表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
477/1622

476話 エージェントは日常に戻る④

「タイガ、ちょっとこれを振ってみてくれない?」


ニーナの店に来た。


こちらに戻ってから、すぐにバスタードソードの修復が可能か見てもらったのだが、予想していた通り、これまでの強度を維持するような修復は無理だと言われた。


半ば諦めていたのだが、ニーナは「素材としては使えるし、私がもっと凄いのを打ってあげる。」と言ってくれたのだ。


「さすがだな。バランスが良いから無駄な力を入れる必要がないよ。」


一振りして、その技術の凄さを改めて感じた。


打ち直しとは違い、一度溶解して完全に新しい剣として作り込んでくれたのだ。


フォームはかなり変わっている。こちらのリクエストを汲み取り、さらに強度を増すために全長を短くして、厚みをもたせた片刃の剣になっていた。刃こぼれを起こさないため、切れ味よりも破壊力と耐久性に重点を置いている。イメージ的には、長い鉈といった感じだ。


「研ぎはまだだから。斬れ味はこれからだけど、気になるところがあったら言ってね。まだ修正はできるから。」


修正点など見当たらなかった。片手、両手ともに振りやすく、適度な重量になっている。


「大丈夫だ。非の打ち所がない。」


「ホントに?」


少し、はにかんだ顔をしている。


「うん。」


「わかった。じゃあ、これで仕上げに入るね。」


「よろしく。」


お礼に食事にでも誘おうかと思ったが、忙しそうなので次回に持ち越すことにした。




「タイガさん、ひさしぶりだな。」


ダルメシアンだ。


「開業準備は順調かな?」


「ああ、店の方はあと工事が入るのを待つだけだし、メニューもピックアップしたよ。スタッフはまだ決まっていないけどね。」


ギルド近くにオープンさせるレストランの開業準備は滞りなく進んでいるようだ。


「悪いな。丸投げしてしまって。」


「あんたが魔人だっけ?その嫌疑をかけられて消えた時はどうしようかと思ったけど、魔族に近い奴がステーキを出す店を経営するなんてバカみたいな話だからな。俺は自分のできることを精一杯やるだけだよ。もらったチャンスは無駄にはしない。」


ダルメシアンの眼は輝いていた。


王都で格式の高いレストランを出店するわけではないが、一から築き上げた自分の店を開業するのだ。意欲や希望が膨らむのは当然なのかもしれない。


立地やターゲットのことを考えると、余程のバカをやらない限り、経営が行き詰まることはないだろう。


下手に口を出さずに、好きにさせることにした。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ