無機質部屋
からん。
私の耳にはそんな無機質な音が聞こえてまいりました。
きっとあなたが水の中の氷を溶かしてしまった音。あなたは本当にじれったいからそんな水さえも飲むのを躊躇ってしまうのでしょう。
私はそんなあなたを愛しく思うのです。あなたはきっと愛らしい眼で私を見ているのです。大きくてまぁるい茶色の瞳。
その目に私は視えていますか? 写っていますか?
私はそんな事を思いながらあなたを思いながら目を瞑ります。
今日もあなたの夢を見られますように。
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からん。
飲み忘れていたアップルジュースがいつの間にかグラスが溢れんばかりの水を出していた。一口飲んでみると薄まっていて何とも言い難い気持ちに苛まれてしまう。
大きな機械の瞳は彼女を美しく映し出す。ギョロギョロと焦点を合わせるのに必死でぼくの目も回ってしまう。
大丈夫だよ。あなたの姿ははっきりと僕の目に映っている。
だから安心して笑っていてくれ。
「本当に――――、美しい。」
何て洒落た事を言いながら僕はテレビの電源を落とした。
ドナドナー
年明け早々こんなもの書くなんて!うああ!!