プロローグ:異世界転生の裏側
異世界転生のプロセスを考えてみたらふと浮かびました。
不定期更新でお送りしていきます。
よければ暇つぶしにどうぞ。
異世界転生あるいは異世界転移モノの物語が流行っている今日この頃。
しかしながら、日本の史料を紐解いていけば、いわゆる「神隠し」などという事象が存在している。
言わせてもらえば、今日における上記の物語の流行は「歴史が繰り返された」結果であり、いわば「再ブレイク」などと言っても過言ではないかもしれない。
これは、そんな「神隠し」と「異世界転生(転移)」の裏側に迫る物語である。
死した魂というのは、一度地獄を通してその生涯を洗い直され、それを通じて天国行きか地獄行きかを決定され、各場所で然るべき処置を与える。しかしながら、毎日毎日死者は出るばかり。さらにその死者を丁寧に裁判にかけ、然るべき裁きを下していかなければならない。中には何日も時間をかけて行わなければならない難しいケースも存在するのだから。そんな多忙な日々を改善すべく、天国と地獄はある提案をしていた。それが新部署の設立。その新部署では何をするのか、それは…
死した魂を、異世界へ送ること。
異世界というものはそれこそ星の数ほど存在し、その分だけ世界を救う「救世主」を求めている。
無論「救世主」だけでなく、あえて秩序を乱す「魔王」の存在を求める異世界も存在する。
それに、単純に死者といっても、天寿を全うできた者ばかりではない。
周囲からもたらされる理不尽な不幸を強いられ、死に追いやられた者もいる。
死ぬには余りにも強い未練を残した者もいる。
そんな彼らに「生」の素晴らしさを見つめ直させるチャンスとなり、さらに異世界が求める救世主への需要を叶えることとなり、まさに一石二鳥となることだろう。
とはいえ、ただ単に異世界へ送るだけでは仕事にならない。
その人間が異世界の救世主になり得るか。異世界が求めている存在に相応しいか。
新部署にはそういった目が必要になる。
「はいこんにちはー。転生課へ、ようこそ」
今日もそんな、死した魂を見極める、天国地獄の共同設立部署「転生課」は業務を開始する――