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星野一歌のバレンタイン

作者: nowfYT

「行ってきまーす」

私は星野一歌。どこにでもいる普通の女子高生だ。

今日はバレンタイン。そう、私は今日、好きな男子に生まれて初めてチョコを渡そうとしているのだ! でも……まだ好きって言えてないんだよね……。

はぁ……どうしようかなあ……。

そんなことを考えながら学校に向かっていると後ろから声をかけられた。

「おっはよ〜!」

この子は私の友達の相沢優花ちゃん。明るくて可愛い女の子だ。私とは正反対と言ってもいいだろう。

「おはよ〜」

私が挨拶すると優花はニヤッとして言った。

「いや〜ついに明日かあ……」

「うっうん……そうだね……」

私は緊張しながら答えた。

「大丈夫だよ!絶対うまくいくよ!!」

優花の励ましの声を聞きながらも不安な気持ちは消えなかった。

キーンコーンカーンコーン 授業の終わりを告げるチャイムが鳴る。

よし!いよいよだ!!頑張れ自分!!! 心の中で自分を応援し席を立つ。

そして教室を出て階段を上る。ガチャリ ドアを開けるとそこにはもう既に東雲彰人の姿が見えた。

「あっあのさ……」

勇気を出して話しかけると彼はこちらを振り向いた。

「ん?どした?」

「えっと……その……これ受け取ってくれる!?」

カバンの中から取り出したチョコレートを渡す。心臓が爆発しそうなくらいドキドキしている。顔も真っ赤になっていることだろう。

「おう!ありがたく貰うぜ!」

やった!!!これでOKだったら付き合えるかもしれない!! 嬉しさと同時に恥ずかしさがこみ上げてくる。

その後の授業は全く頭に入ってこず、上の空のまま過ごした。

〜昼休み〜

「ねえねえ聞いた!?」

突然大きな声で話し始めたのは同じクラスの仲良しグループの子達だ。

「何の話?」

私が尋ねると彼女は興奮気味にこう言った。

「隣のクラスの子で付き合い始めたカップルがいるらしいよ!」

へぇ〜そっかぁ……良かったねぇ………………ってそれどころじゃないじゃん!!! なんでこんな大事な日に他の子の話なんてするのぉ〜!? 私のバカァ〜!! こうなった以上仕方がない。作戦変更だ。

まずは相手のことをよく知ろう!それからでも遅くはないはず! こうして私の恋の大作戦が始まった。

翌日になり私は早速行動を開始した。

「おはよう!」

登校中に後ろから東雲くんに声をかけられた。

「お……おおおおはよう!」

緊張してしまい変な返事になってしまった……。

「お前なんか様子おかしくないか?」

「べっ別になんでもないけど……」

「ほんとか?ならいいんだけど……」

危なかった……。なんとかバレずに済んだよぅ……。

「それより早く行かないと遅刻しちゃうよ!」

時計を見ると8時20分を指していた。

8時半までに学校に着けば良いのだがここからだとギリギリ間に合わない時間になっていた。

「ヤバいな急ぐぞ!」

2人は全力疾走をして何とか校門の前にたどり着いた。

キーンコーンカーンコーン チャイムの音と共に2人とも息切れをしながら教室に入ることができた。

ふぃーセーフ! みんなからの視線を感じながら自分の席に着く。

「おい!大丈夫か!?」

後ろの東雲君から心配された。

「うん!全然平気だから気にしないで!」

本当はかなりキツかったけれどここで弱音を吐くわけにはいかない。

「本当に無理すんじゃねーぞ」

「わかってるってば〜」

そんな会話を交わしているうちにホームルームの時間になった。

「はい!じゃあ出席取るぞ〜」

1人ずつ名前を呼ばれていく中私はあることに気づいた。

(あれ?私だけまだ名前呼んでもらってなくない?)

先生が生徒の名前を呼んでいる間ずっと考えていた。

そういえばいつも一緒にいる優花の名前はまだ呼ばれていない気がする。

そう考えている内にいつの間にか全員の名前が呼ばれた後だったようだ。

「よし!今日はこれで終わりだ!日直号令かけろよ〜」

やっと終わったぁ……。

私は少しホッとした気持ちで帰り支度を始めた。

「いっちかさ〜ん!ちょっと来てくれない?」

「どうしたの優花ちゃん?」

私は不思議に思って首を傾げた。すると彼女は小声になって耳元で囁いた。

「今日の夜電話したいんだけど大丈夫かな?」「うん。大丈夫だよ!」

「よかった!ありがとう!またあとでね!」

「バイバーイ!」

優花は手をブンブン振りながら走って行った。

私も手を振り返す。

さてと……私も帰らないと!


〜帰宅途中〜


「ただいま〜!」

玄関を開ける。するとリビングの方からお母さんが出てきた。

「おかえりなさい!はいこれ!ハッピーバレンタイン!」

「わぁ!ありがと〜!大好きだよママ!!」

「もうっ……いきなりそういうこと言わないの……」

「えへへ……ごめんなさ〜い!」

「まったく……」

「あっ!そうだ!パパにも渡さないと……」

「そうね!忘れないうちに渡してきてくれる?」

「うん!わかった!!」

私は急いでお父さんの部屋に向かった。

コンコンッ

「失礼しま〜す……」

ドアを開けて部屋に入るとそこには誰もいなかった。

机の上にチョコを置いておこうと思い近づく。

その時、足元に何かが落ちていることに気がついた。

「これは……手紙?」

拾い上げて中身を読んでみる。

『俺はお前のことが好きだったんだ。』

「!?」

驚いて声が出そうになったところを必死に抑える。

「なんだろう……この感じ……」

胸の奥の方がチクチクと痛むような感覚に襲われる。

「うっ嘘だよ……だって東雲くんは女の子に興味が無いはずだもん……きっと誰かと勘違いしてるんだよ……」

自分で言っていて悲しくなる。

もし勘違いだったら? 東雲くんが私のこと好きだったら? その考えが頭の中を埋め尽くす。

「やめよう……。やっぱり東雲くんに直接聞くべきだよね」

そして迎えた放課後、ついにその瞬間が訪れる。

「あのさ、俺、前から言おうと思ってたことがあるんだよ」「えっと、なにかな?」

「その、なんだ、えっと、好きだ」

その言葉を聞いた途端、私の目からは涙が溢れ出していた。

「!?ど……どうして泣いてんだ……?」

「違うの……嬉しくて……つい……グスッ」

「お……お前……ほんと可愛いな……」

「かっかわいくないよ……!」

「いや!お前は世界一かわいいよ!」

「うぅ……」

「照れてる顔も超絶可愛すぎる……」

「恥ずかしいよ……」

「でも、本当に嬉しいよ。ありがとう。」

「こちらこそありがとう!」

「ところでさ、返事聞かせてくれないか?」

「もちろんOKだよ!」

「ほんとか!?まじかよ!!やったぜ!!これからよろしくな!」

「うん!改めてよろしくね!」

こうして2人は付き合い始めた。

それから2人は付き合うことになったことをクラスのみんなに伝えた。

クラスメートたちは祝福してくれた。

それから2人はデートを重ねていたある日のことだった。

「ねぇ……キスしない……?」

「ああ……いいぞ」

2人の唇の距離は次第に縮まっていきゼロ距離になる。

「んっ……」

2人の間に甘い吐息が漏れる。

「ぷはぁ……」

「はぁはぁ……」

2人とも息が上がっていた。

「もう一回……」

「ダメだ。そろそろ下校時刻だから帰るぞ」

「うん……」

「そんな落ち込むなって!また明日も会えるだろ?」

「そうだね!じゃあまた明日ね!」

「おう!またな!」

今日もまた何もできなかった……。

〜翌日〜 今日はホワイトデーだ。

今日こそ何かしないと……。

そう思った矢先、

「おはよう!今日もいい天気だね〜!」

「お、おう。そうだな」

緊張で上手く話せない。

「どうかしたの?なんか変だけど……」

「べ、別になんでもない!」

「ふ〜ん。まあいっか!それより早く行こう!」

「おお!行くか!」

いつもより少しだけテンションが高い。

なぜなら今から遊園地に行くからだ。

「ねえ!何乗ろうか?」

「お前が乗りたいもので良いよ」

「わかった!ならあれに乗りたい!」

指差したのはジェットコースターだった。

「よし!じゃあ並ぶとするk……っておい!ちょっと待て!早すぎだろ!」

「え〜?だって待ちきれないんだもん!」

「ったく……仕方ないな」

「やったー!ありがとう!」

「ほらっ!もうすぐ俺たちの番だぞ!」

「わぁ!楽しみ〜!あっ!もう並んでる!」

「あんまり走ると危ねーからゆっくり歩け」

「は〜い!」

〜数時間後〜

「楽しかった〜!」

「そりゃよかったな」

そう言いながら彼は私に近づいていく。

「はいこれ!バレンタインのお返し」

「えっ!?これ私にくれるの?」

「当たり前だろ。お前のために買ってきたんだから」

「開けてみても良い?」

「おう。開けてみてくれ」

私は箱を開ける。すると中には指輪が入っていた。

「綺麗……ありがとう!!」

私は笑顔で言う。すると彼も笑い返してくれる。

「喜んでくれて良かったよ」

「大切にするね!」

「ああ」

私は左手の中指にはめてみる。サイズはぴったりだった。

「似合ってるじゃん!」

「ありがとっ!」

「それじゃあそろそろ帰ろうぜ」

「うんっ!」

こうして2人は幸せな日々を過ごしていった。

〜終わり〜

最後まで読んでいただきありがとうございますm(_ _)m 面白かったら星、レビューお願いします!

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