第二章 亜人の国「清廉なる魔王⑲」
「下手な変装をしているけど、正体はもうバレているから、そのつもりで話をした方が良いよ。」
「それはリーナに予言として伝えたということか?」
「違うよぉ。リーナには特殊なスキルがあるって言ったよね?あれって、相手のオーラを見るスキルなんだよ。」
「どういったオーラだ?」
オーラと一概に言っても、様々な種類がある。瘴気とか、闘気などなど。
「一口にオーラっていっても、多種多様だもんね。端的に言うと、リーナは相手が自分に幸福をもたらすか、厄災をもたらすかを見分けることができるんだよ。」
俺よりもミンのスキルに似ている気がする。
俺は広範に対する悪意や邪気を感知する。対して、ミンやリーナは限局だが、もう少し詳細把握ができるスキルと言えるだろう。
だが、これでリーナの挙動がおかしい理由がわかった。幼い頃から周囲の悪意に晒され、脅えながら生きてきたのかもしれない。
俺やミンも似たような道をたどってきた。程度の差はあるだろうが、理解はしやすい。
「リーナのスキルは、常時発動しているのか?」
「幼い頃はそうだったみたい。でも、今は任意で発動できるようだよ。」
この手のスキルは自衛ができなければ、精神が磨耗する。
個体差はあるが、下手をすると精神崩壊するだろう。
同類相憐れむではないが、リーナにはもう少し優しく接してあげた方が良いのかもしれない。調子にのらない程度にだが。
「とりあえず、今は時限の間にいるから、他の者達に時間の経過はない。戻ったら、君の考えを話せば良いよ。もう制限時間になるから、これ以上は引き延ばせないし。」
時限の間?
「神威術か?」
「そうだよ。運命と時···あっ!」
ヴェルザンデイが何かを言いかけていたが、時間が来たらしい。
急に元の部屋に戻され、白眼を剥いたリーナの顔を直視することになった。
まだいろいろと重要なことが聞けていないのだが、他の者がいる前では話すわけにはいかないだろう。
しかし···アトレイクと同じで、ヴェルザンデイも締まらない。
人間臭いのも良いが、神の威厳は保つのが難しそうだ。
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