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第四十九話 『魔王の封印は火山にあり』──やめようと言ったのに、誰も止まってくれない件。

「我がいることよくわかったなシュン」


 そう宝石をもちながらディムリアがこちらに近づいてきた。


「お前、あの赤いのに魔法ぶっぱなしただろ」


「ふむ、隙をつくってやったのじゃ、助かったであろう。 感謝は山盛りお菓子でよかろう」


 そう胸を張っていった。


「確かにたすかったが、危ないからくんなっつったろ」


「な、我も気になったのじゃ! いいじゃろ! たすけになったじゃろうが!」


「最悪、お前が取り込まれかねなかったんだぞ! 誰のためにきたと思っている!」


「ぬぬぬっ!」


「まあまあ、お二人とも」


「そうだな。 とりあえず奴らの陰謀は阻止した。 今はそれでいいだろう」


 そういってセリエスとルードリヒは間にはいってきた。


「それでお前らどうする? 完全に見捨てられたぞ」


 おれは座り込んでいる帝国兵にきいた。


「......そうだな。 我々はもとよりすて駒だったようだな。 だが帝国では当然の扱いだ......」


 兵士長ーーアベルとよばれる帝国兵がいった。 とりあえずミリアとディムリアに兵士を回復させおれたちはダンジョンよりでた。



「うーん...... どういう技術かはわからないけど、魔力をなかに閉じ込めるものを施されてるみたいね」


 持ち帰った魔鉱宝石オリハルコンジェムをギガルトがみていう。


「やはりか。 ディムリアに吸収されないからそうじゃないかと思った」


「しかし、帝国がこれを探してるのは間違いないな」


 ルードリヒは眉をひそめる。


「ああ、そして多分ひとつはもってる。 グアレナは核のことをしっていた。 こっちにはディムリアを含めて四つ分か」


「だがひとつは吸収できぬ。 残り三つ向こうがもっておるなら同数になるな」


「もし他に手に入れていないものがあるなら、悪用されるまえにおさえておきたいですね」


 セリエスがいう。


「ああ、この国に二つ、ガルドリエ公国、プレマス王国、バルツア王国そして帝国にひとつあったなら、各国に一つはあるってことだ」


「ということは、シュンさんの領地、元バスプット王国にも...... ですわ」


「そうだな。 その可能性は高い」


 ミリアの言葉にワイズもうなづく。


「もし、バスプットにあるなら帝国に狙われる可能性があるな...... 先に手に入れるか」


「クルゼクスさんならなにかしってるかも......」


(セリエスがいうように、クルゼクスならなにかしってるかもな。 会いに行くか)


 おれたちは久しぶりにバスプットに戻る。



 はしゃぐおおくの子供たちを背の上にのせ、クルゼクスは伏せている。 おれとミリア、ディムリア、セリエスはバスプットに戻っていた。


「大人気だな」


『危険だから、やめよといっておるのだがな。 なぜかすり寄ってくるのだ』


「この国の復興のために派遣されたものたちの子供たちだよ。 まあ、仲良くやっていてよかった」


 ため息をつくクルゼクスにおれは事情を説明した。


『......なるほど、リアベールを討伐した魔王の封印地か』


 クルゼクスはそう目をつぶる。


「なにかそれらしい場所をこの国でしっているか?」


『......確かにモンスターが多く発生してくる場所があるな。 たまにでてきたものを焼き払っている』


 クルゼクスがそううなづく。


「シュンさん、どうやら本当にこの国にあったようですね......」


「ああセリエス、それでクルゼクスそこはどこだ?」


『あの遠くに見える火山からだ』


 クルゼクスが向いた方向に黒煙をはく山が見えた。


「火山かよ! しかもけむりでてるじゃん!」


「噴火しないのですか?」


『今まで何度かしているな』


「じゃあ、いかなくていいや」


「なにいってるですわ!」


「いや、噴火するところに帝国でもさすがに入らんだろ。 もし、そこで魔王の一人がいて戦い中に火山に刺激でも与えたら、吹き飛んでしまうかもしれないだろ」


「確かにそうじゃが、あのグアレナなら兵士の命など気にせず戦わせるじゃろう」


「まあ、確かに...... だが行きたくないな」


『行くならばつれていこう』


「うん、クルゼクス、行きたくないな......」


「では、行きましょうシュンさん!」


「ああセリエス、行きたくはないけどな......」


「はやくいくぞ! やつらにここの魔鉱宝石オリハルコンジェムを奪われたら最悪同数になるかもしれぬ!」


「しかたないですわ! 早く行くですわ!!」


「いたい! わかったから二人で耳をひっぱるな! ちぎれる!」


 おれたちはクルゼクスにのり、火山へと向かった。



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