第3章 絆 「炎帝ロゥズル⑨」
炎帝ロゥズルと視線を合わせる。
重々しい雰囲気を纏ってはいるが、その目には温もりのようなものを垣間見ることができた。
「名は何と言う?」
「タイガ・シオタだ。」
「タイガ・シ、ショ、シオウゥ···。」
おまえもかっ!?
発音がしにくくて、ショタまでたどり着きそうだった。
「タイガで良い。家名は無視してくれ。」
「···ん、ゴホンっ!では、改めてタイガよ。炎帝ロゥズルだ。」
威厳も何もあったものじゃない。
だが、今の反応に親しみやすさを感じた。
「こちらこそ、よろしく。」
「ファラフナーズが世話になったようだな。礼を言うぞ。」
「その物言いだと、ファフのことを大事に思っているようだな。」
「当たり前のことだ。我にとって、家族に等しいからな。」
優しい目をしている。
黒虎スワルトゥルや銀竜フィートルもそうだったが、四方の守護者はすべてがそのような本質を持っていた。
「俺が何者なのかは、わかっているのか?」
「わかっておる。再びグルルとつながりを持てることは、喜ばしいことだと思うぞ。」
「それは光栄だ。」
「そなたがここを訪れることは、託宣で聞き及んでいた。いつ来るのかまではわからなかったのだが、ファラフナーズと一緒というのも、何かの因縁であろう。」
「···託宣?俺が来ることが、あらかじめわかっていたのか?」
「そうだ。我は、はるか以前よりこの場の守護を担っておる。少し前に、神からの言が頭の中に直接響いてきたのだ。」
なぜ、四方の守護者の一角である炎帝ロゥズルが、この場の守護を担っているのか。
その疑問は、周囲を細かく観察することで解けた。
四方の守護者と呼ばれる神獣や神竜の彫刻像が、この場を囲むように四隅に置かれている。
以前に、ソルが話していた光景がそこにあったのだ。
「悪魔の襲撃か···。」
「そうだ。奴らは、この奥にある扉をくぐろうとしたのであろう。ある時期に、頻繁に襲撃を繰り返してきた。」
「悪魔にとって、何か重要なものでもあるのか?」
「物品の類いではないだろう。直接、神界に攻め入ろうとしたのではないかと思う。詳しい事情はわからずじまいだ。」
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新作、「芒星の勇者 ~勇者として召喚されたけど、好き勝手に生きて何が悪い~」も同時連載中です。こちらもよろしくお願いします。
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