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キミと見たライブの景色  作者: NO NAME
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大好きなCDが欲しくて

1990年代前半、僕は音楽が大好きだった。

テレビや雑誌などで多くのバンドが特集されたり、バンドが演奏を披露して有名になっていくような音楽番組などもあり、日本は空前のバンドブームだったのだ。


僕はまだ小学生だが、何年も前から音楽に夢中でお年玉やお小遣いを貯めては好きなアーティストのCDを買い漁っていた。

同級生はみんなゲームや遊びに夢中で僕は少し変わった子供だったのだ。

1992年2月、小学3年生だった僕はお小遣いなどもほとんどもらえないので欲しいCDを買う為に両親の商売の手伝いなどをして少しずつお金を貯めていた。



音楽好きの僕は習い事は毎週火曜日のエレクトーンだけだ。

ピアノやエレクトーンをそこでは習っているのでクラシック音楽を発表会などで演奏した事もあり、音楽にのめり込んでも両親は暖かい目で見守ってくれたので協力的だったのだ。

興味がある事はとことん極めてしまう。

そんな性格だった為、音楽にのめり込んでしまっていたのだろう。


また、勉強にも積極的で知的好奇心が異常に高い。

学校で習わない事をすぐに先生に聞いて困らせてしまい少し浮いた存在だった。

学校の友達とはあまり話が合わず、先生もあまり相手をしてくれないので心配になった両親は僕に塾に行くことを勧めてきた。

『お前は勉強が人より遥かに出来る。

好奇心が強いからどんどん吸収出来るのに教われない環境で非常に損をしてると思う。』

『知ってるとは思うが駅前にある塾がすごく有名な塾で近隣の市から多くの子供達が将来のために学力を上げようと通っている。』

『4年生から入塾できる塾なんだ。行ってみないか?』


父親から言われたが僕は少し微妙な心境だった。

めんどくさいのだ。

『学力なんて教科書があれば勝手に上がるよ。行くメリットがない。』

僕はそんな事を返答していたのだ。

父親は周辺の天才と呼ばれた子達が頑張って通っていた塾にどうしても入れたいみたいだ。

必死に説得してくる。


『塾の日は毎日18時〜21時まで授業がある。

授業の合間の休み時間に食事を食べるんだ。塾の日に夜ご飯代として毎日1000円渡そう。

節約してお金を貯めてもいい。やりくりを学んで欲しいと思っている。』

この言葉が僕を塾に行かせた。

300〜400円で済ませればCDがいっぱい買えるのだ。

こうして僕は入塾の試験を受ける決意をした

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