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社畜おじさん、仕事を辞めて辻ヒーラーになる。  作者: 七渕ハチ
第三章後半『攻城戦イベント』

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130/152

第130話 タルで飛べ

【DAO】イベント会場Part15【第四回】


531 名前:名無しの古代人

    これで互いに城攻めを終えたのか


532 名前:名無しの古代人

    一回目はまあ様子見だよね

    手ごたえはあったでしょ


533 名前:名無しの古代人

    意外と守りが有利って感じはなさそう


534 名前:名無しの古代人

    上に陣取れる数がね

    反撃も普通に飛んでくるし


535 名前:名無しの古代人

    全員で回り込めば潰せると思うが

    その間に拠点やらが手薄になる


536 名前:名無しの古代人

    逆に攻めたほうが有意義


537 名前:名無しの古代人

    相手の侵攻を遅らせた側が勝つ


538 名前:名無しの古代人

    後は貢献ポイント集めだ

    破城槌をどっちが多く用意できるか


539 名前:名無しの古代人

    中央拠点のひとつを青が取り戻した

    すまんな


540 名前:名無しの古代人

    赤の時間が長かったし

    素材はたんまりいただいた


541 名前:名無しの古代人

    拠点はガーディアンの分守りやすい


542 名前:名無しの古代人

    本隊で蹂躙しないとジリ貧になりがち


543 名前:名無しの古代人

    蹂躙のせいで攻略情報が抜けてる

    全体で共有しようぜ


544 名前:名無しの古代人

    なんかチャットで流れてたっけレベル


545 名前:名無しの古代人

    おれたちは雰囲気で占拠に挑んでる


546 名前:名無しの古代人

    紅の報告があるとすぐ取られるイメージ


547 名前:名無しの古代人

    さっきも炎霊花の洞窟にいたろ

    3パーティぐらいの報告だったな


548 名前:名無しの古代人

    ずっと少数でうろちょろしてそう


549 名前:名無しの古代人

    占拠を考えると連携は取りやすいか


550 名前:名無しの古代人

    数がガーディアンの強さに影響するとはいえ

    せめて5パーティはほしい


551 名前:名無しの古代人

    その場にいたけど

    おじさんが指示くれてたよ


552 名前:名無しの古代人

    は?

    おじ案件だったのかよ


553 名前:名無しの古代人

    やっぱ紅の陰に妖精おじだ


554 名前:名無しの古代人

    普通のおじさん顔だったから別人だと思う

    紅ともかかわりないってさ


555 名前:名無しの古代人

    普通だとおじコレ図鑑に追加は難しいか


556 名前:名無しの古代人

    リーダーの素質があるのは有望


557 名前:名無しの古代人

    指示おじは語感よし


558 名前:名無しの古代人

    それってただの上司では




 ◇




 炎霊花の洞窟に押し寄せた青陣営のプレイヤーたちは、押しとどめているうちに追ってきた味方の集団があっという間に鎮圧した。一緒に攻略したメンバーは紛れて感謝を伝えられず仕舞いだけれど、きっとまたどこかで会える。


 そして、拠点の占拠で貢献ポイントが増えたこともあり、本陣に戻ってアイテムの補充を行う。


『お、防具のアップグレードができるな!』


 まずは被ダメージに備えて防具を新調する。和風の甲冑と西洋のプレートアーマーが合わさったデザインだ。初めの落ち武者に比べてすっかり見違えた。


『ふむ、少々目立つ装いでござる』


 コヨミさんが着るいつもの鎧は色合いも大人しい。陣営を示す赤は忍者視点だと気になる要素か。


 スキル範囲増幅剤とマナポーションはいくらあってもよく、多めに仕入れる。正直、他は転移コーラ程度で間に合った。


『イベント前に装備してた武器を一定時間使えるアイテムもいいかなー』


『ここぞという場面で役立つでござる。拙者の愛刀に血を吸わせましょう』


 宝の地図で見つけた武器に出番があってよかった。自分は魔導書よりポーション類を優先だ。



《必要な破城槌用の貢献ポイントが溜まり次第、城攻めを行う。扉を破って中へ侵入する予定だ。各々準備を整えてほしい》



『うちのサブマスがやる気だな』


 門扉を攻略できれば一気に勝利へ近づく。


『我々もポイントを稼いでアイテムを充実させますか?』


『いえ……』


 それも大事だが城を攻める前に試したい思いつきもあった。


『コヨミさんには四人が乗れる木の板を作ってもらいたいです。素材は納品所のところで受け取れますので』


『構いませんよ。では行って参ります!』


 木工スキルがあれば単純な工作物はお手の物だろう。成功するかは未知数で、まずはテストだ。自分は爆発タルを交換して用意する。


『ナカのんが悪だくみ中だ!』


『想定外の動きにはなるかもしれません』


『さすがナカノっち! おれは何する?!』


『バランスをとる練習、でしょうか』


『任せろ!』


 カンペさんが両手を広げて片足で立つ。そんな簡単に鍛えられるものではないが、レモンさんが続いて紅さんも片足で立った。


『これぐらいだったら余裕でしょ』


 三人ともぶれず傾かずですごい。真似てみると身体がすぐに揺れてしまう。やはり、懸念点は自分か。


『板の完成でござる!』


『助かりました』


 素早い仕事に感謝して受け取る。


『テストのために移動します』


 変に注目を集めるのも邪魔になる。三か所ある門の内、プレイヤーの行き来が少ない場所へ向かい、入口外に爆発タルを設置した。


『爆発の反動で宙に飛び、門を越える作戦です』


『ほほう! ナイスアイデアでござる!』


『マジか! でもダメージの軽減が間に合うかだなー』


『ナカノがやる』


『そうそう、とっておきのやつね!』


 アイアンクラッドタートルなら一度のダメージは大幅に防げる。失敗したら貢献ポイント集めに奔走だ。

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