184話 王都への招聘⑤
「実はこちらにいる2人は俺の古くからの友人なんです。」
スレイドが言う2人は女性達の方だ。年齢は20歳前後というところか。身なりは良く、貴族の出身と見える。
「初めまして、タイガさん。私はケリー·ブラッカイマーと言います。聖属性魔法士で冒険者です。」
落ち着いたほんわか系お姉さんだ。
プラチナブロンドのストレートヘアが可憐な印象で、「膝枕をしてくれ」と言いたくなる癒し系だな。良い。
「私はセイル·トレインだよ。よろしくね、タイガさん。」
鼻がつんと上を向いたボーイッシュな女の子だ。こちらはキレイな金髪碧眼をしている。良い。
「それで、こちらが同じパーティーのガイウス·チェ···。」
「あー、ケリーごめん。自分で自己紹介をするよ。僕はガイウス。火属性魔法を使う剣士だ。」
細身だが隙がない。
腰にぶら下げているのはレイピアと、異様に幅の広い鞘に入った剣···。
「ソードブレイカーか?」
「いっ!?どうしてわかるんですか?」
「レイピアは見た目以上に重い。だが、もう一つの剣の鞘幅を考えると、そちらの方がもっと重いはずだ。ガイウスの手の厚みは左右ともに同じ。となれば、幅がある割には重くない剣。そう連想した。」
ソードブレイカーとは、文字通りに相手の剣を折るためのものだ。刃はあるが、峰の部分が櫛状になっている。相手の剣を噛みこんで折ったり、叩き落とすことができる。盾がわりに使い、突く、斬ることも可能な万能武器なのだ。
「すごいなぁ。手の筋肉のつき方でわかるなんて···。」
図書館で調べたことがあるだけだけどな。
「それで、家名を言わないのには訳があるのかな?」
「···本当に鋭いなぁ。そうなんです。訳があって言えないんです。」
「そうか。まぁ、興味ないけどな。」
「「「「················。」」」」
あ···やばい。
失言だった。
「···違うぞ。ガイウスが誰であろうが、変わりなく接するという意味だぞ。」
自分で自分をフォローするというのは空しい。
今後は失言には気をつけよう。




