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俺は闇、幼馴染みは光の勇者様  作者: 焼き芋(ちーず味)
第三章 セカンドワールド 堕勇と勇者の戦争
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106話 お宝

番外編アイディア募集中。

この頃早めにやってます。

「本当に偶然ですね……み、美月さん」


「美咲くんと話すのは初めてだね~…あまり緊張しなくて良いんじゃない?」

美月の目の前に居る美咲。

そんな軽い会話をする二人ではあるが、美月の周りには光の剣がいくつも浮いており、美咲の手は一部が鋭い爪の生えている狼のモノへとなっている。


「いや……正直、あまり話したことのない人と話すのは緊張しないか?」


「するにはするけど、話せないと何も変わらないからね。できるだけチャレンジ精神で行ってるよ」


「ぬぅ」

美月の言葉に唸る美咲。

その瞬間に光の剣が後を追いながら移動する美月の剣と、美咲の狼の腕がぶつかり合いお互いに弾き飛ばされた。


「そういえばなんで戦ってるんだっけ?」


「何もすることがないから暇潰し、だと思うぞ? 魔剣たちも居ないし特に何もない部屋に飛ばされてしまった俺と美月さんの運の無さのせいだと思う」


「わざわざ『さん』付けしなくていいよ?」


「…ぬぅ」

お互いに空中で体勢を建て直し無事に着地した二人は、さらに魔力と体力を込めながらまたも同時に攻撃を放っていく。

実際、その部屋にはある1つの隠し扉を見つけられれば昔王族が溜め込んでいたいざというときのためのお宝を見つけることができるのだが、二人ともそんな事を知るわけが無い。

美咲は運が無かった、と言ったが逆に二人とも運が良かったわけである。


あくまでお宝を見つけることが可能ならば、ではあるが……。





 ─  ─


「…ッ、おぅ!!?」

目の前から俺へと向けられて放たれた突きは魔剣から飛び出た黒いオーラのようなモノを纏い、まるで一本の巨大なランスのような姿へとなりながら迫ってきた。

なので、俺はそれを上に跳ぶことで避ける。

避けられた黒い突撃槍は俺の背後にあった壁をぶち抜いて、隣の部屋へと移動していった。

というか、俺のイメージでは通路だけしかなかったから、俺の背後に部屋があるなんて思わなかったな。


灯りがいくつも存在しており、それなりに明るく戦闘しやすいこの広い部屋だがラルドさんが移動した部屋には一切の灯りが存在しておらず真っ暗でラルドさんの姿を確認することができない。


「……あのまま戻ってこなくて良いのにな」

そんな事を言ってしまっても俺にとっては仕方が無いと思う。

その俺に対して否定するかのように縦の斬撃が襲い掛かってきた。


「…ッ」

体を横にずらすようにして避けた俺だが、そこに先ほどの黒い突撃槍が前の一撃と比べても凄まじい速度の勢いで迫ってきた。

それを咄嗟に手に持っていた鞘に収まったままの黄金の剣で防御したが、受け止めきれずおもいっきり吹き飛ばされた。

次の瞬間には背中に衝撃が走り遠くにあったはずの壁に、俺の背中が激突したことを理解する事は意外と簡単にできた…そして俺が動こうとした瞬間には目の前には横薙ぎに放たれた黒い斬撃が迫っていた。



「つあッ!!?」

慌てて横に跳ぶようにして避けたが、その残撃から生まれた衝撃波にまたも背中から吹き飛ばされ大きく空中を舞った俺。

それもで地面に自然に落下し激突する瞬間に片腕で着地し、そのまま体を捻りちゃんと足から着地した。


「…くそ、本当にやりづらい。

でも、俺は攻撃されたんだ……そう、攻撃されたんだよ。……これはチャンスかも、しれないな」

そんな事を呟いた俺の目の前には黒い剣を上で振りかぶっているラルドさんに姿があった。


その剣をギリギリで避け、素人の俺だが出来るだけ無駄が無いようにラルドさんお背後に回りこみ……その背中に俺の右腕の肘と左の拳が同時に突き刺さった。

人の身体がそんな音を立てて良いのか、という感想を抱いてしまうほどの大きく生々しい音を立てながらラルドさんが吹き飛ばされた。


「まぁ、背骨とかは折れてないだろうし……問題はないだろ、多分」

それにラルドさんが俺の攻撃でどうにかなるほどやわな鍛え方はしていないと思う。


そんな俺の考えに答えるかのようにラルドさんはつらそうな様子も無く立ち上がる。

それにしても攻撃が食らったときぐらいうめき声とか上げてくれてもいいだろうに…どうにもダメージが入ってると思えないし、ラルドさんの人間のようなところがここまで無くなっていると俺が嫌な気分になる。


「これは正当防衛。なんにも問題は存在していない。

そう、俺のやっていることはなにも間違ってない…正しいんだ!」

大丈夫…自己暗示を忘れずに自分自身にかけることにはぬかりない。

そして一瞬、ラルドさんのニッコリ笑顔の場面を脳裏にいくつものシーンとして思い浮かんでしまったが……うん、大丈夫。どうにか耐える事ができた。

ちなみに頭を抱えてうずくまってしまった俺は……ラルドさんにより俺に植え付けられた恐怖に本当に耐えられたという事ができるのだろうか。


「…とりあえず、やるか」

剣を鞘から抜き放ち、小さな声で唸っているラルドさんへと向き直る。



「は?」

そんな俺の目の前ではラルドさんの手に持つ剣から黒いオーラのようなものが突撃槍の時のように噴出し始めたと思えば、ラルドさんの体全体へと巻きついていく。

それが段々とひとつの形へとなっていく。


「……どこかのバーサーカー様に似とるな」

ラルドさんは全身、黒い鎧に覆われ顔のを覆っている鎧の隙間から赤い光が漏れていて…とっても怖い。

そして、言ったとおりバーサーカー様に似とるわぁ…。




 ─  ─


「なに、この財宝は!? 私が間違って攻撃しちゃった場所に道が隠れてたのが現れたと思ったから美咲くんをほっといて遊びに来たら、こんなに凄いモノのを見つけちゃった!!

貰っていいかな、コレは貰っていいよね!」


そんなとき、ある人の幼馴染はそんな事を叫んでいた。




「こんなにお宝があっても、使い道は無いけどっ!!」

これはよく言う宝の持ち腐れというヤツではないだろうか。

まだろくに状況説明していないけどラルドさんと戦闘になった徹夜くん。

早めにやってる理由は絶対に12月前には終わらせるためです。ここまで長引くと思わなかったので焦ってます。



誤字・脱字があればご報告ください。

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