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61話 閑話 ~歓迎会⑨~

「あの席すごくね?」


「ああ、きれいどころが揃ってるよな。」


「いやいや、そうじゃないだろ。危険人物ばっかじゃねーか。」


「危険人物?」


「知らないのか?乾杯の後に座ったギルマスは言うまでもなく最強のバトルジャンキー。その兄の庇護を受けたA級精霊魔法士は別名"氷の女王"。ちょっかいを出すと兄妹のどちらかに治療院送りにされる。」


「それは今更だろ?」


今更なんだ···。


トイレから帰ってきた俺は通りがかりに俺達の席について語るこいつらに興味をひかれて立ち止まった。

もちろん気配を消して。


「それだけじゃない。鍛治士のニーナは無理難題を押しつけてごねたり、口説こうとしたランクAからBクラス3人を顎へのストレート1発で沈めてる。」


「それも有名な話だろ?」


有名なのか?


そうなのか···。


「あのパティを子供扱いにして逆鱗に触れ、フルボッコにされたランクAは数知れず···。」


「そうなのか!?やべぇ···俺、知らなかった···。」


俺も知らなかった···。


「トドメはリルだ。いつも涼しげに笑ってるけど、怒らせたら一番怖い。前にここでナンパをした余所者スレイヤーがパーティーまとめて昏睡状態にされてる。」


「マジか!?ヤバすぎだろ!!」


····················。


「タイガってまだこの街に来て三日目くらいだろ?何であんな凶悪なのに囲まれて平然としているのかがわからん。」


ああ、知らないってことは最強だね。

真実を知っておしっこチビりそうだよ、僕。


「なぁ、もしかして一番ヤバいのはあいつなんじゃないか?」


「そうだ、絶対にそうだよ!普通、魔族に素手で喧嘩売るか?さっきのデモンストレーションも斬れ味ヤバかったし。機嫌を損ねたら速攻で首ちょんぱされるんじゃね!?」


なんだ?


なぜこうなった?


アッシュが悪いのか?


余計なことを触れ回るから···。


とりあえず誤解は解いておこう。


「よう、楽しんでるか?これからよろしくな!」


噂噺をしていたスレイヤーの1人の肩に手を置き、最高の笑顔で声をかける。


「··················。」


ん?


なぜ沈黙する?


「·····ひぃぃぃぃぃーっ!!!」


「すいませんでしたぁぁぁぁーっ!!」


「やめて!殺さないでーっ!!!」




····なぜこうなった!?






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