわけでもないじゃろうから、この暴走は何回も続くことになるがの」


「奈菜、その負の感情を集めるっていうのは、何か魔法具で止めることは出来るか?」


「さあ? やってみなきゃわからないけど徹夜くんの義妹さんにも手伝ってもらえれば、やれない事ではないと思うよ?」


「奈菜も知ってるんだな、栞の事」


「言っておくけど勇者の中では一番カントクと話しているし、一番面倒な事の後始末をしているのはボクなんだからね?

君達が知らない面倒な事だって色々あるんだから」


「そりゃご苦労様です。……ま、この奈菜の答えで俺のやる事は決まったさ」


「……?」

俺は自信満々の表情でそんな事をいうのに対して、奈菜が少し疑問気味にこちらを首を傾げながら見てきた。

まあ、やることなんてそんな大したことでもない。


「当然、真くんを助けるよ…この世界を壊さずにな。それに暴走し終わったら真くんの記憶なくなっちゃうんだろ?

そんなの俺が嫌だわ」

今まで俺が教え込んだあんな事や(※教え込んでいません)こんな事が(※再度言いますが、教え込んでいません)無駄になってしまうのだから。


「…ソレを助けるのであれば、早くしたほうが良いのではないか? その光の周りにヒビが見えるであろう?

それは、この世界が壊れ始めているという事じゃ。

おそらく唯時の仕業であろう魔法で力を抑えられているであろう状態でも世界にヒビが入るほどの高濃度のエネルギーを放っているわけだが…これほどの力ならば、すぐさま力を抑えている魔法も壊されるであろう。

その魔法で抑えられて溜まりに溜まっていた力が、放出された瞬間に数分もたずに壊れるじゃろうな」


「そりゃ、急がなきゃな」


「……だが、その前にワシを倒せるかどうかの問題じゃがの」

そんな事になるのは、分かりきっていたことだけどな。


「じゃあ、そろそろ始めようか」


「あ、やっと始まるの? なんだか話が長くて戦わずに話し合いで終わっちゃうかなって思っていたんだけど…」

ごめんなさい、奈菜さん。


「…俺は話しに入れずに、ずっと空気だったな」

あれ? 誰でしたっけ、あなたは?(※美咲さんです)

そんな変な会話をしている俺達に老人はどこか遠くを見ながら溜息をつき、こちらを口を開いてしゃべりかけてきた。


「時間がないんじゃろ?」

というか、あなたは戦いたいんですか? 俺は戦う理由がありますけど、あなたは無いですよね…めんどくさい戦闘をしたがるなんて、本当に変態ですね。


「うし、始めるか」

今回はマジな感じで戦いますよ、俺。




 ─  ─


「「ッ!!」」」

三人ともが動き、一人はそのまま水晶を放ち、もう一人は魔力の弾を拳銃で放つ…そしてもう一人は水晶を目の前で生み出しソレを増殖させ、いくつもの水晶を放った。

それらがぶつかり合い、爆発する。


「くあっ」

その勢いで吹き飛ばされてしまったのは肩が切り裂かれ、少なくない量の血が出ている少女…イブキであり、他の攻撃を放ったメンバーは吹き飛ばされることは無く、本来一番体に力が無い少女であるアキはメイドがしっかりと抱きかかえている。


「……治療が必要だな」

イブキを見ながらボソリと、そんな事を呟いた泰斗の両側からチェーンソーを振りかぶった明と近接系の武器を持っていない和馬が迫ってきている。

泰斗がしゃがんだ瞬間に明のチェーンソーと和馬の魔力で強化された蹴りがぶつかった。


その下に居た泰斗はしゃがみながらも、跳ぶようにしながら二人から離れイブキに近づいていく。

後ろでは二人が戦っているが、そちらを少し注意しながらもイブキを引っ張って少し距離をとり、肩の傷へと治療魔法をかける。

段々と傷は癒えていく。


「何故、私を治すのですか? あなたが頼まれたらしいのはアキ様であり、私ではないのですよ?」


「…俺じゃあアレはまともにお世話できないから、だな」

傷はふさがりもう既に血が出ることは無いが、既に相当流れてしまったせいで血で服がベットリと塗れており、それに不快感を感じているイブキである。


「それはアキ様がじゃじゃ馬と言っているのですか?」


「…そういうわけじゃない」

イブキの言葉に短く返した泰斗は、次の瞬間にはイブキを再び掴み横に跳ぶと今まで立っていた場所に鋭い水晶が突き刺さった。


「…俺の能力を使いまくりやがって、お前に遠慮という言葉は無いのか」


「そんな事を言っていたら生きていけませんからね」

泰斗の目の前にはメイド服を着た悪魔がチェーンソーを振るいながら現れ…泰斗が後ろに顔を引きその目の前を唸るような機械音を響かせながら通過していく。

その体勢のまま剣を振るい、明を切断するために振るうが…その二人ごと狙うように魔力の弾丸の雨が降り注いだ。

当然、和馬の仕業である。


弾丸を避けたため煙が渦巻いているソコから飛び出した明…それに向けて和馬が弾丸を放つ。

泰斗は降り注いだ弾丸は水晶を傘のように自分の上に生み出す事で、和馬の魔力の塊を全て防ぎきった。

泰斗の水晶は魔力を反射させる力があり、数馬の攻撃を防ぐのには相当適している。


「…これは本当に休む時間が無いな」


「あなた方の戦闘にアキ様が巻き込まれて怪我をしたら、大変です…速めにアキ様を奪ってください」


「……お前は偉そうだな、本当に」

泰斗のうんざりしたような表情で、アキを見つめる。

自然な動作で泰斗が顔を横に振ると、先ほどまで泰斗の顔があった場所を魔力の弾丸が通過していく。


真面目に休む時間が無い。




 ─  ─


普段なら二足方向だが、急いでいるため四足歩行で走っていく猫…名前はタベである。

久しぶりに出てきたわけだが、まあ普通の猫だと思ってくれればいい。


「ニャッ…ニャッ…」

急ぐために走っているタベの後ろには走って、いつも護衛のためにグータラしている部屋に向けて走っている。

すぐさま、その部屋に着くと出入り口の下にある魔法陣を発動させた。

発動させた瞬間に部屋全体にも魔法陣が現れ、異世界をわたるための扉を守るための結界が張られている。


「…これで決められた人間しか、ここには入れないニャ。じゃあ、獣人の子供達が心配だし戻るかニャ」


いつも書いてる途中に思うが『ニャ』をつけるのは恥ずかしい。



「お、これがあの老人が言っていた世界と世界を繋ぐ扉か」


「そうらしいな」

そんなタベの後ろで声が聞こえ、タベが振り返るとそこには少年が二人。

いかにも日本人だという、その少年二人の顔を確認したタベは誰だかを思い出そうとするが、見覚えはあるが名前も能力も知らない。

つまりは、覚える必要も無い雑魚だという事。


「…ふむ、これを壊せという事だったよな」


「ああ」


「というか、下手したらこの世界壊れるんだろ? どうやって俺達は脱出するんだよ?」


「知るか…だが、こんな事で時間かけてるとあの狂った女に切り殺されかねないぞ」


「じゃあ、早めに壊すか」

ただの猫だと思っているのか、タベの横を素通りしようとした少年が二人。


「「……は?」」

その次の瞬間には、二人とも視界が180度回転し…同時に倒れていた。

動こうとするが、上から力を加えられ満足に動くことが出来ない。少年が確認すると、先ほどまでは居なかった男が、こちらを上からおさえ見下すような目で見ている。


「あまり戦ったことが無かったから分からなかったが、力の無い堕勇はここまで弱いのだな……ならば獣人の子達を保護するおまけとして、堕勇も駆逐していこうか」



猫の姿じゃない時は『ニャ』をつけなくて良いので、なんとも楽な事か。

終わりが近いんですけど、終わりまでなかなか進みませんね



誤字・脱字があれば御報告宜しくお願いします

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