137話 レイド 魔族vsエージェント NextStage1
オーク達が殲滅された場所のはるか上空に4体の魔族がいた。
聖属性魔法士がスレイヤーに同行している可能性を考えてかなりの距離を取っている。存在を察知されるのを警戒しているのだ。
「奴がそうか?」
「おそらくな。近接戦闘だけであれだけの数のオーク達に恐怖を与えて殲滅に導いた。ほぼ間違いないだろう。」
「あれがギルマスなのか?」
「わからん。さすがにここからでは髪の色までは判別できん。」
「まあな。気配だけで状況を察知してる弊害だ。仕方ない。」
「だが、厄介なのはギルマスだけだと聞いているぞ。あれだけ強力な奴がそうそういてたまるかよ。」
「で、どうする?」
「この一週間で我らの同朋が5人も命を奪われておるのだぞ。これは由々しき事態だ。」
「だから、今殺るのかと聞いている。」
「南方の村に人が集結している。おそらく奴等の仲間だろう。一緒に滅してやれば良い。」
「そうだな。我ら4人であれば殲滅するのは難しいものではないだろう。」
「近接戦には持ち込まれるな。物理攻撃での闘いは厄介だ。」
「相手の得意な分野で闘うなどバカがやることだ。距離を置いて魔法で塵にしてやればいい。」
「愚問だったな。」
「おお。都合良く村の方に移動を始めたようだ。」
「では我々もゆっくりと向うとしよう。揃ったところで一網打尽にするのも一興よ。」
この時点で魔族達は知らなかった。
相手が既にこの4体の存在に気づいていることに。
そして、魔法がまったく通用しない相手だと言うことも。
ソート·ジャッジメントが反応した。
上空に4体の強い邪気。
こちらをうかがっているのか、気になる動きはない。奴等の存在に気づいていることを悟られないように視線は向けなかった。
「村に戻ろう。」
他の4人に声をかけて来た道を引き返す。
ミシェルが異様に元気の良い返事をしてきたが、自分がやり過ぎたことをわかっていないようだ。
うん、あまり関わらないようにしよう。面倒くさそうだ。




