突入
国際化神対策委員会は化神を倒し人間に戻すことで勢力を拡大していった、そして、東京を完全に制圧するために彼らは遂に東京の繁華街、池袋、新宿、秋葉原へと突入するのだった。
「みんなさん、よく聞いてください、わかっているとは思いますけど、あの場所は繁華街で化神もたくさんいます、そこで今回は伊達さんと相談して3つに分れて池袋、新宿、秋葉原に突入することになりました。いつも言っていますが死者が出たらスペースに余裕がなければ頭部だけでも持ちかえり頭部の損傷が激しい場合は肉体を命の玉の効力が効く範囲で持ちかってください!!」
以前、こんなことがあった戦闘中に死者を発見しその遺体は首から下が行方不明となっていたので頭部に命の玉を使いその人を蘇生させた、その後、首のない遺体が運び込まれその遺体に命の玉を使ったところ遺体は煙のように消えてしまったのだ、つまり、一度蘇生した体の別の部分に再度命の玉を使うと消滅してしまうようだ。
俺は今回の作戦をみんなに伝えて下まで戻ると真由子が待っていてくれた。
「真由子!!」
「大貴、なんか勇ましくなったね、かっこいいよ」
「本当!!ありがとうな真由子」
そして、数日後、俺たちは突入のために3つのチームに分かれ俺たちのチームには数10名の人々とヤスと伊達さんと学もいて俺達は池袋に突入することとなったのだ。
「伊達さん、まだ、現地までの交通手段聞いてなかったんですけどどうやって行きますか?」
「もちろん電車だ」
「電車!?」
「鉄道を特別に動かしてもらえることになった」
「すごいですね」
東京は殆ど制圧しているが繁華街に化神がいる影響で電車は動いていないのである。
「ねぇ、大貴」
「どうした真由子?」
「警察や自衛隊の隊員も行くの?」
「伊達さんに聞いた方が早いな……伊達さんどうなの?」
「警察は警察の護送車とかで自衛隊は戦車で俺達とは別行動……って、俺も一応その自衛隊隊員だからね」
「そうでしたね」
「おい、てめぇ、誰のお陰で最初の頃、非難所に入れたと思ってるんだ………ああ、もういい行くぞっ!!」
「はい!!」
そして、板橋駅では俺たちのいるホームに池袋チーム、むこうのホームには新宿チームがいた。
秋葉原チームは豊島区の巣鴨駅から山手線の路線で電車に乗るらしい。
「ダイさん」
「学どうした?」
「まずは俺達の電車が来るんだよな?」
「ああ……でも、タロウが心配だな、ちゃんと飯食べてるかな」
「ダイさん、戦いの度にタロウ心配してるな、大丈夫だ、北倉やババアどもが面倒見てるから」
「学、人の母さんをババア言うな」
その時
むこうの方から電車が見えてきたのだ。
「ダイさん、来たぞっ」
「着いたらみんな乗るぞ」
そして、電車が俺達のホームに到着し停車したのである。
電車のドアが開き俺達は電車に乗り込んだ。
電車は池袋駅へ向けて出発したのであった。
「たしか、あの日、長州藩のメンバーは大勢で池袋に遊びに行ったハズなんだ」
「なら、学、今日、長州藩の皆を助けよう」
「ああ!!」
そして、あっという間に電車は池袋駅に到着したのだ。
案の定、イヤ、予想以上の化神が池袋の町にいたのである。
「うじゃうじゃいるし」
その時
向こう側の線路を横断し化神の大群が突撃してきた。
「みんなっ、応戦しろっ!!」
「来るぞっ」
俺とヤスは化神銃で割れた窓から化神を殺し続け学や伊達さん、他の隊員は他の武器で応戦したのだ。
しかし、線路上にどんどん化神の数が増え出したのである。
その時
後に出発した新宿チームの電車が線路上の化神を轢き殺しそのまま新宿の方へと走って行ったのであった。
「これって轢き逃げ!?」
「やつらに借りができたな、大貴」
「そうですね、伊達さん」
その時
化神たちが次々と電車に攻撃してきて電車がガタガタと揺れ始めた。
俺たちは危機を感じ激しく発砲したのだ。
そして、池袋の街に銃声や爆発音が響き、その後、何体も化神が白色化してその辺に転がっていったのである。
俺は戦闘の合間に命の玉を使って化神を人間に戻して適当に武器を持たせて戦ってもらった。
「これで駅は全部かな」
「ああ、外へ行こう」
「でも、ダイ、なんか明らかに数が多くないか」
「ああ、ヤス、前に池袋の周りを制圧するために出向いたときに異様に化神の数が少なかった気がする、恐らく、高田馬場や新大久保周辺とかの化神は池袋か新宿に集まっていたんだろう、まぁいい、外へ行こう 」
人間に戻った人々と俺達は駅の外へと行ったのだ。
すると、
「ヤス、めちゃくちゃいる」
「ダイ、怯むな!!」
って言っても、やっぱりこれは想定外だ、ちょうどいい頃にありったけ化神の残骸回収して撤収した方がいいかもな。
俺達は化神の大群を蹴散らすためにありったけの武器を化神たちに使用したのである。
「くたばりやがれ!!」
俺はさらに化神銃を発砲し倒した化神たちをひたすら人間に戻して人間の数を増やした。
化神の数より人間の数が越えるまでやるしかなかったのだ。
そして、長い戦いのあとやっと駅の周辺を制圧することが出きたのである。
しかし、この先にはまだまだ大量の化神がいた。
「よし、みんなお疲れ」
「伊達さん、早く次へ向かいましょう!!」
「そうだな大貴、休憩したら他の所の化神が集まってきちまうから他の場所も段取りよく制圧しよう」
「はい!!」
俺とヤスと学は自衛隊及び警察数人と一緒に池袋のとある高層ビルの制圧へと向かい、他はデパートや大型店等の制圧に向かったのだ。
高層ビルやデパートは制圧すれば批難所や基地にできたりと何かと便利なのだである。
「ヤス、どうする?」
「適当に殺っちまうぜ、ダイ!!」
「適当にじゃないだろ……まぁ、化神に俺達の恐ろしさをたっぷり教えてやろう!!」
「そうだな」
そして、俺達はビル内部にいた化神をひたすら倒していった。
やっぱり、ここも数が多いな。
その後、やっと36階まで制圧し37階で俺達は戦っていたのだ。
「つ、疲れた、もう、ヤバイ……」
その時
上の階の方から音がして化神の大群が一気にこの階へと降りてきたのである。
「うわぁぁぁぁ……ヤベェェ!!死ぬぅぅ!!」
「ちょっ、マジでヤバイぞ、ダイ!!何とかしてくれ」
「黙って戦え!!ヤス」
俺とヤス、自衛隊や警察たちは武器で化神に攻撃したが数が多すぎて倒す数が前々追いつかなかった。
「チクショー」
俺はやけくそで所持していた手榴弾を投げて化神を攻撃したがそれでも化神の数はあまり減らなかったのだ。
「みんなも投げろっ!!」
そして、手榴弾がいくつも爆発しついでに化神銃も発砲し幾つもの化神の白色体が転がったがやはり化神はまだたくさんいたのである。
無理だ、数が多すぎる。
その時
「うわぁぁぁぁぁ!!」
「ヤス!!」
化神の攻撃を受け手榴弾の爆発で割れた窓ガラスからヤスが落ちそうになってしまった。
「ヤス!!」
俺はヤスを引き上げようとヤスの手を掴んだのだ。
「ヤス、頑張れぇぇ!!」
「もう無理だ、ダイ、離せ、命の玉があれば平気だろう!!」
「そうだけど……」
「ダイさん!!俺たちも協力する」
学や警察と自衛隊の人々が協力しヤスを一緒に引き上げようとしたが化神の妨害で俺とヤスと学以外は堪えきれずに下に落ちてしまったのである。
「ヤバい!!俺らも落ちる」
その時
「えっ」
自衛隊のヘリコプターが高層ビルの目の前に現れた。
「大貴!!無事か?」
「伊達さん!!」
「ヘリコプターを呼んだんだ、お前らそんな場所で落ちそうになってるからちょうどよかったな」
「ありがとうございます!!」
そして、落ちそうになっていた俺達はそのヘリコプターに回収してもらい、そして、高層ビルの周囲に自衛隊のヘリが何機も現れてビルをヘリコプターの狙撃銃を使って乱射し全ての階の窓ガラスを破壊したのだった。
「よし!!」
「やるぜ、ダイ」
「おお!!」
俺とヤスは化神銃をヘリコプターから発砲し伊達さんや他の自衛隊の隊員はライフル銃で狙撃したり手榴弾を投げたりして攻撃したのだ。
化神銃はもちろん効果抜群だし通常兵器の攻撃で化神を割れた窓から外へと落として倒していき最後にはビルへと大勢と乗り込みビルを制圧したのである。
そして、その後もこの池袋で壮絶な死闘が繰り広げられトータルで約12時間が経過していた。
「ほとんど倒せましたね、伊達さん」
「ああ、この時間で殺ったもんだ」
「ダイさん、長州藩のメンバーもほとんど見つかったし薩摩藩もいたしよかったぜ」
その時
「ダイ、あそこに化神がいるぞ」
「ヤス、撃っちゃえ」
「おお!!」
ヤスは化神銃を発砲して化神を倒したのだ。
「俺たち、化神駆逐のプロフェッショナルだね、ダイ」
「アハハ、そうだな、けど、もう疲れたわ」
その時
今さっき、ヤスが倒した化神が急に立ち上がったのである。
「おい、ダイ、あの化神あれだけダメージ受けたら白色化するハズだよな」
「ああ、そのはずだ……」
化神は体に生えていた触手を体内へと入れた。
「「えっ!?」」
そして、体が少し細くなり触手が生えていた体の亀裂から刀のような武器を抜き出したのだった。