第4章 朋友 「who the hell are you⑧」
こちらの灯りに反応したのだろう。
一段下にある空間から何かが投げつけられた。
俺とファフはそれぞれに左右に散る。
連続的に投げられた物体は、背後の壁に激突して粉砕する。魔法ではなく、ただの投石のようだ。
しかし、その投石の勢いは尋常ではない。普通に直撃すれば、ダメージは小さくないだろう。
俺は手榴弾を取り出して連続で階下に投じた。
爆発音が鳴り、投石が止まる。
続けてGLー01を顕現させ、魔物がいるであろう場に向けて撃ち放つ。
ドォーン!
中短距離での爆発でどの程度の魔物が無力化したのかはわからないが、警戒を強めたらしく敵の攻撃が止まった。
「タイガ、紅炎を放つぞ。」
少し離れた位置からファフの声がした。
「頼む。」
高い位置にいる俺たちには地の利があるが、敵の数はわからない。あまり膠着するのは良い状況といえなかった。一斉に強襲をかけられれば、視界が弱いこちらにとって不利でしかないのだ。
ごぉぉぉぉ!
ファフが真紅の炎を火炎放射器のように放った。
トロールと相対した時よりも強烈で、伸びた炎の長さも比較にならないものだ。俺よりもファフの方が空間把握能力に長けているのだろう。予想以上に広いこの空間を理解した上での攻撃だと思えた。
紅炎の灯りで敵の数や位置、その姿を確認する。
正確な数ではないがおよそ20体。トロールやオーガ、ゴブリンといった人型の混成である事を把握した。
HGー01を取り出し、再生能力のあるトロールを優先的に攻撃する。
頭部を吹き飛ばされて倒れていくトロールの次は、戦力の高いオーガを狙い撃つ。ファフの紅炎がおさまる頃にはそちらの殲滅にも成功していた。
SGー01にスイッチして、暗闇が戻った階下に向けて散弾をばら撒く。
盲射に近いが、散弾は広がって広範囲の敵に襲いかかる。
階下のさらに奥から、また竜種のものらしき咆哮が聞こえてきた。耳障りなのか、もしくは音に弱いのかもしれない。頭の片隅にそれを置きながら、連続的にポンプアクションを行い散弾を撃ち放った。
「とりあえず殲滅できたみたいだな。」
ファフが複数の炎球を放ち、階下の広場を照らした。
死んだふりをする狡猾なゴブリンもいるので警戒は怠れないが、少なくともトロールやオーガが絶命しているのは確認できた。
「先を急ごう。」
そう言って、俺たちは階下に下りる道を探した。




