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閑話




あの石がなぜ赤いのか忘れないで。


あの石がなぜ黄色いのか忘れないで。


あの石がなぜ紫色なのか忘れないで。


あの石がなぜ緑色なのか忘れないで。



そして、この黒い石がこんなにも黒いのかを忘れないで。



あの青い石がなぜあるのかを忘れないで。






「まだ、彼のために涙するのですね」


それは呟く。


「同じではないのに、重ねても重ねても同じにもなれないのに。それでも重ねて慈しむのでしょうね」


それは瞼を閉じる。


「ああ、どうしてここはこれほどまでにどうしようもなく、呪われた世界なのでしょう。滅びゆく運命しか与えられず、無情で非常で理不尽な約束が果たされるのをただ待つことしかできない」


それは涙する。






あの石がなぜ赤いのか思い出して。


あの石がなぜ黄色いのか思い出して。


あの石がなぜ紫色なのか思い出して。


あの石がなぜ緑色なのか思い出して。



どうして、この黒い石がこんなにも黒いのかを思い出して。



あの青い石がなぜあるのかを思い出して。






「人が死ぬということはとても悲しいことなのに。あんな約束のために、また、誰かを犠牲にするんですね。この呪われた箱舟がすべて沈むまでずっと」




とある誰かの呟き。もっとずっと先に再登場予定。

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