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カルチャーショック

マッシーナ族の村を訪れたセオドア一行。すると納屋の奥の階段へ案内される。

 長い階段を降りる。上よりマシだが、まだ寒い。

「こちらにお入りください。」

 何もない部屋に案内された。不気味過ぎてピエールが少し身構える。部屋の入り口も閉められてしまった。

「少し揺れるので、ご注意ください。」

 スヴィトが部屋の隅にあるレバーを上げるとガタンと部屋が揺れ、身体が軽くなる。

「これは、落ちてるのでしょうか。」

「いいえ、ゆっくりと降りている、と言った方が正しいでしょうかね。」

 メイの言葉にスヴィトが訂正をいれた。

「この部屋は[昇降機]という機械なんです。上下に動くのです。」

「ほう…我も聞いたことがないな。どうやって制御しているんだ?」

「圧力です。」

「圧力?」

「そのうちわかります。」

(スッと教えてくれよ。)などと考えていると入り口と反対側のツルツルした壁がガラスであることに気づいた。

「これはガラス…」

 メイも気づいて言い出した途端、薄暗かった部屋がパァっと明るくなった。ガラスの方を見てみると、巨大な空間にとてつもなくデカい町があった。

「これは…地下に町!?いや、町なんてちっぽけなもんじゃない!」

「都市…と言った方がいいでしょうか。」

 ピエールもメイも我も開いた口が塞がらない。

 その都市はどんなに大きな都より大きく、どんなに晴れた日よりも眩しく、なによりも美しい。

「そろそろ下に着きます。また揺れるので気を付けて下さい。」

 昇降機の部屋を出ると、大広間に出た。昼のように明るい。ここの警備をしていると思われる者達が、ズラッと並んでいる。

「特別な兵なのでしょうか。格好が少し変わってますね。」

 たしかに、柄の短い槍のようなものを持っている。文化が違うのだろうか。

 外に出ると、都市の大通りであろう道に出た。王都からの訪問者を一目見ようと人が集って来ているようで、少し騒がしい。

「窓が少ないですね。」

「そうか?」

「はい、明らかに少ないです。無い家もあります。地下だからでしょうか。」

 メイは着眼点が我と違うので新たな気づきを与えてくれる。

 少し歩いたところで、天井と繋がっている塔に着いた。ここもそうだが、この都市のいたるところにこういう塔が建っている。

「こちらの塔はこの町の管理をする場所です。天井に繋がっていて、支柱の役割も担っているのですよ。」

「いたるところに似たようなのがあるが、全部同じものか?」

「そうですね、担当の地区の管理をしているところがほとんどです。しかし、すべての管理はここでしかやっていません。」

「つまり、ここが中心か。」

 中に入って昇降機で上に上がる。高くてちょっと怖い。

「これも、地上に繋がっているのですか?」

「いえ、すべての昇降機が地上に繋がっているわけではありません。地上に繋がっているものは一度にたくさん載せられるように、大きく作られています。」

 上に着くと応接室に案内された。ガラス張りになっていて、見晴らしがとても良い。

「さぁ、おかけください。ここに来るまでのこの地下の町が私が見せたかったものです。地上の村は使うこともありますが、見せかけです。」

「どおりで、家と人の数がおかしいんですな。」

「ええ、あの時は外からの人を見たいという者が多く、規定よりも地上に出て来てしまいました。」

「ところで、[ウォードの箱]についてですが、技術者はいつ頃に派遣できそうですか?」

 メイが本題に入った。

「はい、その技術者ですが、」

 隣に座っている仏頂面の男を指さした。

「王都から来たんか。よくもまあこんな所にまで来たもんだ。」

 態度デカいな。

「申し訳ありません。古い人間なもので、」

「俺ァまだ古くねぇ!現役だ!」

 オマケに面倒なタイプときた

「アンタ、ウチの技術盗みに来たんだってな?あ?」

「スヴィトさんこの…」

「ジョストキーです。」

「ジョストキーさんになんて説明したんですか?」

 スヴィトさんも困り顔である。

「ジョストキー殿、我々は貴殿らの技術を盗みに来たわけでは無い。少し協力して欲しいだけなのだ。」

「テメェらのせいで、俺たちはこんな辺境に住んでんだぞ?過去のことを棚に上げて協力とは勝手すぎるんじゃねぇのか。」

 彼の発言は至極当然である。先代の王が、生活が苦しいのはマトモに魔法も使えない穀潰しがいるからだと言ってスケープゴートにしたのだから。

「ジョストキーさん、あなたねぇ。」

 メイがキレて説教モードに入った。


「今日はこのくらいにして、お部屋の準備を済ませております。こちらへ。」

 見かねたスヴィトさんが、話を中断してくれた。

ジョストキーさんもメイもダンマリだ。

「メイ、このあとちょっと話あるから。」

 メイも説教だ。全く話が進まないどころか、現地の人との関係を悪化させるとは何事か。

主人公は一応王様だけど、先代と同じ轍を踏みたくないから、何も言わないようにしてる。それはそれで良くない。

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