初!異世界!
次回は2000文字行きたい
ゲートを通って目を開けると、立っていたのは路地裏で服装は変わっていなかった
ズボンには長方形の何かが入っている
「何だろ、なんか入ってる。建物の作りも全く違う…本当に異世界に来れた!」
とにかく早く路地裏を出よう!
まだ見ぬ世界にワクワクしながら走り出す
「うぉぉぉ!すげー!服装も街の見た目も全部違う!発展してる!」
初めてのことばかりで、ずっと心臓がうるさい
喜びも束の間、とても大きな音が聞こえてきた
気を取られていて驚いてしまう
「おじさん!この音何!?何が起きてるの!?」
「緊急事態だ!宝石店に強盗が入った!」
大きな音は、あの小綺麗な宝石店から聞こえてきていた
黒い布を被った4人組が店から大急ぎで逃げ出している
その時、強盗のカバンから宝石が零れ落ちた
私は咄嗟に走り出していた
初めて見た異世界での宝石、色も形も輝きも、全てが美しい
「本能が言ってる『あの宝石が欲しい』って」
走らなきゃ!
宝石めがけて走り出す。欲むき出しの顔はアホ面だ
滑り込みで宝石をキャッチ
幸い距離は遠くなかったので、宝石が地面に落ちる前に手のひらに収めることができた
「これがこの世界の宝石……美しいなぁ」
宝石を太陽に翳してみる
街ゆく人、目の前の景色、そして私より 今 この宝石が一番輝いている
「もっと見たいな…」
小さく呟く
思い立ってからの行動がとても早かった
5メートル以上を軽々と飛び、強盗にぶつかる直前で回転しカバンを奪い取る
4人の強盗から宝石の入ったカバンを全て奪い取ることに成功する
宝石を汚したくはないので上着を地面に敷きその上に座す
高く、カバンを掲げて
宝石を『浴びた』
「~~~~っ!!!」
最高の気分
喜びのあまり声ににならない声を上げた
そのおかげで注目を集めてしまっている
今はそんなことはどうでも良い
この宝石達に浸かっていたい
まだ強盗は、カバンを奪われた時の衝撃で地面に転がっている
店員も初めは私を見ていたが
「ハッ」と我に返り、素早く強盗を取り押さえた
*
数分後に警察が来て、強盗はお縄となった
本能に逆らえず奇行をしてしまった
今思えばやばかったなと、
怒られると感じていたが、逆にとても感謝された
店は、宝石一つでも大損害を受けていただろう
だが私が、全て取り返した
奇行を除けばとても良い行いをした
事件は解決
私は、とてもニコニコしながら街へと消えていった。