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俺は闇、幼馴染みは光の勇者様  作者: 焼き芋(ちーず味)
第三章 セカンドワールド 堕勇と勇者の戦争
198/270

64話 前書きの注意を読んで下さると嬉しい

《今回の話を読むに当たっての注意》

今回、勇者召喚の魔法陣について長々と書かせてもらっている部分がありますが、あくまであるキャラの物語上、進む方向を決めるための作者クソガキの考えです。

馬鹿な作者クソガキがない脳ミソで考えた…考えなしの浅はかな文ですので『それは違うだろ』『はァ?頭沸いてんじゃねぇの?』などと思うかもしれませんが、そこは見逃してくださると嬉しいです。

これはルル達と行動してから二日後である。

景山 徹夜こと俺は(決してハゲヤマではない)俺の家でファンタ(グレープ)はもちろんのこと、サイダーやラムネなどの缶ジュースを抱えながら自分の部屋に向けて階段を上がろうとしていた。



「……どうしたの? テツ兄」


「あ? ちょっとジュースを上に持っていくだけだぞ?」


「いや…持って行く量が大量だったから……気になった」


「あ~、ちょっと美月と一緒に篭るからさ…水分は大切じゃん?」

俺がそんな感じで言うと栞が何故か変な顔になる…何故?

あ、美月っていう事か…フユの姉だし。


「……何をするの?」


「気になるなら見ればいいだろ?」

栞はフユ関係で美月に近づくのは嫌そうだが……俺はニヤニヤとしながらそんな栞に、言ってみた。

俺ってさ…まぁ、結構みんなそうだけど、微妙に人の嫌がることをするのが好きなんだよ。まぁ、それこそ本当に迷惑になるようなことではなく、迷惑にならない程度にだが…。


「むぅ…」

唸る栞を無視して俺は階段を登っていくと、栞は唸りながらもついてくる。

そしてすぐに足で俺の部屋のドアを開けて中に入っていくと、栞も続いて入ってくるわけである。


「お、栞ちゃんだ~」

中に入ってきた栞に美月が手を上げて話しかけ、それに対して栞はペコリと頭を下げる。

ぎこちないなぁ~…。


「何をするの?」

栞が俺に問いかける。


「ああ、まぁ…俺は三ヶ月居なかったじゃん?

だからさ、見れなかった番組や漫画とかを一気に消費しちゃおうと思ってな」

俺の部屋にはテレビとかがあるわけだが、それは結構な音量で(まぁ、周りの部屋には少し聞こえる程度だが、一人部屋に対しては大きいほう)テレビをつけている。

そして栞に挨拶をした美月は胡坐で座り漫画を持ちながら、なおかつテレビ番組も見ているわけである。


しかも俺の部屋にはDVDに漫画、あとは雑誌やらが山のように積み重なっているわけだ。

それに対して栞が何かを言う前に、俺は自分の机からあるものを取り出し美月に向かって軽く下のフォームで投げる。


「ほれ美月、ダテめがね」


「オッケ~」

その眼鏡を美月は特に何もいう事なくかけて、再び漫画に目をおろす美月に向けて俺は母から借りたデジカメを向けてシャッターのボタンを躊躇無く押す。

カシャリという音共に美月の姿のデータを残す。


「……何してるの? テツ兄」


「あ~、写真撮り」


「それは知ってる」

栞さんや…俺はあなたになんでそんな冷たい目で見られなければいけないのだろうか?


「いやな、俺の前の高校って美月が異様なほど人気だからな(今の高校も美月ファン多いらしいけどな)…今は美月もいなくなったし、問題はないんだが、やっぱり美月は今も人気なわけだ。

だから、その前の高校の友達に会ってきて俺の抜けた3ヵ月間分の漫画やらなんやら貸してもらったんだよ」


「それで何で写真を撮ることになるの?」


「ああ、お礼として美月の写真をやることになった」


「……」


うん、美月の写真と交換に一ヶ月間の猶予を貰ったわけである。

ちなみに美月と一緒に合いに行けば即襲い掛かってくるであろう前高校の美月ファンクラブは美月が居なくなっていれば普通に親しみやすいヤツラなのは秘密である。

俺にとって美月ファンクラブ=ゾンビの図はまだ残っているわけだが……。


「よし、美月…次は少し髪形変えてみるか」


「オッケ~」



 = =




勇者召喚の魔法陣。

それには勇者召喚の効果だけではなく呼ばれた異世界の人間に、特別な力や異様なほどの身体能力を与えることができ…それが最大の役目でもある。

だが、この役目の他に他にも少しばかり存在する。


それは、慣れさせること。

その世界に順応させることでもある。

これは魔人と戦ったときに竜王女でもあるイリルなどが言っていたことでもあるが…その世界に呼ばれたときに、その呼ばれた人間はその世界にとっては免疫がない。

つまり、故郷の世界には存在しなかった空気中に飛んでいる細菌1つに対してでも免疫が無いので死に繋がる可能性がない訳ではない。

なので、それらのモノを自動的に備えさせる能力を魔法陣は持っているのである。

……だが、その『慣れさせるモノ』は他にも存在する。


単純に言ってしまえば、それは『死』

自分が相手を殺そうとする、相手が自分を殺そうとする……命をかけた殺し合い。

基本的に勇者召喚の魔法陣を造られた理由は魔王をはじめとする魔族を倒す事……そして魔王も魔族も、どの世界でも自分と同じ人型。

今まで人を殺したことが無かった人間が、同じ人間の形をしたモノをそうそう簡単に殺すことができるだろうか?

殺すことができたとしても、正常な人間であれば精神崩壊する可能性は、そう低くは無い。

ソレ対策の慣れ。


勇者は正義のために、といいながら行動する。

それがテンプレだが、普通の人間が正義のためにといいながら人の形をしたものを簡単には殺せるのは異常だ。


マイナスのイメージになってしまうが、勇者召喚の魔法陣は……大量の命を殺すための兵器を生産する悪魔の魔法である。




ここで老いぼれことグリモアは、この魔法に重ねるようにして自分のいくつかのルールがある『支配』の魔法を勇者にかけることで勇者を思い通りにする。

だが、決して『人を殺す』ような命令は下さない。

何かの拍子に自分の魔法か勇者召喚の魔法…それらのどちらかが壊れてしまった場合、その人間が使えなくなるほど壊れる可能性がある。

それは老人にとっても避けたいものなのだ。

………だから、人殺しはさせない。




では、もし…それが壊れてしまった場合はどうなるのだろうか?




 ─  ─


これは美月と徹夜が徹夜の部屋で三か月分の何かを消費している日の…一週間前である。

そして、今美月達が高校の魔法陣を通って行く世界だ。



そこは日本に似た和風の国『ジパング』である。

その中枢として存在している都市の中心に存在する城の中。


その王の間の中心にあるテンプレなほど無駄に豪華なイスに座った男性が一人と、その前に数㍍はなれて少年……堕勇の『水晶』こと都堂 泰斗が立っていた。


「それで…わざわざお前みたいなガキがここまでお使いに来た理由は?」


「………我々に協力して欲しいのです」

男の言葉に返答する泰斗。

泰斗の目の前の男性…赤髪の30歳代の男が泰斗に向かって口を開いた。


「……用件は分かった。

その用件を了承するかどうかの返答をお前に告げる前に当たって、お前らの戦力を知りたいのだが……?」


「…一応、名前は破族と呼ばれている兵士達が居ますが……せいぜい3000~4000程度です」


「その程度の戦力で、あの『フォルテ』とやりあっていたのか?」


「…こちらは普段、隠蔽魔法をいくつも重ねて敵の目の届かない場所に隠れていることがいい例ですが……『フォルテ』のように行動を公にしながら動くのではなく、隠れ相手の目から逃れながらの動きが中心です。

それに破族とか呼ばれている連中は、この色々な事情で世界が憎いだなんだかんだの理由で従っていますが…あの老いぼれに従うほど憎いと思っている人間なんで、この程度しかおりませんので…」

そういえば………俺の小説で、敬語…だとっ!?


「ふむ…よくわかった。

こちらも色々と忙しいのでな。数日中に、それに対して考えて答えてやる……それまでは、この城に滞在しておけ」


「……わかりました」


「下がって良いぞ……」

その言葉を聞いた泰斗は、軽くお辞儀をするとすぐに後ろを向いて扉へと向かって歩き出す。

ソレと共に異様に大きな扉が開き、泰斗がそこから出るとすぐに扉は大きな音共にしまった。

泰斗は扉を出た後に少し間を開け……思いっきり溜息をついた。


「……気を使わないと何を思うか分からないからな…命令されたこととは言え、本当に面倒だな」

扉の前に兵士が居るのに対して何も思わず泰斗はそんな事を呟く。

兵士が、その言葉に対して何かを思い泰斗に対して睨むように見ようとしたが、その前に泰斗が睨むと怖気づくように他の方向へと目をそらした。

一応兵士も相手が何だか分かっているようで、それ以上は関わらないように泰斗のほうを見ようとしない。


「……まぁ、こちらにとって失礼な事ではあるが、その気持ちはわからなくはないな」

泰斗の後ろからそんな言葉が聞こえ、泰斗が後ろを向くとそこには同い年ぐらいの少年が居た。

肩まで伸ばした赤髪を下ろしている少年。


「……えっと、確かあの王様の息子の…」


「一応、王子のナツメだ。宜しく」

ニッコリと笑いながら差し出された手に、少しばかり泰斗は悩んだ後に手を出して握手する。


「王子様が、俺に何の用だ?」


「タメ口とは本当に失礼だな、これでも一応王子様なんだってのに……まぁ、とりあえずは言うが…あまり外の国を知らないんだ。

せっかくだから少し一緒に話しをしないか?」


「………本当に面倒だな」


「ホントに失礼だな、お前は」


それが二人の初めて出会う日だった。

前書きの注意は、基本俺が殺しだなんだかんだの精神についてはあまり分かっていないし、なんか小説家になろうサイトでの勇者関係でマイナスイメージにしてる気がしたので、書いてみました。




誤字・脱字があれば御報告宜しくお願いします。

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