山手幹線のつぶやき。
街路樹に寄り添う人波 けたたましいサイレン
辺りを取り囲むのは 有象無象で
正直 関わりたくもない
いつまでもピコピコしている灯りのスイッチに
近づくビニール袋 親指でぎゅうっと 力強く
やり過ごそうとした真夜中
見上げた先の 月光が眩くて
早く 温もりたい 布団に ベッド
そして お風呂
勢いよく 放たれた白煙
濁った空気は 淀む グレーに
冷たい感触と 訪れる眠気 近い沸点
いつもは騒がしい駅前が しんとしていて
ただ 煌々と光輝く賑わいがあった
「お疲れ様です!」
24時間営業の ―― チェーン店
夜中の牛丼は 魅惑
ぐっと こらえるしかない
就寝間際のエピソード
冷たい風と 吐息が混ざる
四角い布切れと 柔らかいゴム
マスクをして ―――― 堕ちた
朝陽を待つ 平日に