勝負の果てに
始め、という声と同時にベルナドットは矢を射っていたが、それは躱された。最初の一発目は様子見なので別に躱されたところでどうという事もない。矢を回避してこちらへ接近してくるアミーシャの動きは素早かった。
思っていたよりは、といった程度だが。
かつて、まだ自分が人間だった頃であれば対人戦は最も苦手とするものだった。
だからこそ、その頃にこういう風に戦う事になっていたなら恐らくは負けていた可能性が高い。
けれども今は違う。かつて人間であった自覚はあるけれど、今はもう種族的にもヒトではない。そんな事実もあってか、ベルナドットは色々と吹っ切れた事だけは確かだった。
あと周囲にいるのが頑丈な連中ばかりだったから、手加減とか必要なかったし、遠慮も無用だと判断してしまったのも吹っ切れる一因だったと思う。
アミーシャは恐らく人間だろうとは思うのだけれど、だからといって手加減をするだとか、こちらが手を出さないだとか、そこまでの必要はどこにもない。
殺すのはアウト、というだけで攻撃をするのは問題ないと理解できている。
前のダンジョンであわよくば死ね、みたいな攻撃を仕掛けてきたくせに今回殺したらアウトな闘技場で戦いを挑んできたのは、単純にここにいる探索者たちの前で負ける姿を見せて笑いものにでもするつもりだったのだろう。
「はっ」
小さく息を吐く音。
それと同時に閃く一筋の光。
アミーシャが手にしている短剣が煌めく。
あ、と思って咄嗟に回避する。
位置的には顔を薙ぎ払うような感じで狙ってきたが、割と本気だったなと思う。眼球あたりを狙えば視界を塞げるし、そうなれば矢を射るにしても命中率が下がると判断しての事だろう。
アミーシャの背丈的には喉のあたりを狙った方が楽だっただろうに、と思いつつも喉であれば最悪死ぬし、そうなればアミーシャは試合に勝って勝負に負けた状態に陥る。
ギリギリで回避した事で、更にアミーシャは追撃を仕掛けてきたがそれらをどうにか身を捻って躱す。
「やっぱ遠距離の武器に対して近距離仕掛けたらもう、なぁ……」
なんて声が観客席の方から聞こえてきた。
さっきのステラの声も観客席全体に聞こえるようになっていたし、恐らくこの舞台の上での会話も全体的に聞こえるようになっているだろう、というのは理解できた。
となると、下手な事はお互い喋れないわけか。
「くっ、この、思ってたよりもやるわね」
「回避するのは得意なもので」
というかイヤでも上達せざるを得なかった、というべきか。まぁその辺をのんびり語るつもりもない。
どうにか距離を取ろうとするベルナドットに肉薄してアミーシャは攻撃を仕掛けてくる。
そうだな、弓から矢を放つのであれば、距離取られないようにするよな。うんうん。
昔であれば焦ったりしただろうけれど、今のベルナドットはとても落ち着いている。
彼女の手にある短剣はどうやら何らかの特殊効果持ちらしいが、それは恐らく切る事で発動するやつだ。
ちょっと振った程度で炎が出るだとか氷の礫が飛び出すだとかといったものではないらしい。
あとほんの数ミリ間違えたら薄皮とはいえ切れるだろう状況で、それでもベルナドットはアミーシャの攻撃を躱している。
「こ、んの……っ!」
思った以上に早くにアミーシャが苛立ち始めている。
まぁ、これだけやってこっちの攻撃を封じたようなものなのに一撃も入れられてないとか、そりゃそうだよな、と思わなくもないのだ。だからといってわざと切られてやる必要もない。
「ぅひゃぁ!?」
「足下、お留守だぞ」
すいっと上半身を仰け反らせながらもベルナドットはアミーシャに足払いを仕掛けていた。ベルナドットの攻撃を防いで、これで手出しはできないだろうと思っていたらしいアミーシャはベルナドットも予想外なほど呆気なくすっ転ぶ。体勢を立て直そうとしたものの間に合わずよろけて――
びたん、という音がして、顔面からいったのが観客席からでもわかったのだろう。
「おいおいアミーシャ、しっかりしろーっ!」
「そいつらまだ幸運なルーキーって呼ばれてる新人枠だぞーっ!」
そんな野次が飛んできた。
動きだけならアミーシャの方が正直新人扱いされる気がするが、今の野次からしてアミーシャは探索者歴もそれなりにあるのかもしれない。まぁ、少なくとも自分たちよりは先輩やってるんだよな、と内心で思いながらベルナドットはそのまま距離を取った。
正直弓矢を使わなくてもアミーシャの一人や二人どうにでもできるとは思うのだけど、どうしたものかなと一度舞台の近くに立って表面上応援してるっぽい雰囲気のステラへと目を向ける。
こちらの視線に気付いたのか、ステラはにこりと微笑むとぐっと親指を立ててきた。
闘技場の選手控室みたいなところからこの舞台へ来るまでの間に大体の話は済んでいる。
展開次第ではわざと負けてやっても良かったようだが、この状況じゃわざと負ける方が難しい。
というか、死なない程度に痛めつけられるのは明らかなのでそれは遠慮したい。喉元狙ってはこないけど眼球狙ってはきてるからな……まぁポーションで治るけど。しかし治るから、で率先してダメージを食らいたいわけでもない。
距離を取って再び矢を射る……前にアミーシャは起き上がりそのまま転がって放たれた矢を回避した。びぃん、という音とともに矢が舞台に突き刺さった。
「はぁ!? 突き刺さるの!? どんだけ凄い威力なのよこれ」
てっきり弾かれてカツンという音と一緒に落ちるとでも思っていたのだろう。けれどもあっさりと突き刺さった矢に、アミーシャはひぇっ、という声を漏らして、気を取り直して違う短剣を腰から引き抜いた。先程手にしていたやつは倒れた拍子に離してしまった挙句、そこから転がって回避した時に拾うにはちょっと遠ざかってしまっている。
「いくわよ!」
新しい短剣を手にアミーシャが駆ける。
そして間合いに入る前に短剣を振った。横に薙ぎ払うように振られた、と思った矢先に風が巻き起こる。
「おっと」
目に見えるわけではなかったけれど、それでもそこに空気が凝縮されたような何かがある、と感じ取れてベルナドットはそれをどうにか回避した。
ひゅひゅんっと風を切る音がして、次々に攻撃を仕掛けられているのはわかるが、風の刃は生憎目には見えない。それでも何となく勘で避けて、少しずつ距離を取る。
「正直その武器は鬱陶しいな」
言いながらベルナドットもまた矢を番え、狙いを定めたと同時に射る。
「ただの矢なら、どうしようも――え?」
ばきん、という音がしてアミーシャの言葉が途中で止まった。
短剣から発せられる風の刃で矢の一つくらいはどうにでもできると思ったのだろう。けれどもベルナドットもまた同じように風の属性を持つ矢を射っていた。
アミーシャの持つ武器も、それなりに凄い物なのだろうな、とは思う。
けれどもこちらはステラが作った武器だ。魔力次第で威力の増減も可能な弓矢は、見た目は変化しなくとも威力は大きく異なる事もある。
最初の一発目でアミーシャはこちらの攻撃はそこまで大したものではないと思ったのだろう。それでも遠距離から矢が飛んでくるのは鬱陶しいし、万一刺さればやはり痛いものは痛いと認識している。だからこそ接近戦に持ち込んで、こちらの攻撃の手を封じ自分に有利な状況に持ち込もうとした。
けれども近づきすぎた結果足払いで転ばされたのもあって、そこそこの距離から攻撃できるものを選んだ。
ここまでは大体わかる。
けれども、こっちだって距離があるのであれば攻撃できるのだから、その選択が正しいとは到底言えるはずもない。
こちらとしては殺さないように手加減をしながら、という状況なので若干手探りしてる感じはあるが、苦戦しているわけじゃない。しかし、もしかして、苦戦しているとでも思っているのだろうか。だとすればもうちょっと己の実力とこちらの実力差を把握できるまでは動くべきではなかったと思う。
アミーシャの放つ風の刃を通り抜けてアミーシャの手にしていた短剣にベルナドットの矢が刺さる。そうして、恐らくはダンジョンで見つかるとされる貴重な魔石でも埋め込まれていただろうその武器は、刃の部分からぼきりと折れた。たった一本の矢が突き刺さっただけで。
「は、はああああああ!? あの弓矢凄すぎだろ!? 羨ましいわ、あんな凄いのマジでどこで見つけたんだよ!」
「ダンジョンにあった隠し部屋だろ」
「そうだったな!」
観客席からも納得いかないとばかりの声と、マジかすげぇなという驚きの声と、その他歓声が沸き上がる。
「くっ……!」
武器が一つ駄目になった、というのを理解したアミーシャは即座にその武器を投げ捨てた。いつまでも手にしていたってもうこれは駄目だ。半ばから真っ二つに折れたし、これで切りかかるにしたってそれなら素直に別の短剣に変える方が余程マシ。次に手にした短剣に魔力を込めれば、ぼっという音がして刃が炎に包まれた。
魔力を込める量を更に増やす。炎が伸び、先端から更に伸びてショートソード程の長さになる。
短剣部分はそのままだが、そこから伸びた炎に当たれば切れる事はないが確実に焼ける。
その武器を見て観客席からどよめきが起きた。
先程と同じ風の力を秘めただろう矢であっても、これなら当たる前に炎によって焼け落ちるだろう、と思ったアミーシャだったが、ベルナドットを見れば特に動揺した様子もない。
このまま切りかかりにいくか……? と思って僅かに重心を下げる。
「そうだな……まぁ、これでいいか」
なんて言いながらベルナドットはポーチから小さな革袋を取り出した。小さな、本当に小さなそれ。
ベルナドットの片手にすっぽりと収まってしまうくらいの小さなもの。もっと言えばきっとこどもの手であれば丁度いい大きさになるのかもしれない。それくらいの小さな袋を取り出して、一体それが何だというのか。
無視して攻撃すればいい、とも思ったが下手に近づいた事であの袋の中身のせいでこちらが痛い目に遭う可能性も捨てきれない。小さいから、で侮っていいものでもないだろう。
例えばあれが毒であれば。
少量でも充分効果のあるものであったなら。
下手に近づけば直接それを食らう可能性は高くなる。
一見すれば外にいるような感覚に陥るが、ここはダンジョンの中で風が吹いたりはしていない。毒である可能性を考えてとっさに風下はどっちだったっけ、と考えてすぐにその事実に気付いた。
「それじゃあまぁ、やるか」
革袋を開けて、中身をざっとベルナドットは周囲にぶちまけた。
それは種だった。
間違いない。
小さな種が舞台の上にまき散らされている。何の種かまではわからなかったが、植物の種であるというのだけは確かだと言える。
「な、にがしたいの……?」
その行動の意味がわからなくて、アミーシャは戸惑いを隠す事ができなかった。だってこんな所に種なんて蒔いたって育つはずがない。ダンジョンの中の土を掘りおこして植えたとしても、育つかどうかは微妙なところだ。
「なに、すぐにわかるさ」
からっぽになった革袋をポーチの中にしまいこんで、そうしてベルナドットはたった一言こう言った。
「咲け」
「なに、ひぎゃっ、きゃあっ!?」
何かの冗談だと思った。
育つはずがない種。
しかし急速に種から根が伸びて、更に小さな芽が出た、と思えばそこからはもっと凄まじい速度で成長していく。うぞうぞとうごめくそれは蔓のようで、伸びながらアミーシャへと襲い掛かる。
襲い掛かる、というのはおかしな表現かもしれない。その場にあって急成長を遂げただけ。伸びた先にアミーシャがいただけ。ただそれだけの事なのかもしれないが、あまりの凄まじい速度で伸びていくそれらに避ける間もなく巻き込まれ、気付けばアミーシャの身体は拘束されていた。手にしていた炎の短剣で焼き払おうにも、その程度の炎では燃えぬとばかりに蔓はびくともしない。
畑に刺した支柱に巻き付く豆の蔓のようにぐるぐるとアミーシャの身体に巻き付いて、短剣を手にしていた方の手から思わず短剣が抜け落ちる。巻き付く力が中々に強くて、あっと思った時にはもう手から落としていた。
「なんだよあれ!」
「聞かれたって知らねぇよ!」
ざわざわと観客席の方でも戸惑いの声が多く上がっている。
ベルナドットはただ、穏やかに微笑んだまま告げた。
「得意なんだ。芽吹かせるの」
「まさかアビリティかよ!?」
「はぁ!? あんな使い方アリなのか!?」
「あれ絶対そういう使い方するやつじゃないだろ!」
アビリティなどではないけれど、ベルナドットが植物の精として復活してから得た能力ではあった。
種からでもすぐさま芽吹かせる事ができるようになっただけの話だ。
けれどもこの世界の多くの人間はその能力の由来など知るはずがない。
ただ、自分たちの常識に当てはめてアビリティによるものなのだと勝手に納得する。むしろこれがアビリティじゃないのであれば何なのだ、と思うだろうし、そんな疑問を抱く事もなくあっさりと信じ込んでしまった。
ただ植物の種を芽吹かせるだけなら、戦闘系のアビリティにはなり得ない。普通に畑などで働くのであれば役に立つだろうとは思えるけれど、まさかそれをダンジョンで、こんな風に使う事ができるだなんて思いもよらなかった。
そんな風に興奮した様子で話している観客席の声が聞こえてきたが、ベルナドットは否定は勿論肯定もしない。するはずがない。
「くっ、この……っ!」
腕だけではなく足にも巻き付いて完全に身動きを封じられてしまったアミーシャはどうにかして脱出しようとしているが、藻掻けば藻掻くだけ巻き付いていく蔓にどうにもならなくなりつつある。
ここで負けを宣言した方がいいと思うのだが、恐らくはそれをベルナドットが言ったところでマトモに聞いてはくれないだろう。
「あ、そうだ。こっちが勝った場合の景品なんだけど」
「今!? 今この状態で言う!?」
信じられない、とばかりにアミーシャは叫んだが、実際決めていないのは確かだ。
試合を受けるかどうかの時点で保留で、と言っていたので、てっきり勝敗がついてから言うものだとばかり思っていた。むしろアミーシャの中ではそんな事はもうどうでもよかったのだ。だって自分が勝つつもりだったのだから。命までは取らない、と言っていたからその言葉で完全に油断していたとも言える。
「俺が勝ったら、そっちの仲間三人の顔を拝みたい」
「え……?」
「なんだよこの状況なら勝てるだろうにそんな願いでいいのかよーっ」
「そうだそうだ、もっといい物狙えよなー」
観客席からの野次が飛ぶ。
「そ、そうよ。たったそれだけ? そんな願い? もっとマシなのあるでしょ」
呆れたように口に出すアミーシャだが、彼女の声が若干震えている事に果たして彼女は気付いているだろうか。観客席に聞こえたその声は、まるで笑いをこらえているように聞こえなくもなかったのでそれに更なる野次が飛ぶ事はなかったけれど、便乗するようにそうだそうだーなんて声はそこかしこから聞こえた。
「いや、そいつらの顔を拝みたい。別にいいだろ。その程度。
もっといい物狙えって観客席から聞こえたけど、正直あんたの持ってるものでこっちが欲しいと思うようなのは思いつかないんだ。だから」
そこで一度言葉を切って、ベルナドットは根を張るでもなく成長した蔓の上に跳躍して乗った。
絡み合って一つの塊みたいになっている部分なので、足場としては充分だ。
アミーシャよりやや上の位置に陣取って、そこでベルナドットは弓を構える。
「ちょ、っと……何するつもり……」
「何って、勝負に決着をつけるだけだろ。俺たちからすればどうでもいいけど、あんたからして奪われると困るものってなんだろうな、って思った結果がこれだ」
「ま、まってまってまって、もう勝負ついてるようなものでしょ!? ねぇ!? 審判! 審判!?」
焦ったように叫ぶアミーシャに、観客席から何だよもう降参かよーっという野次と、そりゃもう負けが見えてるけど根性ねぇぞー、なんて野次が飛ぶ。
正直この状況を根性でどうにかできるとは思っていないが、アミーシャからすればそれどころではない。
最悪だ。
最悪な景品を望まれてしまった。
保留で、なんて言葉で後回しでいいと思わずに最初の時点で決めておくべきだった。
お互い賭ける物に異論がない状態であれば試合もできるが、どちらかが不服の意を唱えれば決闘は成り立たないはずだった。
けれどもアミーシャは自分の勝利を疑っていなかったし、戦う相手もステラだと信じていた。
だが実際はどうだ。
出てきた相手はステラではなくベルナドット。
そこまではまだ許容範囲内だと言い聞かせて戦って、どうにかなると思っていた。
思っていたけれど、相手の武器の強さを見誤っていた。一撃でこちらの武器を台無しにできる威力って何?
やや上の位置にいるベルナドットが番えた矢は一つではなかった。四つ。そんな一度に番えてきちんと命中できるものなの!? と言いたいが、下手な事を言って手元が狂われでもして万一刺さってはいけない場所に刺さったらと思うとオチオチ下手な事は言えない。
アミーシャにとっての唯一の救いは審判だ。
試合の勝敗を決定づけるこの闘技場の審判の言葉はここでは絶対のものだ。
負けるのはわかっている。
もう負けるのはどう足掻いたってそうなるってわかるしかない。
けれども。
ここで怪我をしてから負けるのとその直前でもうアミーシャが戦えないと判断されて試合終了するのとでは大きくその後の展開が異なる。
ここで怪我をして試合終了してしまえば、不味い事にしかならない。
怪我しないままに終わってくれればまだどうにかなる。探索者としての評判はガタ落ちするかもしれない――いや、確実にするだろうけれど、けど、ベルナドットの望みをかなえてはいけない。
「それじゃ、これで終わりだ」
「ちょっ、ま」
ベルナドットが矢を放つ。
そこからどうしてそうなった、と言いたくなるような軌道でもってアミーシャの右手、右足、左手、左足へと矢がそれぞれ突き刺さり、痛みに思わず叫び声をあげた。
この時点でも審判は何も言わない。
急成長をしていた蔓は成長しすぎた結果なのか、ここにきて徐々に枯れ始めていた。
不安定になった足場から飛び降りて、ベルナドットは手足を縫い付けられる結果となってしまったアミーシャを見下ろしている。
「なん、で……?」
「さっき言ったろ、奪うって」
「ちが、そうじゃなくて、あたしが聞きたいのは」
「今ここで言っていいやつか、それ」
自分でやらかしておきながら、と言いたい衝動にかられたが、確かにその通りだった。
それを言ったら、もっととんでもない事になる。
いや、そうじゃない。どうしてそんな力を使えたのか。
突き刺さった矢の部分から、じわりと血がにじんでいく。痛みに涙がにじんできた。
『戦闘続行不可能――これにて試合終了。勝者、ベルナドット』
「審判判断遅くない……?」
思わず涙声で文句を言うアミーシャであったが。
一先ず決着がついたという事で観客席からは盛大な歓声が上がったためにそんなアミーシャの声は残念ながらかき消されていた。




