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俺は闇、幼馴染みは光の勇者様  作者: 焼き芋(ちーず味)
第三章 セカンドワールド 堕勇と勇者の戦争
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96話 タイトル思い付かん

地下の牢屋まで爆発音が響いて来ていた。


「よし、クロやってくれ」


「うむ、任せろ」

俺の言葉のあとにすぐさま現れるクロ。

それにイブキが驚いている様子だが今は急いでいるためイブキには何も言わずに、俺はクロへと枷がはめられた両腕を差し出した。

これは炎がやっていたことと同じだ。

炎は常に頭にこびりつかせていた溶岩に魔力を溜め、逃亡の際にそれっを使った。

つまり元々魔力をためておけばこれをはずすのは容易いというわけだ。


クロの手から闇が現れ、それが枷にある鍵穴へと入っていく。

闇は鍵穴の中で鍵の形を探り、その形となるとクロが手を軽く捻りガチャリという定番の音共にはずれ地面に大きな音をたてながら落ちた。


「ありがとな、クロ」


「今までろくに役に立っていなかったからな。この程度お安い御用だぞ、ご主人」

そんな事を言ったクロは嬉しそうな表情になると同時に消えていった。

ホント、ご苦労様です。


牢屋の鉄格子を闇で切り裂き外へと出た俺は、そのまま向かいの牢屋やイブキの言うお仲間の入っているであろう鉄格子を切り裂き、枷も同時に外してやった。


「ありがとうございます。

あの堕勇の言っていたメイドとは、やはり堕勇の一人なのでしょうか? もし普通のメイドならば簡単にアキ様を助け出すのは容易いと思うのですが…」

堕勇とか…もちろん俺達もだが、意外と知られていないようだ。


「やめといたほうが良い。

そうそう簡単に助け出せるほど弱い相手じゃないからな……あのメイド怖いし」

あの女は結構厄介。


「それより、周りにいるのがウザイな」


「…?」

俺の言葉にイブキが疑問の表情になるが俺は気にせず闇が周りの壁や天井、床などに突き刺していく、その次の瞬間に肉を切り裂く生々しい音が響く。

だが俺が狙ったのに対し、それを避け壁や天井、床などから影が飛び出し襲い掛かってきた。


「しつこいッ!!」

俺以外にも狙いをさだめていた影を含め、全てを闇で巻き取り俺のほうに引き寄せる。

そして、その次の瞬間には手に握っていた二つの剣で(いつの間に握っていた…ッ!?)で、切り裂き飛び出してきた影全員を殺した。

俺に殺された人影は黒く服装で顔を隠し、完全に忍者ですハイ。


「…シノビですか。

所詮、発見しづらい隠れ里に住む傭兵集団……金につられて狂った王 のほうにつきましたか」

イブキの呟きでわかったのだが、俺が見た印象どおりのようだ。

イブキとその周りの数人はシノビとやらから刀を奪い、少し刀を振り調子を確かめているようだ。


「とりあえず、お前らはどうするん?

俺は早くここから出て、合流しなきゃあかんと思うんだ…恥ずかしいから厨二病みたいなことを言うのは嫌なんだが、ある御方がマジギレしておられる」

あの、ご都合主義の幼馴染レーダーの反応が凄い。

ちなみにさっきのシノビは別に俺が正確に気配をよんだとかではなく(俺は正確な場所とかは無理、リヤナさんならできるかも)俺が牢屋を出た瞬間に闇の細かい粒をいくつも放っておいたわけだ。

ここには堕勇がゴロゴロいるので、俺一人だと油断できる状況ではない。


「…今の我々の状況での、この程度の戦力でアキ様を助けようとしても無理でしょう。

堕勇のほうで確保されている今は狂った王もどうすることもできません…なのでとりあえずは王都から脱出し戦力を集めます」


「オケ…じゃあ、出るところまでは一緒にいこう」


「はい」

監視していた兵士は俺達が出ているにも関わらずなにも言うことはなくこちらを見ていた。

それにイブキは兵士の一人(多分ここにいる兵士のなかでは一番偉い)と話し、お辞儀を軽くしあった後に丁寧かつ迅速に兵士全員を気絶させた。


「前にも言いましたが、あの兵士たちはこちらの人間でした…代表して頑張るように言われただけです。

では、行きましょう」


「おう」

俺達は走り出す。


「俺もあんたらをできるだけ守りながらいくから、俺に付いてきてくれ」


「わかりました。

…刀を持っているものは敵を倒し刀を待ってない者の武器を確保してください。

できるだけ脱落しないで生き残りましょう!」

俺の言葉に返事したイブキは、その後に後ろを軽く見ながら大声で後ろについて来ているものに指示をしている。

それに対して他のものは頷くだけの者も居れば返事をする者もいる。


牢屋があるのは地下なので当然、階段を上るはめになる。

上っている途中はそれほど問題ではなかったが階段を登りおわり、普通の廊下に出た瞬間にシノビ数名と兵士が同時に襲ってきた。



先頭を走っていた俺の闇とイブキ持っている刀が動き、血が宙を舞った。


「さきほども思っていましたが、意外ですね」


「ん? なにがだ?」

俺達の後ろの集団も戦闘に入る。


「勇者は基本甘いと聞きましたので、人を殺すとは思えませんでした」


「…元々俺が召喚された世界では人はあまり死ななかったしなー。

まあ、俺が覚えている範囲と言うだけであって名前の知らない人間やら魔族やらは何人も殺してる。

今更殺さないとか考えはないな…実際同じ故郷の人間の首も斬ったし、俺は殺しに来る人間を殺さないなんて言えるほど甘くない。

…俺の見ていないところで死んでる人間のことなんかどうでもいい」

できるだけ人を助けたい!なんて精神をしていたら俺は美月に勇者とか言うものを押し付けなかった。


殺しに来る人間やら魔族の話だが、殺さないなんて考えはない……なのに何故かみんな異様なタフさで生き残ります。

何故でしょうか?


そんなことは置いといて、俺達は襲いかかってくるやつらを蹴散らしながら、進む。

周りでも爆発音が響き、それに対しての対応をしているので俺達の方に来るのは少ない数だ。


「…そういえば今更ではありますが、こちらであってるんですか?」


「問題ない。

俺が一番信頼できる人間のもとに確実に近づいている」


「ふむ」

今のところ負傷者はいても重症ではないし、死人も出てない。

うむ、行けるな。

俺がそう思っていると壁が見えたので迷わず破壊、すると外に出た。



「…正直今の私には関係のない話ですが堂々と壁を壊されると文句を言いたくなりますね」


「もう関係ないんだからいいだろ」

関係ないのだから!

そんなこんなで走りはじめる俺たち。

だが、そこに突撃してくるのが一人…しかも異様に速い。

ここにいる人間では俺しか反応できない速さ。


「ハァッ!!」


「チッ…!!」

俺の蹴りと相手の武器がぶつかり二人とも吹き飛ばされた。

空中で闇を使い体勢を建て直した俺は、俺に向かって攻撃を放ってきた相手を見据える。


「なんでお前がここにいるんだよ……明」


「はて、なんでそんなことを聞かれるのでしょうか?」

そこにはメイド服を着た少女が立っている。


「お前はアキと言う子のお守りだろ?」


「その子は他の堕勇を見張りにつけてます。

役立たずの弱い堕勇ですが、さすがに無力な女の子一人の監視ぐらいはできるでしょう」

俺と明の会話にイブキが反応しているが、相手が自分の反応できない速さで突撃してきた相手に不用意に近づけない。


「ふぅん…俺を無事に帰してくれないかな?」


「できれば無理かと」

俺が少し後ずされば、明はその分だけ近づいてくる。

ホント怖いわ、このメイド。


「っ!?」


「とりあえず徹夜から離れようか、明ちゃん」

明が後ろに下がると今までたっていた場所に二桁に到達するんじゃないかと言うほどの数の光の剣が突き刺さり、俺の横に美月が着地した。


「悪い、心配かけた美月」


「あとで買い物手伝ってもらうからね。

…まぁ、私はこんな危ないところに徹夜一人をおくったカントクに怒ってるんだけどね」

美月と軽い会話をしながら明と睨みあっていると後ろから異様に数が多い足音が聞こえてきた。


「美月ちゃん、いきなり走り出さないでよ。

ビックリするでしょ…ボクは後ろの兵士さんたちに合わさないといけないから追えないんだからさ」

奈菜が大人数を引き連れながら来たな…。


「やあ、徹夜くん。無事で何より」


「おう」


「さて、他の部隊に連絡するかな」

奈菜が魔法具を取りだし連絡し始め、俺の視界の隅では奈菜たちと来た男とイブキが少し話をしている。


「私を忘れて欲しくないのですがッ!!」

あ、明のこと忘れてた。

俺が謝ろうかなぁ、と考えている間に奈菜が明に向かって口を開いた。


「悪いけどもう無理かな。

徹夜くんも確保したし、今回の協力者の目的の人たちも確保した。

それに必要以上にジパングをかき乱した…ということで、帰るよ」


奈菜が、そんなことを言うと同時。

空に影ができ、上を見上げると大きな空挺がいくつも空を飛んでいた。

番外編のアイディア募集中(なんか面倒になって手抜き)

活動報告にコメントしてねー。




誤字・脱字があればご報告よろしくお願いします。

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