表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結&1109万PV突破!】エージェントは異世界で躍動する!  作者: 琥珀 大和
エージェント、またどこかに飛ばされる!?
538/1622

第二章 亜人の国 「襲撃③」

「何か、作ってるし。」


ターゲットを目視できる位置まで来ると、一番遠目がきくアレックスがつぶやいた。


「夜営のための準備にしては、周到ね。問題はあそこをベースにして、何をするつもりか···ね。」


「なかなかの手際だし。」


見たところ、工具の類いはなさそうだ。木材同士の接点を、組み合わせだけでつなげて雨避けを作り上げている。


「大工?」


「そんなわけないでしょ···。」


所持している大剣、貴族のような装い、器用な手先。


推測だけでは、何者かの判断に迷う。


「やっぱ、黒髪だし。」


この大陸の人族の髪は、金か茶色がほとんどだ。


「肌も少し浅黒い。人族じゃないとか?」 


「ケモミミじゃないし。」


「じゃあ、極東の人族とか?あそこの人族は、黒髪黒瞳に黄色い肌って聞くよね?」


「肌は黄色というより、小麦色?みたいな。」


ティーファとアレックスは、基本的に仲が良い。実力は同じくらいだし、共に種族の違いによるわだかまりを持っていないからだ。それに、互いに族長の娘という立場により、慣習やプレッシャーに幼少期からさらされてきた。


要するに価値観が同じなのだ。


生まれ育った環境は似た者同士ではあるが、気質が真逆であることも良い影響として現れていると言えた。猪突猛進タイプで努力家のティーファ、マイペースで冷静なアレックス。この2人だからこそ、2つの種族から集められた混成チームが、大きな混乱もなく、まとまっているのだった。


「一瞬で火を起こしたわ。魔法かな?」


「魔力的なものは感じないし。」


「何か··火を見て静止してるんだけど。」


「黄昏?みたいな。」


「···服を脱ぎ出したわ。」


「······················。」


「···チャンスよ。全裸の時なら無防備のはず。」


「ティーファは欲求不満?みたいな。」


「殴るよ。」


「···嫌だし。ティーファの豪腕で殴られたら、頭が柘榴?みたいな。」


こうして、チーム虎狼は不審者(タイガ)に接触を試みるのだった。











評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ