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国際化神対策委員会

化神だけになってしまったこの世界、大貴たちは迫りくる化神から逃れようと町中を駆け巡る。そして、大貴は平和な世界を取り戻すためにあることを思い付くのであった。

俺達は山小屋の中で目が覚めた。



「おはよ」



てか、俺達なんで全員で寝てるんだよ、全員で寝たら寝込みで化神が来たときに大変だろ。



その時



壁を破壊して山小屋に化神が侵入してきたのだ。



「言わんこっちゃねぇ」



でも、夜に化神が来なくて良かったな。



そして、俺は即座に化神銃の安全装置を解除し侵入してきた化神に発砲し何発か命中させて白色化させたのである。



俺は発砲音とかで他の化神が集まるといけないので命の玉を使ってすぐにその化神を人間に戻した。



だが、たった今、倒したその化神を人間に戻してみるとなんとその人はあの大神田 学だった。



……学!?



俺は目覚めた学に状況を説明しようとするもすぐに発砲音を聞き付けたのか化神の大群がこのカト山に迫ってきていたのだ。



「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」



カト山はもう危険になり俺達は学を連れて無我夢中で化神が来ていない方向に走り続けたのである。



だが、この山を下りるは相当危険なことだ、何故なら今までただの通行人だった町の人々が全て敵になるのだ、最も大群が迫って来ているこの山にいても同じことなのだが。



「撃ってもきりがねぇ」

「ヤス!!今は撃つより逃げた方がいい、この数じゃ全て倒せない、よし、山を下りたら奴等を拡散するためにバラバラに逃げるぞ!!」





俺達はカト山を下山すると追ってくる化神を分散するためにバラバラに逃げた。



「一体何体いるんだ」



そりゃたくさんいるよね、東京だし人も多いからな。



そして、俺はやっと自分の方へ追いかけてきていた化神を振り切ることに成功し周囲に化神がいないことを確認すると腰を下ろして休憩することしたのだ。



「ふぅ、なんとか振り切れたな」



その時



逃げてきた方向とは反対の方から化神が1体こちらに歩いてきたのである。



「こんなんじゃ休憩できないじゃんか……ま、1体ぐらいなら」



俺は化神銃を構え俺に気がつきこちらに走ってくる化神に発砲した。



やはり、何発か命中するとすぐに化神は白色化してその場に倒れたのだ。



「化神銃さえありゃこれぐらいは平気だね」



俺は命の玉を取り出して倒した化神をすぐに人間の姿に戻すしたのである。



こうやって地道に化神を倒して人間を増やしていくしかないのか、それよりも普通の場所じゃさっきみたいに化神に襲撃されちゃうし隔離された避難所が必要だな。



俺は人間の姿に戻ったその人をみて思わず思考が止まってしまった。



その人は真由子だったのだ。



「真由子……真由子じゃないか!?」

「大貴!?」

「大丈夫か?」

「え、うん、大貴……何があったの?……私、たしか大貴のお母さんに頼まれてタロウの散歩してたの……そうだ、タロウは!?」

「そうだったのか、タロウはたぶん他のみんなと一緒にいるよ、ま、みんなとはバラバラになっちゃったけど」

「何があったの?私、散歩してる途中から記憶がないの、最後に覚えているのはタロウが吠え出してそれから目の前が真っ赤に光って」



その時



恐らくカト山から俺を追いかけていた化神が現れたのである。



「出やがったな、真由子逃げるぞっ!!」

「なになになにっ!?」

「後で話す」



俺と真由子は化神から少しでも遠ざかろうと全力で走った。



「大貴!?来てるよ」

「チッ」



俺は本当は真由子をどこか安全な場所へ避難させたかったが叶いそうにないので仕方がなく化神銃で化神に発砲したのだ。



けど、もはや、この世界に安全な場所なんてあるのか?



「なんで拳銃みたいのもってるの!?」

「だから話は後で」



しかし、次第に数が増えて行き俺と真由子は数体の化神に囲まれてしまったのである。



「ヤバい……チクショー!!」



俺は真由子をふせさせてからグルグル回りながら化神銃を乱射するも到底間に合わなかった。



その時



「ダイさぁぁん!!」



向こうの方から学が金属バットを持って走って来て、学の横にはタロウも一緒に走っていたのだ。



「学、タロウ!!」

『ワンワン!!』



学は数体の化神を金属バットで殴り飛ばすもあまり効いていないようである。



「学!!どうするんだ」

「これは……逃げましょう!!」

「やっぱそうなるんかい!!」

『ワンワン!!』



俺と学で化神を抑え込み真由子とタロウを先に行かせ護衛するように俺達は走った。



そして、



十字路に俺達が入った所で離れたいたみんなと再開したのだ。



「ダイ!!」

「ヤス!!みんなっ……て、お前ら最初からその人数で行動してたん?」

「おう!!」

「おう!!……じゃねぇよ、何のためにバラバラになったんだよ!!」



みんなバラバラになった意味がなかったがなんとか無事にだったのである。



最も、もし、死亡しても遺体さえ回収できれば命の玉で甦らせることができるのだが。



「で、これからどうする?」

「ヤス、みんな、ここにいる化神を少しでも俺達で倒そう!!」

「よし、わかった!!」



俺達は全員(学は金属バット)武器を構えて身近な化神を狙った。



そして、



「うっ、撃て!!」



俺達は化神銃を発砲し数体の化神を白色化させて倒したのだ。



「まだいるぞ、気を付けろ」



その時



「きゃぁぁぁぁぁぁぁ!?」

「真由子!!」



俺達は化神を倒すことに集中していて真由子に化神が近づくのに反応が遅れてしまい、すでに真由子の体は化神の触手のような物に絡まれていたのである。



「クソ野郎、俺の真由子に何しやがる!!」



俺は真由子に駆け寄り絡まっていた化神に化神銃を突き付けて発砲し化神を白色化させて真由子から化神の亡骸を離させた。



「いやぁぁぁぁぁぁ!!」

「真由子!!」



真由子は化神に殺されそうになったことに混乱してどこかに走ってしまったのであった。



「真由子!!1人じゃ危険すぎる」



俺は他の化神を皆に一旦任せて真由子を追いかけに走り出し、すぐに少し先の路上でうずくまっている真由子を見つけたのだ。



「いやぁぁぁこないでっ!!」

「真由子!!」

「触らないでっ……大貴は悲しくないの?家族みんなあんな化け物になってるんだよ、どこにも人はいないし、人の代わりに化物が……」

「俺がいるだろ!!」

「……大貴」

「何があっても俺がこの世界を元に戻してやる、真由子や真由子の家族に俺の家族、もちろん、他のみんなが平和に暮らせるように……さぁ、戻ろう、一緒に」

「……うん」



真由子は俺の言葉を聞いて少し落ちつきを取り戻し立ち上がったのである。



しかし、その直後に化神が曲がり角の方から走ってきて真由子に襲い掛かろうとした。



「真由子!!」



俺は咄嗟に真由子の目の前に割って入り込み化神の攻撃から真由子をかばい攻撃を受けてしまったのだ。



「ぐっ……」

「大貴!!」

「これぐらい平気だ」



俺はすぐに化神銃で反撃しその化神が白色化するまで発砲し続けて俺は命の玉を使ってその人を人間に戻したのである。



「大丈夫ですか?」

「ここは……」



その時



化神がカト山の時よりは少ないものの結構な数が現れた。



「何だあの怪物は!?」

「説明は後です……とにかく、行きましょう」



俺と真由子はその人を連れて来た道を通りみんなの所へとなんとか戻れたのだ。



「みんな」

「ダイ、大丈夫か?」

「ああ、大丈夫だヤス」



みんなの近くには化神の死骸が7、8体転がっていたのである。



「よし」



俺はすぐに命の玉でその人たちを人間に戻した。



これはなかなか大変だ、化神になっていた人々は突然、化神になったのだ、だから、命の玉で元に戻しても大体の人が状況を読み込めていない、そういえば、さっき人間に戻した人が知り合い以外で初めて元に戻した人だったな、てか、逆に言えばこの化神の中からよくも知り合いばかりと遭遇したものだな。



案の定、目を覚ました人々は何が起こったか理解していなかったのだ。



「えっと……ですね」



俺は簡単に説明しようとしたのである。



その時



「ダイ!!」

「ん?……あっ!!」



ヤスの声で振り向くと向こうの方から化神が数十体も現れた。



「マズイ!!逃げろ」



俺達は人間に戻した人々を連れて逃げたのだ。



というよりかは化神の姿を見てほぼ自主的にみんな走っている状態だった。



「ねぇ、何が起こってるの」

「後で説明します」



俺は助けた人から聞かれたがそう答えたのである。



「ダイ!!どこか安全な避難場所ない?」

「ヤス、そんなのないんじゃねぇ」

「それだったら……」



知り合い以外で一番最初に人間に戻し助けた人が俺に近寄ってきた。



「自衛隊関連のいい場所が近くにある」

「本当ですか!?」

「ああ、あっ!!あそこに車があるな……動くかな」

「本当だ、車ありますね」



その男の人は黒い棒を取り出して車の運転席のガラスを割って車のドアロックを解除したのだ。



「フッ、まさか、護衛棒で他人の車のガラスを破壊する日が来るとはな」

「あの~動きますか?」



今のって護衛棒ってやつだよな、何者なんだこの人!?



「ああ、奇跡的に鍵も刺さってる、乗れるぞ」

「みんなっ、乗れぇ!!」



俺達は多少無理してでもその車に乗り込み、そして、全員が乗り込んだのを確認するとエンジンがかかり車は発車したのだった。



「ありがとうございます、助かりました、俺は三村 大貴です」

「よろしく、俺は伊達 隆弘(ダテ タカヒロ)だ」



そして、車は化神を振り切り路上を走っていたのである。



俺は車の中でみんなに今、思っていることを伝えた。



「みんなっ、聞いてくれ、この世界を化神から救いたいんだ!!俺はたった今から組織を結成しようと思う、頼む、力を貸してくれ……その組織の目的は世界中の化神を全て倒し、そして、平和な世界を取り戻す、その組織の名は国際化神対策委員会コクサイバケガミタイサクイインカイ だ」



これから恐らく過酷な戦いになるんだろう……しかし、俺は諦めない、この世界を救うために……

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