第3章 絆 「神龍⑭」
「う···ぐ···があぁぁ!」
激痛というよりも、体が内側から引き裂かれるような感覚と恐怖をおぼえた。
頭頂部から骨盤の底までの、いわゆる正中と言われる部分。眼球が飛び出るような錯覚を持ち、思わず瞼を閉じて、腕で抑え込む。
「抗うのではない。それぞれの竜孔を安定させるように意識するのだ。」
「ふ···ぐぅ···。」
微かに聞こえてくるヴィーヴルの声に習い、違和感の基に意識を集中させる。
天倒、眉間、人中、喉、タン中、水月、金的···人体の真ん中に並んだ急所部分が、このひどい衝撃の源であることが、何となくだが掴めた。
「ふっ、ふぅぅ···ぐ···ぅ···。」
鼻の粘膜にある毛細血管が破れ、出血するのがわかった。
激しい何かが体内を突き抜けるが、やがてそれが初めて気を繰った時の衝動に酷似していると気がついた。
相変わらず、体内で小爆発が絶えず続いているような違和感や不快感が酷い。
息をゆっくりと吐き出しながら丹田を固くし、次に吸いながら膨らませる。
気を体内に巡らせるのと同様のイメージで、過度に活性化した竜孔を1つの円に例える。蠢くような何かを、そこに循環させていった。
やがて、一通りの落ち着きを見せた竜孔は、円の中を巡る7つの器官として認識できるようになった。
呼吸を可能な限り乱さないように意識し、それを何時間と続けて安定させることに成功した。
「ほう···予想よりも、かなり早いな。」
ヴィーヴルが再び口を開いた時、俺の体内は平穏を取り戻していた。
「···始める前に、説明をして欲しかったのだがな。」
乾いた喉が、かすれ気味の声を押し出した。
「説明をすることで体得は早くなったかもしれんが、それなりの効力しか発揮できないものになっていた。これは試練と同じだ。失敗すれば死んでいたかもしれんがな。」
「そうか···結果的には、成功と言って良いのか?」
「ふむ···少し試してみるか。今からイメージをしてみるがいい。体が大地に根付いているような、どっしりと安定しているような感じにだ。」
「わかった。」
俺は再び呼吸式を始め、言われた通りのイメージを頭に思い描く。
やがて、そのイメージが実際に下半身から地面の接地面へと向かった時に、ボウッとした光が発せられた。
「これは···。」
「うむ。成功したな。」
「それは良いが···。」
「ん、どうしたのだ?」
どうしたじゃないだろう。
この事象を見て、おかしいとは思わないのか?
「なぜ···俺の股間が光っているんだ?」
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