表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
社畜おじさん、仕事を辞めて辻ヒーラーになる。  作者: 七渕ハチ
第一章『妖精おじさんがあらわれた。ただし、その姿は見えない』
4/140

第4話 初めてのテイム

「トリガー、テイム」


 イッカクガエルに向かいスキルを使うと、敵対を示す赤いターゲット名が緑色に変わる。テイムが成功した証だ。


 何度か試しているうちに弱らせることなくテイムができるようになった。スキル欄を開くと調教スキルが20に届いているが、最大値は1000だから先は長い。回復魔法は知らぬ間に60まで上がっていた。


 今のところ、テイムできるモンスターは一匹のため解放して捕まえてを繰り返す。スキル値が上がれば数が増えるのだろうか。


 村の調教屋に戻ると新たな会話が発生した。


「ほう、テイムを成功させたようだな」


「あ、はい」


 NPC相手につい返事をしてしまう。


「これを使え」



≪飼育管を入手しました≫



 キャップが付いた試験管に似た物を渡される。


「仲間にしたモンスターを飼育管に入れる時はアイテムを持ってコマンド、プットインだ。逆に出すときはゲットアウト。しっかり使い分けろ」


 コマンドを覚えるだけでも一苦労だ。


「トリガー、プットイン」


 また新たな効果音と共に、足元でじっとしていたイッカクガエルが光の筋になり飼育管に入っていく。透明だった飼育管はシルバーに色を変えた。


「メニューにペットが追加されたはずだ」


 言われるままメニューを開くとペットのタグが新しくできている。そこにイッカクガエルの名前と詳細が表示されていた。



【イッカクガエル】

『レベル』 1

『体 力』24/24

『精神力』 0/ 0

『スキル』なし



 プレイヤーには存在しないレベルがあるんだな。それに、スキルということは覚えるモンスターも存在すると。調教も面白そうだ。


「新しく名前を付けてやるといい。調教師ライフを楽しんでくれ」


 名前か……どうせなら、もっと強そうなモンスターを仲間にして付けたい。


 NPCと会話を続けていると罠の項目が出てきた。


「ほう、罠に興味を示すか。いいセンスだ」


「あ、どうも」


 また返事をしてしまう。正直、NPCがNPCと思えないほどに現実感がありすぎた。よく見ると表情や仕草から不自然さを感じるけれど息遣いに騙される。ゲームに慣れていると違うのかもしれないが。


 罠は調合で作るらしい。痺れや毒、移動の鈍化や酩酊を与えたりと幅が広かった。


 調教屋とは別れ、調合屋に行ってレシピを眺めると花を材料にしたものが多い。そういえば地図に花畑があったな。


 とりあえず、王都に向かって物語を進めることにしよう。




 ◇




【DAO】総合スレPart18


346 名前:名無しの古代人

    王都に来たけど無駄に広い


347 名前:名無しの古代人

    ポータルを使えば一瞬だった


348 名前:名無しの古代人

    ポータルの登録までが一苦労だな


349 名前:名無しの古代人

    建物の装飾も凝ってて見ごたえあるよ


350 名前:名無しの古代人

    ハウジング系は間違いなくある


351 名前:名無しの古代人

    現状でも買えない値段で家が売られてた


352 名前:名無しの古代人

    木工で家具のレシピがあったぞ


353 名前:名無しの古代人

    ストーリーを進めようぜ

    個人部屋ぐらい使えるようになるんじゃないの


354 名前:名無しの古代人

    ギルドでホーム設定がグレー表示されてた


355 名前:名無しの古代人

    家は大体ギルドでってのはあるある


356 名前:名無しの古代人

    ぼっちギルドを作るのもあるある


357 名前:名無しの古代人

    そこらへんのプレイヤーに話しかけろよ


358 名前:名無しの古代人

    おじさんみたいなプレイヤーキャラを見かけた

    NPCに返事しててほっこりした


359 名前:名無しの古代人

    何それかわよ


360 名前:名無しの古代人

    わざわざおじさんのキャラにするってどうなんだ


361 名前:名無しの古代人

    おじさんは男の娘キャラにしがち


362 名前:名無しの古代人

    中身はおじさん好きのJKだから


363 名前:名無しの古代人

    ≫362

    朗報


364 名前:名無しの古代人

    AI搭載のNPCも中にはいるみたいだけど


365 名前:名無しの古代人

    今どきAIに感動なんておじさんでもしないだろ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
何を聞いても同じ事しか言わないNPCな感じがする…会話が不自然です。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ