第二章 亜人の国 「動乱③」
システムメンテナンスの影響で投稿が遅くなってしまった···。
テトリアの鎧が復活したので、もしやと思い神威術である転移を試してみたのだが···。
タイガは胸の辺りを触りながらウ◯コ座りをして、気分の悪さの解消に努めようとしていた。
その様子を見ていた国王と宰相は、心強い援軍が来たことに安堵をしてはいたが、同時に「玉座の前であんなポーズをする人物がいるとは、どこの国でも前代未聞だろうな···。」などと、苦笑いをしていた。
「···ところで、剣を構えて間近にいたから思わず蹴ってしまいましたが、何があったのですか?」
虚ろな目で視線をさ迷わせていたタイガは、重苦しい雰囲気と、玉座の前で武具を手にする騎士たちを見渡して、誰ともなしに質問をしてみた。
「···もしかして、状況をよく知らずに来たのか?」
「ちょっと転移···瞬間移動の力が戻ったので、試しに王都に来てみたのですが···まさか玉座の前に出るとは予想外でした。精度に問題がありますね。」
話しているうちに吐き気がおさまってきたので、状況把握につとめることにした。
「瞬間移動···そんなものまで使えるとは···だが、そのおかげで助かった。礼を言う。」
「···その様子ですと、将軍が反乱でも犯したのですか?」
「そうだ···武力で強引に王城を制圧しようとしたのだ。」
倒れている将軍を見ると、手足を痙攣させている。
周囲には、抜き放った剣を持つ騎士達が、こちらを見ながら警戒を強めている。
「はあ···将軍の指示で動いている者は、すぐに武具を捨てて両手を上げたほうが良い。誰かを人質にするなら即死ぬと思え。」
最大限の殺気を放ちながら、警告の言葉を発した。
万一、従わずに人質に危害を加えたとしても、言葉通りに動くだけだ。
映画やドラマなどでよくあるシチュエーションだが、「人質がいるから言う通りにしろ!」などという言葉には従うべきではない。
例え、仲の良い友人や家族が盾に使われていたとしても、相手が人質を取るという行為事態が何らかの交渉であるからだ。
人質を取って交渉をすることが、自らに訪れる危機や、煩わしい事象を回避したいというのが目的と考えれば、その人質に危害を加えることは、さらに大きな障害が自身に降りかかるのだと思わせることが最適解となるのである。
こういった思考は、エージェントとしての合理的、かつ有効的なものと言えた。
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