表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結&1109万PV突破!】エージェントは異世界で躍動する!  作者: 琥珀 大和
エージェント、またどこかに飛ばされる!?
756/1622

第二章 亜人の国 「変革⑲」

ヘカトンケイルが姿を現した。


シチュエーションとしては、怪獣映画の登場シーンといったところだが、リアルなので臨場感がハンパではない。


ヘカトンケイルを見るに、以前に倒した個体に間違いはないらしい。


頭部の損傷や、ナパームで焼かれた胸が爛れている。俺の攻撃の痕だ。


ただし、全身が腐敗している。


やはりアンデッド化しているようだった。


「毎度おおきに。」


WCFTー01。


後方にいる奴らは、すぐには動かないだろう。下手なタイミングで介入をすれば、自分達もヘカトンケイルの餌食になりかねないからだ。


腰だめにしたWCFTー01のトリガーを引き絞る。


「魔石の残りは少ないが、ここで出し惜しみはできないからな。」


火属性最大火力。


青い炎がすぐに線状にのび、ヘカトンケイルの鳩尾あたりをとらえる。


ノズルをゆっくりと動かし、全身に行き渡るように、レーザーのように放出される炎をヘカトンケイルに浴びせ続けた。


超高熱の炎が腐敗した体を焼き、まるで砂糖が溶けるかのように液状と化して、やがて蒸発していく。


周囲に漂う臭気は、吐き気をもよおすほどの悪臭ではあったが、風上にいるこちら側は、我慢できないほどのものではない。


数分後、地面の染みと化したヘカトンケイルから視線を動かし、後方から姿を現した者達を見た。


「ヘカトンケイルを消滅させるとは···。」


身なりの良い魔法士達。


全員が制服のようなローブを着用し、胸元には王国の紋章が金糸で刺繍されていた。


「宮廷魔法士かな?」


「そうだ。」


「ヘカトンケイルのアンデッド化は、あんたらが?」


「禁術だ。適正のある魔石を死体に埋め込み、遠隔で操った。」


「ゴーレムのようなものか?」


「属性は違うが、似たようなものだ。」


宮廷魔法士たちは無表情ではあるが、いずれもこめかみから汗を流している。


「ヘカトンケイルの操作で疲れたのか?それとも、初見の魔道具を見て驚いているのか?」


疲弊した顔をした魔法士たちは、別の緊張をはらんでいる。


「今世の魔王が、王国を支配しようと目論んでいると聞いた。我々はそれを阻止するつもりだ。」


その言葉と同時に、俺の周囲に魔力の柱が立ち上がった。


乳白色の光の柱。


初めて見る魔法だが、俺を取り囲んだ4本の柱から幕のようなものが広がり、それぞれに結び付いていく。


四方を光の壁で囲まれた。


結界のようなものかもしれないが、それだけでは終わらないだろう。


「将軍からの刺客か?それとも、情報に踊らされて、自主的に排除に動いたのかな?」


「························。」


無言。


交渉の余地はなさそうだ。


「やめるのだ!彼は敵ではない!!」


渓谷の上からセインが叫んでいるが、その間にも周囲を取り囲んだ光の壁は、さらに発光を強くしていった。





おもしろい!早く続きが読みたい!と思っていただければ、広告を挟んだ下にある【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にしていただけるとモチベーションが上がります。

よろしくお願いしますm(_ _)m


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ