表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
287/1622

286話 エージェントの真髄⑬

「ど···どこに消えた!?」


魔人がそう叫んだ瞬間、


「うぉっ!」


後ろから膝カックンをかまし、体勢を崩させて顔面に掌底を入れる。


よろめきながらも、踏ん張る魔人。やはり、耐久度は高い。


「くそっ!」


魔人が右腕を振り回して殴りかかってくる。


この世界の体術は魔法が発達しているためか、技術的には大したことがない。スピードやパワーがあっても軌道が読みやすいため、捌くのに苦労はしなかった。


因みに、俺はエージェントとして戦闘機の操縦もする。音速で飛行する戦闘機のパイロットともなると、動体視力及び夜間視力の訓練も欠かさずに行ってきた訳だが、この世界でどれだけ身体能力の強化を行っても、さすがにそのスピードで動ける者は存在しない。


魔族であろうが、魔人であろうが、トリッキーな動きでなければ相手の動きを捕捉するのに事欠かないのだ。


まぁ、動きが見えても、体が反応できるかは別の話だが。


魔人のパンチに合わせてカウンターでジャブを顎に入れ、右ストレートをつなげる。ワンツーをヒットさせたことにより、相手が尻餅をついた。脳への衝撃はどれだけ強い肉体を持っていても、人間とあまり変わらないようだ。


すぐに立ち上がった魔人だが、足元がふらついていた。


間をあけずに、回し蹴りを軸足の膝横あたりに入れる。


体重が乗った蹴りは、ドスンという衝撃を響かせた。ぐらついた体にさらに肘を打ち込む。


「ぐはっ!」


鳩尾にまともに入った。


悶絶する魔人と距離を取る。


「想定外だな。魔法がなければ、その程度か?魔族の方が数倍強かったぞ。」


「くっ···なめるな。俺のマックススピードを見せてやる。」


魔力が練られ、外部から魔人に吸い込まれるようなイメージで急速に膨れ上がっていく。俺には魔力の動きは見えないが、オーラのような波動は感じる。


奴の表情が苦痛に歪んでいるように感じた。限界突破というやつなのか。


「死んで悔いろ!」


その叫びと共に、魔人は急加速した。あまり距離が離れていなかったこともあり、一瞬で間合いが詰められる。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 面白いです。続きが読みたくなります。 [気になる点] 更新をもっと頻繁にして欲しいてす。 [一言] 面白いです。特にスーパーサイヤ人とかブゥのところが面白いです。わらいこげました。あと魔人…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ