第二章 亜人の国 「共生③」
「フェミリウム将軍の取り調べを行った。」
協議の時間となり、互いに挨拶を行った直後だった。国王から、フェミリウム将軍についての事後報告が始まった。
「もともと野心家ではあったのだが、王家への忠誠よりも、自身が王となるための道を選んだようだ。」
「それは、管理監督に問題があったということですか?」
「···そうだな。タイガ殿が駆けつけてくれなければ、我々···いや、国自体が破滅に進んだかもしれん。これを教訓としなければな。」
「そのあたりは、そちらで今後に生かしていただければと思います。」
「すまない。宮廷魔法士の件と言い、そなたには頭が上がらぬ。」
「立場を考えずに助言をさせていただくのであれば、国内に敵を作っている場合ではないかと思います。種族など問わずにね。」
「そこは身に染みておる。」
国王が自嘲するかのように笑みを漏らした。
「して、フェミリウム将軍が用いようとした魔道具についてだが···。」
大して新しい情報はなかった。
神の使徒ロックと自らを呼ぶ少年が、フェミリウム将軍に魔族を隷属化している様子を見せ、それに信憑性を持たせた。
ロックは、覇道こそが神がもたらしたフェミリウム将軍への神託だと告げ、あの卑猥な物を手渡したと言う。
クーデターを起こさせることで隣国群の侵攻を誘発させ、この周囲一体の国々を混乱に陥らせる。
その後、各国の勢力が弱体化した頃合いを見計らって、魔族による殲滅戦を仕掛ける。
シュテインの目的はそんなところだろうか。
上位魔族がセインを狙ったのも、フェミリウム将軍のクーデターを支援するために戦力を削ぎたかったのではないかと考えられる。
王太子が倒れたともなれば、個の武力の喪失にとどまらず、王城内に混乱をもたらせることは必然となるのだから。
詳細まではわからないが、そのあたりが無難な考察なのではないかと思う。
「神の使徒ロックとは、堕神シュテインのことですよ。」
「堕神シュテイン···。」
「ご存知ですか?」
「遥か昔に、魔族を用いて大虐殺を行った邪神と記憶しているが···。」
「また暗躍しています。」
俺の言葉に、場にいる者達は息を飲むことになった。
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