21話 等級認定
ちょっと短いかもですが···
「他にご質問がなければこの3点の形状の中から認定証をお選び下さい。」
職員はそう言ってカード、ネックレス、ブレスレットを出してきた。
「機能的にはすべて同じとなります。それぞれの費用はこちらの一覧に記載がされています。等級認定後に支払われる支度金でのお支払いとなりますので現金は必要ありません。」
支度金は一番低い等級で10万ゴールドだった。俺は戦闘時に邪魔にならないと思われるネックレスタイプを選択した。
一番高い3万ゴールドが差し引かれるが、これなら紛失の心配もあまりないだろう。
「では、認定証は等級確定後にお渡し致します。外に認定官が待機していますので、そちらにお願いします。」
修練場に行く途中でリルとフェリが合流してきた。
「お疲れ様。あとは等級認定だけね。わからないことがあったら何でも聞いてね。」
リルが気づかってくれた。
非常に助かる。
「認定証で支払いができる店舗って多いのかな?」
「ギルド周辺のほとんどのお店で使えるわよ。ポイントも付くからお得だしね。」
キャッシュレス化の波はこの世界にも押し寄せているようだ。
「よう。」
修練場に行くとアッシュが待ち構えていた。なぜか後ろにいかついおっさん3人ときれい系のお姉さん2人を従えている。
「待たせたかな?」
「いや、登録にかかる時間を逆算して来たから大丈夫だ。それよりも提案があるんだが···。」
アッシュが気まずそうな顔をしている。
「タイガの等級認定の相手は俺がするつもりだったんだが···ここにいる5人にお前のことを話したら自分達が認定試験をするって聞かなくてな···。」
後ろの5人は不敵に笑っていた。
「バトルジャンキー勢揃いだ···。」
後ろからフェリの嫌な発言が聞こえてきた。
アッシュよ、お前は俺のことを何と話したんだ。




