正真正銘のメイドさん
遅くなってしまって申し訳ありません!
不定期って書いたけど週に一回は投稿したいな、と思ってます。
来週から頑張って行けると良いなぁ(願望)
僕がお父さんの言葉にショックを受けて思考停止していると、
お父さんの隣に座っている女性が声を掛ける。
「もう、色々飛ばして説明しすぎよ。隆文さん。光くん混乱しているじゃない」
「あ、ああ。すまない。」
そういえば、女性の名前を聞いていない事を思い出し声をかける。
「ええと、お父さんの再婚相手、ですよね?」
「いいえ、違うわ♪」
即答だった。
「・・・・え」
この人が再婚相手だと思っていた僕は再び硬直してしまう。
「私の名前は辻海 奈緒。隆文さんと結婚するのは私の姉さんの辻海 薫。」
ああ、なるほど。これで結婚相手じゃないのにこの家に居る理由が分かった。
一瞬、『浮気相手・・・?』と思ってしまった自分を殴りたい。
だけど、また一つ疑問が生じた。
「なら、奈緒さんのお姉さんはどこに居るんですか?」
「ああ、そのことなんだけどね・・・・」
「姉さん、重度の引きこもりなの。」
奈緒さんが苦笑しながら衝撃の事実を伝えてくる。
三度、硬直
「今この家には居るんだけどね、まだ光くんに慣れてないから部屋から出てこれないの。
顔、見たくないんだって。 」
「え?え?」
いや、これ何て返せば良いんだろう。
引きこもりは別に気にしない。気にしないのだが・・・
息子になる僕に顔を見せたくないって・・・
一回も会ったことないから、慣れてないのは仕方ないと思う。
でも、顔を見せたくないって・・・・
リアルに悲しくなってきた。
「あれ、でもこの家に部屋って二つしかないですよね。」
・・・あっ。
「ああ、お前の部屋は奈緒さんが使うことになった。」
「ごめんね〜(笑)」
お父さんと奈緒さんがもう何回目か分からない衝撃の事実を伝えてくる。
詳しく話を聞くとお父さんの部屋でお父さんと薫さんが、
僕の部屋で奈緒さんが生活するらしい。
「なら、僕どこで生活すれば・・・」
「ああ!それなら問題ナッシング!私が手配しておいたから。」
ピンポーン
そこで玄関のチャイムが鳴る。
「おっ、ナイスタイミング!」
奈緒さんが玄関に向かう。
『ちわーっす!鷹のマークの引っ越しセンターです!』
『あー!ありがとうございます!じゃ、運び出しお願いします!』
そんな声が聞こえてくる。
「お前の部屋の荷物は全部まとめておいたぞ。」
「アッハイ。」
なんかもういろんな事がありすぎてツッコむ気力も無い。
「で、さっきの話の続きだが、お前はこれから親戚の和泉さんの家で生活していくことになる。」
そこである仕事をして貰いたいらしい。
「仕事をする代わりに生活費はゼロだそうだ。」
「学校は?」
「転校したいならしてもいいそうだ。幸い今日から夏休みだから影響は少ないだろう。」
「ちなみに、拒否権は」
「無い。」
即答だった。
「あと一時間後に迎えが来るそうだ。心の準備をしておいてくれ。」
『理不尽な・・・」
「心の声が出てるぞ。」
そんな会話をしていると荷物を運び終えたのか、奈緒さんが戻ってきた。
「事情説明された感じ?」
「あ、はい」
「いやー今更だけどゴメンね。和泉さんが今日中にしないと受け入れないとか言ってきかなくてさー」
ああ、聞いたことない苗字だと思ったら辻海さんの親戚だったのか。
「いえ、大丈夫です。」
正直、ドウシテコウナッタ感が凄いけどここでウダウダ言っていても仕方ない。
というか、衝撃的な事が多すぎて脳の処理を超えているのだろう。
頭の中は真っ白だ。
これで会話できているのは、お父さんもそこそこ理不尽なだけでなく今まで様々な体験(主に優希)をしていたからだろう。
女装などの理不尽な目に合わせてくれた優希一行には感謝したい。
・・・あれ、何かおかしい気がする。
「そう、なら良かった。頑張ってね!」
あれ、意外と冷たい。
もうちょっと温かみがある人だと思っていたんだけど。
ピンポーン
そんな事してるとまたインターホンが鳴る。
「はいはーい」
さっきと同じように奈緒が玄関に向かう。
『あ、和泉さん家の所のメイドさんですね!』
『はい、光様をお迎えに上がりました。』
・・・・はい、メイドさん?
おかしいな、今メイドさんって聞こえた気がする。
「・・・幻聴、かな」
そっか、今日は色んな事がありすぎて頭が参っちゃってるんだな。
幻聴が聞こえるなんて、僕もまだまだだなぁ。
「コッチコッチ!」
奈緒さんが玄関から戻って来る。
「失礼します」
奈緒さんが連れてきた人は
黒と白で統一されたエプロンを着ていて、頭には同じ色のカチューシャ。
丁寧で柔らかな物腰の
正真正銘の、メイドさんだった。
あと2話くらいでプロローグは終わりです(多分)