はじまり
この世界での8月30日、俺はカルピスをむちゃんこ入れたカルピスを手に小説を書いていた。明後日は学校である。テストや宿題の問題もあったが、俺はそんなことを気にしない。だって、テストはいつも柚希さんや彼方さんが1位や2位を取っていくし。俺はいつもの4位にきまっている。宿題は7月中に終わらしている。とても暇である。つい最近、異世界から五輝やヒーナ、燈花が来たが俺はいろいろ忙しすぎて会うことができなかった。そんな時、俺の携帯が鳴った。誰かと着信を見ると、夢香ちゃんだった。
「もしもし、夢香ちゃん?」
「あ、ま、マボさん…、あの、た、大変なことになってしまいました…」
大変なこと?一体何があったのだろう?
「ゆ、ゆめさんが…ゆめさんが…」
ゆめさん?あのツイッターでアニメ学園として、有名なあのゆめさんが一体どうしたの?あ、そういえば喫茶店「夢猫」でボコ殴りにされていたっけw面白すぎてつい、ツイッターにその様子を投稿しちゃった。
「ゆめさんがどうしたの?」
「と、当然いなくなってしまったのです!!」
夢香ちゃんの口調からただ事ではないと思い、詳しく話を聞いた。
「わ、わかった。今からそっちに行くからそこで待ってて。」
「わかりました。」
すぐに支度して喫茶店「夢猫」に向かう。俺の本名は佐藤公輔。そこからマボというあだ名が付いた原因はわからない。というか、つけたやつ誰だよ。緑がかったボサボサの髪に赤い目をしている。ここから走って10分で夢猫には着く。
3分で着いた。まあ、「ハイスピード」という呪文と唱えたからなんだけどね。この呪文は街から出る直前にヒーナちゃんに教えてもらいました。この呪文はその名の通りとてもスピードが早くなるものです。ヒーナちゃん優しいね。しかもかわいいし。五輝は何かそのうちするんじゃねーの?
夢猫に入ったら、重苦しい空気を感じた。なにかと思った時
「あ、マボさん…」
「マボじゃん。」
「マボさん、いらっしゃい。」
「よっ、マボ。」
「マーボ!」
みなさん、暖かい歓迎ありがとうございます。今日もみなさん素敵でっておっとっと、今はこんな話をしている場合じゃなかった。
「マボさん、早速お話が。」
「わかった。まず、状況を聞かせてくれ。」
「えっと、二日前ゆめがここに来てツイッターを開いていたんだ。そしたら、いきなり消えたんだ。初めは何処かに出かけただけかと思ったんだけど、どうやら家にも帰っていないらしい。」
なるほど。行方不明ということか。
「そ、そこで、マボにツイッターでアイツの垢を見てほしいの。」
「わかった。開くよ。」
そう言ってスマホからツイッターを開く。ツイッターを開くと何やら見知らぬDMが届いていた。名前、アイコン、ヘッダー、フォローとフォロワー、ツイート。これら全てが無。謎のユーザーだった。DMに送られていたのは、確認のメッセージだった。
「【確認】あなたの名前は佐藤公輔ですね?」
そのメッセージを見て、俺は絶句した。続けて送られてきたのは、『ようこそ』というメッセージとURLだった。そのURLは怪しい、開いてはダメ。わかっていた。だが、俺は開いてしまった。その刹那、淡い光とともにマボは消えた。
「ちょっと、ちょっとなんでマボが消えたの!?」
「い。、一体何が…」
「も、もしかしてゆめもこの現象に……」
「ま、まさか……」
「と、とりあえず警察に通報したほうが…」
気がついたときには俺はどこかに寝そべっていた。何とかして体を持ち上げるとそこには見たこともないような世界が広がっていた。