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13/19

13:また色々とややこしい事になりそうだが、よしとしとこう

 音御市の計画を再確認しつつも、作者捜索は難航し、10月という**「Xデー」**が迫る焦燥感の中で、俺は深夜も情報収集を続けていた。


そんな中、視界の端にいたヨルが口を開く。

「あのさぁ、オヤジ、もうやめようぜ、気づかないフリとか、めんどくせーだけだろ」


俺がヨルが見えていることが最初からバレていただけでなく、安倍との尾行や、林間学校の件まで知られていたことに驚愕する。


ヨルは、俺の心は読めないが、**「少し先を読む力」で何を考えているか予想できると説明する。また、漫画に描かれていた「晴に筒抜け」という情報は「勘違い」で、自分の考えを晴に秘密にできると訂清した。俺は、この「秘密にできる」**という事実を受け止め、ヨルに真実を打ち明け、協力を仰ぐ覚悟を決めた。


「俺がお前の事に気が付いている事、晴には内緒だ、いいな」という条件で、二人は真夜中の街へ出かける。


真夜中のコンビニでアイスバーを買い与えた際、ヨルは物に触れると透けたように分離し、元の物体(俺が食べる方)は味がなくなるという特異な現象を見せる。これは、以前ヨルが勝手に売り物を食べて晴に怒られた原因だった。


人気のない神社に移動した俺は、ついにヨルに「漫画の事」を打ち明ける。


ヨルは驚かず、それどころか**「信じるも何も、俺だって未来が見えるからな」**と、自身の能力を明かす。ヨルが見えるのは「少し先の事」や、「ペット憑きを見た瞬間に、そいつがどんな未来を辿るか」といったことで、漫画の作者も同じ能力で晴の未来を描いたのだろうと推測した。


ヨルは自分の起源や肉体の有無については「わかんねぇ」の一点張りで、俺の質問攻めに苛立ち、**「もう私は疲れたんだよ!」と怒鳴りながら家へと飛び帰ってしまった。俺は協力を正式に取り付けるのを忘れたことに気づくが、後日、漫画のラストを見せて晴を助けるよう要望。ヨルは「俺も死にたくないんでな」**と、予想外にすんなり協力を承諾した。


後日、俺が帰宅すると、高校時代からの友人、**室川むろかわ 剛志つよし**がバイクで来ていた。晴は、以前俺が剛志とキャバクラに行ったことを根に持ち、機嫌が非常に悪い。ヨルもすれ違いざまに「晴の奴、相当ご機嫌斜めだぜ」と俺に警告する。


重い空気に耐えられず、俺は剛志とファミレスへ。そこで剛志が何気なく口にした昔話に、俺の思考が釘付けになった。


「結婚式ぐらいちゃんと挙げてやりゃあよかったのによ、なんだっけ、ほら、あそこの教会に忍び込んでやったんだろ」


この言葉で、俺は漫画**『ドッペル』3巻の、晴とヨルが語る「教会の椅子裏の落書き」**のシーンを思い出す。以前調べた時には存在しなかった教会だが、それが亡き妻・薫と俺が結婚式の真似事をした、実在の教会に瓜二つだと確信した。


俺は剛志を急かし、来た道をUターンして家へ戻り、すぐに『ドッペル』3巻を確認。落書きの内容は「いつまでも一緒にいられるように」――やはり、あの教会がモデルであることは間違いない。


「めちゃくちゃ大事な事を思い出したんだ、頼むよ」


俺は「晴の命に係わる事なんだ!」と剛志に協力を求め、晴とヨルに見送られながら、ヒントが隠されているかもしれないあの教会へとバイクを走らせた。

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