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53話 閑話 ~歓迎会①~

新しい章を始める予定でしたが、しばらく閑話にお付き合いください。

ホテルで目が覚めた。


この世界に来て3日目。

エージェントの時には味わえなかった深い眠りのおかげで朝の目覚めが良い。

股間の相棒も平常運転で何よりだ。


朝食を取ってから約束の時間に間に合うように外に出る。

ターニャの家に行き、借金完済の話と賃貸契約をする予定だ。


ホテルから歩いて10分もかからずに到着する。


約束の時間の5分前なのだが家の前でターニャが出迎えてくれた。


「タイガさん!おはようございます!!」


「おはよう。今日は休みなの?」


確か美容室は朝の9時からオープンだったはずだ。


「はい。毎週月曜日は定休日なんですよ。」


「そうなんだ。」


どこの世界でも理容業界は月曜日が定休日なのか?

まぁ、その方がわかりやすくていいが。


店の中に入り、母親と弟くんに朝のあいさつをして本題に入る。


「本当に···本当にありがとうございました。」


涙目で礼を言う3人。


「前にも言いましたが、俺にとっても住まいや美味しい食事の拠り所としてここは大事な場所なんです。気にしないでください。」


「そんな風に言ってもらえるなんて···良かったらお部屋専属のお手伝いとしてターニャを住まわせますよ。」


とんでもないことを言い出す母親だな、おい。


ターニャが困ってい···ないな。


「私なんかで良ければ···。」


頬を染めてそんなことを言ってる。


「···魅力的な提案ですが大丈夫ですよ。家事好きだし、ターニャも美容師の仕事が忙しいだろうから。」


ものすごく残念そうな目でこっちを見ないでくれ。

ターニャはかわいいけど···胸も大きいけど···その話に乗ったら結婚まで突き進むんじゃないのか?


まだそんな気はない。


「あ、そうそう。一つ依頼があるんですよ。」


話をすり替えた。


「依頼···ですか?」


昨夜にアッシュから頼まれていたことを話す。


「急な話なんですが、今夜はギルドで宴会の予定があるんです。そこで出される食事を提供してもらえませんか?予算はギルドから出ます。」


「えっ!?」


ギルドで俺の歓迎会をしてくれるそうだ。そこで提供するブュッフェスタイルの料理をここに依頼してくれないかとアッシュからは言われている。


ギルド内のカフェでは準備が難しく、デリバリーを考えて近い立地にある美味しい料理が出せる店としての選択らしい。


本音は貸金業者のせいで経営難に陥っているので手助けをするつもりなんだろう。


スレイヤー達が美味しいと感じれば店に足を運ぶ者も出てくる。

なかなかの配慮と言えるだろう。


「そう言うことなら喜んでお受けします!」


弟くんが気合い十分に答えた。





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