表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/1622

27話 模擬戦⑥ vsラスト認定官

重苦しい圧から逃げるように認定官は正面から剣撃を加えてきた。


間合いは詰められていない。


「風撃斬!」とか叫んでいる。

技の名前か?


およそ7メートルの距離だが、剣圧による風が空気を裂きタイガに迫る。


おっ!?


中距離からの風撃斬。

元ランクSスレイヤーの認定官が得意とする技。

風属性魔法からヒントを得て体得した技だ。


鋭い剣撃で空気を圧縮し、敵を襲う中距離攻撃。

力ではなく、剣筋のキレの鋭さでしか作り出せない。


ニヤリと笑った認定官の顔が俺の何かを刺激してイラっする。


なんだあのドヤ顔は。


サラッと体をずらして風撃斬を避けた俺は今の技を分析する。


あれって魔法じゃないよな。

詠唱なかったし。

結構使えるかもしれない。


「くっ!ならば連続ならどうだ!!」


簡単にかわされたのが余程悔しかったのか、認定官は眼を真っ赤にして連弾を放ってきた。


「風撃無双っ!」


おぉ~、名前はカッコいいかも。

ただ叫ぶのは恥ずかしいぞ。


先ほどの風撃斬が連続で繰り出され、襲いかかってくる。


小さな動きでかわしながら技を観察する。


出し方は何となく理解ができた。


あ、この技の弱点がわかった。

直線的な攻撃だから見切りやすいんだ。




俺は相手の攻撃の間隙を見つけて警棒を地面をすくうように振り抜いた。


そうあれだ。


警棒で転がっていた石を打ち、認定官の額にあてる。


「あぅっ!」


元ランクSスレイヤーは膝から崩れ落ちた。




完勝。




あまり実りのない模擬戦だと思っていたが最後の風撃斬と風撃無双?は参考になった。 


牽制くらいには使えそうだから今度試してみよっと。





こうして元ランクSスレイヤーが血のにじむような修練で体得した技「風撃斬&風撃無双」は、ただの牽制技として軽く扱われて模倣されることとなった。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 模擬戦をするところに沢山の石が転がっているのですね。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ