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43話 異世界生活の始まり⑩

「部屋を借りたって···いつの間に?」


リルが驚きの表情で聞いてきた。

まぁ、普通はそう思うわな。


2人に昨夜のことを打ち明けた。




「何その悪質な貸金業者。腹が立つわね。」


フェリが怒ってる。

プンプン顔もかわいい。


「タイガの機転でそのターニャさん一家は難を逃れたけど、他にも被害にあった人がいるかもね。アッシュに相談してみようか?」


リルは今後の対策を考えてくれている。アッシュはこの都市では領主代行みたいなものらしい。


「助かるよ。無理そうなら俺が排除するから。」


「···排除って?」


俺はクスッと笑って


「排除は排除だよ。」


と返した。


「悪い顔をしてるよ、タイガ···」


フェリがひきつった顔で指摘した。




リルの提案でまずは武器屋と仕立屋に行くことになった。


スレイヤーになったのにいつまでも丸腰のままと言う訳にはいかない。


仕立屋についてはフォーマルウェアのオーダーのために行く。

リルによるとランクSスレイヤーともなると賓客として式典に招かれたりする機会もあるのだそうだ。




「タイガの得意な武器って何なの?」


リルが質問をしてきた。


「模擬戦で使った警棒とナイフ。あとは···刀って知ってる?」


「刀って···極東の地域特有の剣のことよね?」


リルの言葉に驚いた。


あるのか?


この世界にも刀が?


「うん。知ってるのか?」


「話には聞いたことがあるわ。実際に使ってる人は見たことがないけど。」


あぁ、やっぱり手に入れるのは厳しいか···。


対人戦闘であるならナイフや警棒でも対処は難しくはないだろう。

むしろ刀身が薄い刀で両手剣などと打ち合うのは折れるリスクが高い。居合いのような一撃必殺で相手を仕留めなければあまり武器としては有効ではないのだ。


だが魔法や強靭なパワーを軸として闘う魔族や魔物が相手なら勝手は違う。

魔法の使えない俺にとっては刀は最大の武器となると言っても良いかもしれない。

刀身によるリーチと斬撃による致死力。そして風撃斬の切れ味も段違いなものとなる。


「この地域で一番の武器屋さんがあるわ。そこで聞いてみましょう。」


リルは何でも良く知っている。

頼りがいがあって抱き締めたくなるよ。


実際にそんなことはしないぞ。


セクハラだしな。


本当だぞっ。






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