表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結&1109万PV突破!】エージェントは異世界で躍動する!  作者: 琥珀 大和
エージェント、またどこかに飛ばされる!?
1145/1622

第3章 絆 「神界への扉②」

地下に向かって延びる階段。


それをかなりの距離と思えるくらい歩いていた。


緩やかな螺旋状になっており、一定の距離ごとに踊り場のような平らな通路が設けられている。


白一色で、何の装飾もない。


照明のような物は見当たらないのに明るい。


壁や床自体が淡く光っているような感じだが、非日常的で、汚れなどは一切目につかなかった。


神秘的な様相ではあるが、終わりの見えない道程である。


4人とも次第に寡黙になるが、同じテンポで進んでいく。


神界につながる道だと言われれば、それらしい雰囲気とも言えるのだが、それだけに精神的な負荷は増していくように思える。


いつしか、何も考えずに前に進むことだけに没頭するようになっていた。


ふと、我に返ったかのように、周囲に視線を走らせた。


いつの間にか、1人きりになっていることに気づく。


ただ、まっすぐに延びるだけで、分岐点などはなかったはずだ。


焦りなどは感じないが、どういった意図があるのかが気になった。これは何かの試練なのだろうか。


もしそうだとすると、個々に引き離された可能性がある。マルガレーテやファフについては、問題はないだろう。


唯一、ソルのことだけが心配だった。




1人で歩むようになってから、長いのか短いのか、わからない時間が経過していた。


体力的な消耗は感じないが、精神的な負荷は増したように思う。


非日常的な状況に、強いストレスを感じているのだろう。


人は極端な閉鎖感や孤独に対して、精神的に脆弱である。心が弱ければ、こういった雰囲気に押し潰されてしまう。


様々な妄想にとらわれ、自らを追い詰めてしまうことにも成りかねないといえる。


こんな状況でも、自我を保つためには切り替えが必要となる。


孤独は妄想であると認識することだ。


妄想は酷くなれば辛さしか生みださないが、こういったものは楽しむことが大事だ。


何かを追いかけようとしている状態。人の温もりを感じたいという欲望が孤独感を募らせ、嫌な妄想を加速させる。


逆に言えば、それはただの被害妄想なのだ。


自分自身の過去を見つめ直せば、孤独であることが常態であったことがわかる。


裸の女性を思い浮かべる。


本能に直結した妄想。


・・・悪魔バフォメットの姿が浮かんできた。


違う。


おまえじゃない。


俺は悪魔バフォメットのイメージを、蒼龍で両断した。


もっと、ちゃんとした女性像が必要だ。


なんでおまえやねん。


俺は強く念じた。


頭の中で思い浮かんでくるのは、最も強い情を感じる女性。


それは・・・。


『何をニヤニヤとしているのだ。気持ち悪いぞ。』


俺の妄想を途中で遮ったのは、懐かしいともいえる声だった。











おもしろい!早く続きが読みたい!と思っていただければ、広告を挟んだ下にある【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にしていただけるとモチベーションが上がります。

よろしくお願いしますm(_ _)m 


新作、「芒星の勇者 ~勇者として召喚されたけど、好き勝手に生きて何が悪い~」も同時連載中です。こちらもよろしくお願いします。

https://ncode.syosetu.com/n1091hn/

  


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ