95【たわわ、たわわ、たわわー】
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商業ギルドにいったん戻り、ギルド長に挨拶した俺たちは、適当なドアを利用して、直接島に戻る。
「なるほど、初めて行く所は転移できないと」
「そうなんですよ。でも残念エルフには困りましたよね」
オフ島で見たガラの悪いエルフたち。
「そうだね王子、国王陛下にもちゃんと相談するんだろ?」
ユグドラシルに弾かれて、故郷に帰れなくて、さらにぐれると・・・。
「うん。勿論」
ガチャリ。
ドアを開けるとそこは天国でした。
キャー、
バシャバシャ
アリサーやめてー
ばしゃっ
こらーミアー
島のドアから見えるプールでアリサとミアが水着で戯れている。
ウリサが軒の下のベンチで俺においでおいでと手を振っている。
「早く来い。もう二時間も遊べないぜ」
片道しか時間がかからなかったとはいえ、もう十五時近い。
「荷物を置いてくるから待ってて!」
寝室に行こうとすると、もうカルピンさんがプールに駆け出していく。
「殿下も~早くおいでー」
はやっ。そして着ている物の面積が小さすぎます!
アリサは、腰は括れているんだけど、全体的にむちむちボンボンしている。
ミアはスリムなんだけど胸だけがやばいから余計に目立っている。
そして、カルピンさんも健康的な迫力が弾けそうです。
・・・みんなビキニ・・・。
水上マーケットで売ってたんだって。カルピンさんの水着も買っておいたとか。
「ははは、こういう時はかえって冷静になれますね」
クリスも苦笑している。
ほら、男も三人いるんですからね。大人はウリサだけだけど。
「じゃあ俺達も遊びますか」
「そうですね」
「俺はもう着替えてるから」
パーカーのまま日向に出るウリサ。
「よし。俺達も着替えてこよう」
「はいシュンスケさん」
アイテムボックスから、夏に作ってた浮き輪やビーチボールを出して
外へ出る。
「おーい皆ービーチに行こう!」
「「「はーい」」」
ひとしきり暴れて、パラソルの下で、ココヤシのジュースを飲む。ヤシの実を取るのは
もちろん飛べる俺。パタパタと飛んで行って、黄色ちゃんの風魔法でカットするんだよ。
トロピカルだぜー。
「ねえ、ウリサ兄さんはどんな人が好みなの?
アリサねえちゃんは妹だから外すとして、ミアなんていい子だし、カルピンさんも大人の魅力にあふれているしねー」
「大人って、棟梁は九十歳らしいぜ」
「しっエルフにそれは言っちゃいけないんだよ」
「ははは」
クリスも笑っている。
「そういう、シュンスケはどうなんだ」
「うーん、まだ子供だからか、何とも思わない」
「そうですか?アリサさんなんて素敵じゃないですか」
確かにはちきれそうですね、クリス君。
でも、一緒にお風呂に入りすぎててさ、もう何とも思わない。
もっと成長したらムラムラするのかな。
・・・自分がムラムラするのが想像できない。
あれ?俺はそんなに枯れていたのだろうか。思い出せない。
いやいや、この世界に来る前は受験生だったしね。
恋焦がれる相手はリアルより、二次元だったかもしれないし。うんうん。
ままごとみたいな彼女は中学の時にいたけど、あっちから申し込まれて、高校へ進学すると彼女が女子高だったからか自然消滅したんだよな。
「なんか、もう枯れているかも」
「枯れてって・・・おまえはまだ子供なんだよ」
まあ、そのうち身も心も焦がすような恋が出来たらいいな。
今はさ、色々しなくちゃいけない事とか。してみたいことが多すぎるもんね。
気持ちが忙しくて、ゆとりがない。
「シュンスケさん、アイラが大きくなるのを待ってやってほしい」
「そうだね、楽しみだよね」
それはもう、将来の彼女というより、クリスみたいに兄妹関係では。
「いや、ああ見えてアイラはおませさんですよ」
「女の子はすごいからな。ロックオンしたらグイグイ来るぜ」
ウリサ兄さん、体験談でもあるのでしょうか。
「こわい」
「カーリン様とかお似合いですよ」
「俺の身長はなー、カーリンの肩より低いんだぜ!お前と一緒で」
種族的に差が縮まる気もしないし。ほんのちょっとエルフが混じってるカーリンはたしかに将来はほかの人より若いだろうけど。彼女のママさんもそうだったしね。
「そうでした。でも大人サイズに変身をすれば?」
「寝こけると縮むんだよ。このピアスは種族しか変わらないしな」
「はははそうですね」
「あるいはシュンスケ様ならユグドラシル様ともお似合いでしたよ」
「それは恐れ多すぎです」
なにを言うのよこの子は!
「ところで、市場で何か買ってきた?」
もう、話を変えちゃうぜ。
「言われていたお米や豆類も買ってますよ。それとね、お米で出来た紙みたいなのを買ってきました」
「ライスペーパーだ!それはイイね。それでサラダを作ろうかな」
「へえ、サラダにするんですか」
「そう、サラダにちょうどいい野菜とかエビとかアイテムボックスにあったし。よし、キッチンに行こうかな」
「僕も手伝います!」
「俺も」
プールのジャグジーでまったりしている女子を置いて、男どもはキッチンへ。
ウリサのギャルソンエプロンなんて、それだけで東京に店を出したら客を呼べそうだぜ。
夕食は、ライスペーパーで巻いたサラダと、ナシゴレン風チャーハンにトムヤムクンで決まりだな。苦手なパクチーなしで、女子に入れるか。デザートはもちろんかき氷。
夕日が傾いてきたころ、テラスに焚火がくべられる。
そして、白色ちゃんの光の下で夕食タイム。
「すみません、シュンスケ様」
ミアが半泣きで謝ってきた。
「なんで?」
「お勤めを忘れてはしゃいでしまって、ご飯まで作ってもらってしまいました」
「いいっていいって。ミアはこの島は、はじめてだったでしょ?」
「はい」
「前にセバスチャンに来てもらった時も、彼にはのんびりしてもらったんだよ」
今回は朝だけ来てもらってすぐにお屋敷に返したけどね。どちらかが屋敷にいないと困るから。
「シュンスケ様」
「こうやってミアもみんなとのんびりする日があってもいいんだよ」
「はい、そうですね」
ミアも美人さんで、それに笑うと可愛さがプラスされるんだよな。
「ほかに、一緒にここで遊びたい友達がいたら言ってね。連れてきたらいいからね」
「はい、ありがとうございます!」
ミニギターを出して、南部って名前の古いバンドのバラードを歌う。
今のビーチで歌う曲はやっぱりそれかな。
どこかに、そのバンドの名前の海水浴場もあったっけ。
そう言えば、ここの島の名前も考えろって言われてた。
どうしようかな。
シュバイツは湖の名前だし、
モサ島にしようかな。モササから名前を貰っちゃおうかな。
明日、聞いてみよう。
気が付けばミアがギターを抱えている俺に凭れて眠っていた。
俺ちっちゃいのに。器用だな。
遊ぶのも疲れちゃったかな。お買い物もしてもらったし。
ミアも実は19歳だから、俺と同級生の計算になるんだよな。
言った事あるんだけど覚えてる?ミア。
ふふふ。やっぱり寝顔可愛いよね。
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