表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
251/1622

250話 帰路①

王都を出て、何事もなく2日目の夕方を迎えた。


昨夜は交易都市で一泊をしたが、今夜は途中で野宿の予定だ。大型の馬車が二台あるので、寝る場所は屋内みたいなものだが。


精霊魔法で疾走する馬車は、馬単体と比べるとスピードでは劣る。しかし、予想以上の快適性と機動力を見せており、既に7分の2程の距離を消化していた。


精霊魔法を発動し続けているセイルとマルモアに、適度に休憩を取ってもらっていても、この速度なのである。交代要員がいれば、大人数の移動手段として、これ以上のものはないだろう。




「2人とも大丈夫か?」


「うん。ちょっと眠いかな。」


精霊魔法で馬車を走らせるということは、絶えず魔力を流し続けるということだ。これはマラソンをしていることに近い。


個別の魔力量にもよるが、過度な魔力の放出は体への負担が少なくはないのだ。疲労で眠くなって当然と言える。


「でも、こういうのって魔力の鍛練に近いよね。魔力量が増えそう。」


「本当だね。移動しながら、鍛練もできるって良いかも。」


セイルもマルモアも前向きだ。


今回の王都訪問では出会いに恵まれ、良い人材をスカウトすることができた。


「じゃあ、みんなで夜営の準備をしてくれないか。俺は夕食を作る。」


「了解。」




王都で購入したキャンプ用品の中からトライポッドを出す。これは鉄製の棒を、三脚のような形に組んで使う。三本の棒の接点からチェーンを垂らして鍋を吊ると、囲炉裏の自在鉤のようになる。


シンプルな構造だが、夜営で料理をする時に非常に使い勝手が良いのだ。


拾ってきた枯れ木や古木を組んで、火をつけ、鍋に水を入れておく。火力が増して、水が沸騰するまでの間に野菜を大きめに切っていった。


ニンジン、ジャガイモ、玉葱、干し肉を鍋に投入。


煮たったら灰汁をとり、しばらく煮る。


火の勢いを弱めに調整して、さらに煮る。


また灰汁をとり、ひたすら煮る。


野菜に串を刺して、ほどよい柔らかさになったので、スパイスを適量入れていき、カレーが完成した。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ