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【完結&1109万PV突破!】エージェントは異世界で躍動する!  作者: 琥珀 大和
エージェント、またどこかに飛ばされる!?
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第二章 亜人の国 「魔王と亜神とエージェント⑯」

ティーファとアレックスが潜んでいた反対側に、別の2人の気配がしていた。


「そろそろ出てきたらどうかな?」


わずかな沈黙の後に、予想通りの2人が出てきた。


ミンとミーキュアだ。


「やっぱり気づいていたのか?」


ミンはなぜかニコニコしている。


一方のミーキュアは、気まずそうな表情なのが対照的だ。


「ああ。良かったら、一緒に食べないか?」


「それは、イール?食べられるの?」


イールとは、ウナギのことだ。ヘビのような体をしているので、地域によっては食べる習慣がない。


「脂がのっていて美味しいよ。」


「わかった···食べてみる。」


ミンとミーキュアは焚き火の側に座った。


ほどよく焼けたウナギの状態を見て、串を外して身を開き、2人に渡す。


「良い匂いがする。」


「これって···泥臭くはないの?」


それぞれに違った反応を見せながら、俺がウナギを頬張るのを見てから口をつける。


「···美味しい。」


「もっと淡白で臭みがあると思ってたけど···皮はパリッとしてるし、身はふっくらとしてるのね。美味しいわ。」


どうやら、気に入ってくれたようだ。


しばらくの間、静かに食事をしていたが、2人に疑問をぶつけてみた。内容的には、かなりの爆弾である。


「さっきの2人だが、俺のところに来るように仕向けたのは2人じゃないのか?」


俺の言葉に、2人は固まった。


「···どうしてそう思う?」


ようやく口を開いたミンの口調は、かなり重いように感じた。


「この集落のトップはネルシャンのようだし、彼はティーファの兄だ。彼女に謝罪を促すのはわからないでもないが、自分を好きにして良いと言わせるほど、分別があるとは思えない。それに、彼女自身が、その行為に納得をしているという感じでもなかった。」


一度言葉を切るが、2人の様子は変わらない。ミーキュアなど、ギュッと手を握りしめている。


「ネルシャンよりも上位の者と考えれば、ここにはブレドかミン、ミーキュアしかいない。だが、ブレドは今朝の時点では、まだ寝込んでいた。消去法で考えれば、2人のうちどちらか、もしくは両方と考えるのが自然だ。」


「···タイガは鋭い。そう、ティーファに謝罪をするように仕向けたのは私。」


ミンは満足気な笑顔を向けて、そう言ったのだった。









はたして、ミンの真意とは···。

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