103話 ニッコリ笑顔
3000文字まで書いたところでPCが固まり、その結果…上書き保存していた1900文字から後が全てが消えた。
数分、ずっとボーっとしていました。
その結果、後から書きなおしたのは、少しテキトーになってたりします。ごめんなさい。
再現できる記憶力もなければ、やる気もありませんでした。
一応、村人が混乱したりしてカオスナなことにならないように少し離れた場所に、闇でできた竜で降りました。
「村に入る前にですが…私が居るのでならないと思うのですが、もしかしたら面倒事になるかもしれませんので一応、その剣を布で巻いてくれますか?
本来ラルド姉さんが持っているべきモノですので、騒がれてしまいそうです」
「……わかった。でも、布がない」
「誰か持ってるんじゃないですか?」
だから、なんで俺を見るっ!!?
「いや、持ってるけどさァ!!」
闇から取り出した布をライルに渡すと、ライルは丁寧な動作で剣をくるんでいく。
ちなみにライルは移動の途中で起きて、ずっと剣を抱えている。
ラルチも文句を言わないので、ずっとライルが剣を抱えたままなのだ。
なんかさ、この頃の俺はさ…思うんだ。
ポケモンで言うとひでんの技マシンを覚えさせるためだけの万能型の秘伝技要員、国民的キャラクターである秘密道具の万能あおタヌキロボ、けいおん!に出てくるお金持ちなので何でも手に入れることが可能な(眉毛が)たくあんちゃん(名前を覚えていない)
都合のいい何でもキャラ…主人公にして、俺はそんなキャラになっているというのはなんだかんだで危機的な状況だと俺は思ってるんだが、これは仕方が無いと思う。
あれだ、闇の万能設定にしてしまったせいだ…あのクソ野朗! 死ね!
あれ、俺は久々に意味の分からないことをたくさん言ったぞ? なんでだろうなァ…?
ま、とりあえず忘れよう……うん、これは忘れるべきだ。
「徹夜、めっちゃ複雑そうな顔をしているけどどうしたの?」
「気にしないでくれ、ちょっと俺はもうダメじゃないかな…と思ってるだけだ」
「急にどうしたの、徹夜くん?」
「五月病じゃね?」
「五月はとっくに過ぎてるよ、徹夜」
実際何月なのかは不明。
「とりあえず行きますよ、皆さん」
ラルチが遮るようにして、そんな事を言ったのでさすがにみんな歩き出した。
村に入った俺達。
当然、村の中には村人と呼べる人たちがさまざまな格好で、さまざまな仕事をしており、まぁそれなりに活気に満ちている様子なのだが、ラルチを見ると「おお、ラルチ様、お戻りになられたのですか!」という風な反応をしながら頭を下げるのだ。
それに対してラルチはニッコリと笑いながら、軽く手を振って返す。
「ここは、昔、私たちの国が滅んだときに逃げた王妃と、それを護衛をしていた騎士や兵士、または侍女など…後は偶然途中で合流した平民などが、ここの地に住み着き。
結果的に、あまり大きな村とはいえないですが…この村になったわけです。
この村の中ではですが私の家は、今も変わらず無駄に偉い訳ですよ……私やラルド姉さんは、コレにあまり良い思い出はありませんけどね」
「…へぇ」
色々と大変そうですねぇ…。
そんなこんなでラルチを先頭に歩いた末に、村から少しはなれた場所…しかも村からの道しか通れないようにするためか、その家の後ろには崖がある。
「この崖がなければ、村を通ってなんか帰らないんですけどね」
ボソリと呟いたラルチは、そのまま家の扉を開いた。
「あら、ルチちゃんじゃない?」
その扉を開けてすぐに目に付いたのは、一人の女性。
本来は腰辺りまであるであろう金髪を後ろに1つにしばり、今はイスに座って紅茶を飲んでいる。
しかも、その顔は整っていて美人なのだが俺はその表情を見て、つい背中に寒気を感じ「うへぇ…」と声を出してしまいそうになる。
何故なら、俺の天敵であるニッコリ笑顔だからだ。
「私の母です」
ラルチがボソリと呟いている。
ああ、あれか…親子だからか。あのニッコリ笑顔はこの母親から受け継がれていたというのか…ッ!! 俺の天敵であるあの笑顔を見るのはマジで久しぶりだ。
「なんで、そんなに無愛想なのルチちゃぁ~ん」
長い金髪を揺らしながら小さい身長の(ま、女子なら普通程度)ラルチに抱きついている。
「ちなみに、母がいう『ルチ』とは私の名前の略です。
……ラルチから『ルチ』で、ラルド姉さんは『ラル』とか呼んでますね、母は」
「だから何でそんなに、無愛想なのぉ~?」
「ちなみに私は自分の母のコレに対して、いつまでも慣れる事ができません」
母親の前でいう事じゃねぇ。
「あるぇ~…? 家を出る前にはあんなに可愛いルチちゃんが、なんでかなぁ?」
「あ、あれじゃね? 美月が居るからじゃね?」
「……」
母親に顔をスリスリされているラルチは俺のボソリとした呟きにより、ギチリッという音と共に固まったように見えたのは気のせいではない。
「ん~? 少し遅くなったけど、そこの方々は?」
少しじゃないです、かなり遅いですよ。
あいかわらずのニッコリ笑顔のままで、ラルチの母親は少し首を傾げながらこちらを見ている。
「…急ぎのようなので色々と省かせていただきますけど、ハーフの少女はラルド姉さんの仲間、そしてそれ以外では異世界から来た人たち」
省きすぎじゃないですかね?
「へぇ…よくわからないけど、ルチちゃんの友達という事でいいわよね」
え…俺は友達じゃないです、だって睨ますもん。
友達じゃないとか言うのもどうかと思うけど、まぁ…知り合い以上、友達未満。そして何故か知らんがいつも恋敵みたいな感じの目でにらまれる。
そんなこんなで、女性は美月をジーと見てる。
「それにしても…あなた、凄い量の光属性の魔力を持ってるわね。ラルちゃんかルチちゃんが、もし男だったらお嫁さんにしたいぐらいだわ」
おい、ラルチ…足をガクガクさせて鼻血を出すな。今すぐ気づけ、お前は女だ男じゃない。
…というか、何で俺はこんなにムキになってるんだ? 馬鹿馬鹿しいな。
「気にしないで下さい…自分達の血の中の力を重視してしまうのはラルド姉さんが剣を受け継ぐ前は、母が剣の持ち主だったので、つい考えてしまうんです」
ラルドさんの前は、この人があの剣を使っていたのか。
「まぁ、それは置いといて…ラルちゃんの仲間って言う可愛いハーフの子が何で、その剣を持ってるの?」
布にくるまれているので気づかれないはずなのに、気づく女性。
そのニッコリ笑顔の細められた目の中に光る鋭い眼差し! という中二病的なめっちゃ恥ずかしい言葉を言っておこう! 正直なんか意味分からなかったけどね。
「……」
ラルチの母の言葉にライルは黙ったまま見つめている。
ライルが何かを言おうと口を開く前に、ラルチが遮るようにして口を挟んだ。
「その話は聞かなくて良いです。もう母さんは戦えないんですから、私たちに任せればいいんです。
それよりも、王都の地図を私に渡してくれませんか? 私は侍女の教育を受けたのでラルチ姉さんのように場所を覚えさせられたわけでもありませんのでね」
「…わかったわ」
ラルチの母親が静かに返事すると、歩き出しそれにラルチもついていくので俺達もそれを追った。
そして、1つの部屋をあけ中に入って行き、その中の机の上に闇積みになっている本を探し始めている。
だが、その前に1つ。
………何故、この部屋にはここまで、たくさんの量の猫のぬいぐるみが置かれているのだ。
「…ここはラルド姉さんの部屋です」
「ラルちゃんは猫が好きだったからねぇ~…でも、本物だとつい強く抱きしめすぎちゃって近所の猫全体に嫌われてるから、涙目になりながら猫のぬいぐるみを抱きしめている姿は可愛かったわぁ」
ああ、そういえばラルドさん猫好きだったね。
(覚えていない方は第一章の大会の時にあります…読まなくていいです)あの時も猫の魔物相手に抱きしめて気絶させていたからな。
「はい、これ」
本の中に挟まれていた折りたたまれたふるい紙を一枚、ラルチに渡す。
その女性は、最後まで笑顔を崩すことはなかった。
ちなみに、この頃投稿ペースが速いのは…なんかテスト期間でサボってたのに結局絵の練習で終わってしまったので、何故か申し訳なく思ってるからです。
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