表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
103/246

19-2:出会い。そして……

19-2:出会い。そして……


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


「はああ。なんとか、終わったよ」

 攻略時間、2時間45分。

 小歌はなんとか、教官を説き伏せ、送れていたレポートを受理して貰えたのだ。

 たかがレポートといえど、あの石頭教官はレポート一つが未提出だったため単位を与えなかったという噂がたっているのだ。

 きっとここでの小歌のがんばりは無駄にはならないはずだ。

「とはいっても、休日がもう殆ど残ってないな。あ~、これから何しようかな。新しい服でも見に行こうかな」

 とやっと手に入れた休日をどうやって過ごすか、考えている小歌。

 そんな彼の耳元に、風を切り裂く音が聞こえてきた。

 丁度、小歌が歩いている近くに弓道場があった。

 考えもまとまらないしということで、小歌は何の気無しに弓道場へと足を進めた。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


「へええ」

 弓道場で小歌は、真っ黒な黒髪をポニーテールで結っている少女に弾かれていた。

 女性であることは顔立ちや、胸の膨らみから間違えない。

 だけど、その女性の目つきは小歌が知る誰よりも雄々しかった。

 

 雄々しき瞳が、静かに確実に的を射抜いている。

 

 そして、その後を矢が追い、見事に的の中央を射抜いた。

 素直に、凄く格好いいと小歌は思った。

 それはどうやら、小歌だけじゃないようで、聖霞ヶ丘大学弓道部の中でも数人、黒髪ポニーテールの女性に、憧れと言うよりはときめきといった視線を送っている。

 女性はそんな視線など全く意に介さず、静かに正座し他の選手へ射手を譲った。

「うん?」

 そんな女性の右の袖口から金色のブレスレットが覗いていた。

 弓道の事はよく分からない小歌だったが、あんな装飾品つけたまま試合とかしていいのだろうかと、さらに黒髪の女性への興味を増していく。

「よ~し、決めたっと」

 休日の過ごし方を決めた小歌は、早速売店へ向かい、自分のお昼ご飯を買いに行くのだった。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


 一方、その頃。

「はい、久我先生。せ~ので持ち上げるわよ。せ~の」

「はい」

 一人の魔法使い、久我流誠は、いまだ片づかない美術室の清掃に悪戦苦闘していた。

 彼の仕事はもうしばらく続きそうだ。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ