大概家の食卓
メルヒェンランド第三王女であるところの桃プリンチペッサは、シュールな単語で埋め尽くされた扉脇の壁に背をあずけると、逆手ににぎったドアレバーをゆっくりと押し倒し、慎重に扉を開いた。
「桃」
「何……」
隙間から召喚準備室をのぞきこみ、誰もいないことをたしかめる。召喚前に施錠は確認していたが、慎重に慎重を期すべきだった。ファミリア召喚前の王族女性がすでに召喚魔法を呼びだしていることが明るみになれば、グローバルプロットは確実に変化する。グローバルプロットが因果律率へとかたむけば、今までの苦労は水泡に帰すことになる。
「桃。おっさんが」
桃プリンチペッサは、視線を、彼女の召喚魔法一号であるところの桃アルファへとむけた。アルファは硬直した表情で、二号、桃ブラボーを見つめていた。つられてブラボーを見、そして、桃プリンチペッサは、目にうつった現象を理解することができずに、思わず緊張を手放した。
全開になっているブラボーの腹部ポッドのハッチ。
内部。
誰もいない。
ポッド内の拘束椅子に誰も座っていない。
代わりに内部に充満している黒煙が、漏れだし、上へと長く伸びている。桃は、視線を、その黒煙の筋にそって上へと伝わせると、気体に黒くそまる天井際をぼんやりとながめた。
「なんか、いつもとちがいますけど……」
首を下げ、ブラボーと視線を合わせた。ブラボーはすがるような表情でこちらを見ている。ハッチドア上部に寄せあつめられた劇画調の顔パーツ群の、いつもアホみたいに吊りあがっている太い眉が、八の字に眉尻を下げている。桃プリンチペッサはしばらくその眉を見つめていたが、何も答えず、再び天井へと視線をもどした。
「変換事故……」
アルファがつぶやいた。黒煙は、自然の煙同様に、わずかずつ霧散し、やがて、ほとんど見えなくなった。
桃プリンチペッサは、天井を見あげたまま後ろ手でを閉めると、まあ、そうね、とつぶやいた。
「あーまあ、たまには、いいんじゃないかしら、こう言うのも……。おも、おもむきがあって……」
二体からの返事はない。
視線をおろした。
二体とも目を合わせてくれなかった。
しばらく、召喚室内を沈黙が支配した。
両手を腰にあてると、桃プリンペッサは、ふたたび天井を見あげた。
「いや、だめか。だめなやつかこれ。だめなやつだこれ」
*
「あたしね! 応援団長になったよ! フレー、フレーたーいがーいけー!」
「団長。もうあれじゃな。伝説じゃな」
「伝説! 黒幕!」
「どこでおぼえたの? 黒幕なんて言葉」
「そうだよ!」
親父出張、姉文化祭の準備、妹体育祭の練習、祖母異常なまでのバイタリティ、および母鬱、という事情により、こうして家族全員そろっての朝食は久しぶりだった。
「お姉ちゃんは? 生徒会、文化祭の準備で大変でしょう? 大変で心がもうあれでしょう?」
「もうあれでしょうー!」
母が姉に話しかけた。食が細く、やせこけた細い指でにぎっているバランス栄養バーは、まだほとんど減っていない。この母は、大概のとき、大概のことに憂えている。外なる人間関係をこばみ、家から出ない。だがなぜか家族との絡みにおいては高テンションで饒舌である。祖母とは嫁姑の間柄になるわけだが、ここの人間関係においても良好である。いや、母が祖母になついていると言った方が正確か。容姿としては、ショートヘアのほっそりとした薄幸系で、今朝もそうだが、大体、薄紫色のはかない感じの洋服を好んで着ている。
「まあ、そうね。みんな死ね、って感じ」
「ビーゴーン! エブリワン!」
水色のリボンタイに紺色のブレザー姿の高校二年生の姉が、味噌汁の椀を口元によせながら、例にたがわず不穏なセリフを吐いた。品行方正、成績優秀、黒髪のストレートに眼鏡、百七二センチの高身長のこの才媛の姉は、典型的な二面性キャラである。やりたくないことを学校で色々引きうけてきては、家で毒をはいている。断り下手属性は日々進化を続けているようで、先月、とうとう、生徒会長を引きうけて帰ってきた。当然ながら、それに比例して毒のグレードも上がり、近頃では、人類滅亡が彼女の願いだと言っても過言ではない。
「ちょっとお姉ちゃん、相も変わらずひどい厭世観ね。そんなだとママ、お姉ちゃん将来魔王かなんかになっちゃうんじゃないかって憂えちゃうわ」
「憂えちゃう!」
くぐもった、低い笑い声が聞こえた。
祖母がレバ刺しを咀嚼しながら、喉を低く鳴らして笑っている。しばらくして口のなかのものをすべて飲みこむと、突きぬけろ、悪でも何でも、突きぬけてみせろ、とつぶやいた。
「突きぬけろー」
この、またちがった方向へと針が振り切れている今年六十二歳のバイタリティあふれる祖母は、ダークサイドというわけではない。もうそういうレベルの分類では収まりきらない。彼女の突きぬけは全方位が対象である。ただし、言動や行動に反し、肉体的には脆弱である。服装は、よもぎ色の、柄のない質素な着物。
「やだおばあちゃんたらほんとバイタリティ。うちで一番バイタリティじゃないかしら」
「バイタル、じゃないかしら」
そう言って母が笑うと、うつむき加減の祖母の目が光り輝いた。おもむろに、赤く染まった皿に、赤く染まったフォークを置いている。母の発言が彼女のトリガーを引いたようだ。祖母のトリガーは非常にナーバスである。すぐ入る。
「じいさんは十五年前に死んだ……」
「じいさんダイド、フィフティーンイヤーズアゴー……」
椅子から立ちあがった。
「だがな、わしは生きてる! あふれんばかりの精力に満ち満ち、欲望に満ち満ち、今日この日を送る。欲望は生を推しすすめる原動力。一歩も引かん。燃える。欲望に燃える。老いてなお現役!」
「老い……」
「我が母老いてなお現役ッ!」
突如、今まで沈黙をつらぬいていた父が呼応し、同じように立ちあがった。そして食べていた何かしらの肉塊を、テーブル上のよくわからないまな板のようなもの――親父専用の食器――に叩きつけた。
「我が母!」
「おばあちゃん!」
「ばーちゃん!」
そして、俺と姉をのぞく全員が呼応し、追従した。
「相……」
俺は、(その欲望をどうこうする)相手はいるのか、と聞こうとしやめた。
突如、激しい音とともにテーブルがゆれ、全員の動きが止まった。
姉が、叩きつけるように、テーブルに茶碗を置いていた。
「ちょっといい加減にしてよね!」
深くうつむいていた姉が、顔を上げ、怒りの形相で家族を見まわす。
「さっきからだまって聞いていれば、母さんだのおばあちゃんだお姉ちゃんだの我が母だの……」
そして俺に視線をロックした。
「モノローグに至っては父、母、祖母、姉、妹」
ふたたび家族に視線をやる。
「なんなのこれ。なんなのこの薄さ」
全員うつむいている。
反論はない。
「六人もいるのよ? わかるでしょ。わかるわね?」
姉は今一度全員を見まわしたのち、両手を、ゆっくりと胸の高さまで上げた。
「はい始め」
そして打った。
ふたたび茶碗を手にとる。
それを合図に、他の面子が思い思いの動作で食事にもどる。
「う、うれう母さんバルサミコソースとって」
「うれう母さんバルサミとー……」
「はいツコムちゃん」
「ツコムちゃん!」
「ガサツ、肉塊のおかわりまだあるからな」
「イエス」
「イエス!」
「しきるお姉ちゃんは? もういいの? 卵焼きもまだあるけど……」
「ありがとううれう母さん。じゃあお味噌汁だけ」
「おみそしるっけ」
「はーちゃんは? 今日は、シナモンとナッツは?」
「はーちゃんカシューナッツ! 早く走れるようになる気がする! カシュウ!」
「困ったね。ミックスのしかないよ」
「知ってる!」
あらためてまとめる。
親父が大概ガサツ――家の電話が鳴った。一番席の近い親父がでた。
「もしもし」
そう言ったきり、何も話さない。
「わかんない。何一つおぼえてない」
会話が成立した。ということは電話は会社の同僚からということだ。他の人間では、そもそも会話の成立にいたらない。
「あっ、犬がいた。犬いたな……ん? ああ。格好いいかと思って。うん。つけた。うん。わかった」
電話が終わった。
「親父今さらなんだけどさ、親父の仕事なんなの?」
親父が声を上げて笑った。
「わかるわけねえじゃん。そんなの」
……あらためて大概ガサツ。この人は、まあ、このとおりである。意味はわからないし、追求する気がおきない。容姿に関しては、そこそこガタイがよく坊主頭。服はアロハだったりベージュ爺シャツだったりバラバラ。今はパン一。続けて母さんが大概うれう。鬱。ばあちゃんが大概ゐきる、バイタリティ。姉ちゃんが大概しきる――このしき姉、今しがたのくだりでおわかり頂けたと思うが、仕切り屋属性ももっている。俺としては、この仕切り屋属性こそが、彼女の人生を逆境へとむかわせている根元的な要因なのではないかと思う。
そして次。
「そんなことよりツコムちゃん、最近はどうなの? 個性は」
「個性は?」
「個性はってどんな辛辣な突っこみだよ。圧迫面接かよ。あなたがたがつけた名前のとおり、相も変わらず突っこむぐらいしか能がないですよ」
「ないない」
親父と母さんが顔を見あわせた。
「突っこむと言ってもそっ……色々あるのになあ。なあ母さん」
え……。
「ちょっとやだあ」
母さんが口元をおさえて笑いながら、親父の肩を叩いた。
「ん? 突っ、ちょっと待てお前ら、そっちの意味でつけたの?」
親父がうふふふ、と笑って横目上目づかいで母さんを見る。
「やだあガーくん」
「うふふふ」
「コラァッ! マジで? そっちの意味でつけたのか?」
「やだあ」
「ババババ……」
体を突っつきあいはじめた。親父は、なんだ、戦闘機の機銃掃射か? 角? 体をゆらしている。あ、闘牛か。動きと擬音合ってなくないか?
「お前らにとって子供って何……? 体の良いおもちゃ?」
「大人の……」
ばあちゃんがしょうもない横槍をかぶせてきた。
「大人の、おもちゃ……?」
「ばあちゃん! はしゃぐ今のは忘れろ」
「いや、今のはツコムが悪い。完全に自分で誘導してた」
「してた」
「してねえ! なんだよ! しき姉まで」
というわけで、次は、それぞれどうかと思う名前のなかでも、今ほど史上最低の隠れキラキラネームであることが判明した長男大概ツコム、俺である。白シャツに紺のベスト、グレーの学生ズボン。前述のとおり個性はない。服装にまでない。唯一、かろうじての技能――突っこみも、現在自己同一性乖離の真っ最中である。もう次。俺は貝柱といくら・かつお出しのジュレがけをフォークで口に運びながら、生まれついての茶髪とくせ毛に愛嬌のある中学一年生の妹、はしゃぐへと顔をむけた。
「なあはしゃぐ。さすがにすべての会話にアッパーで追随するのはどうかと思うぞ。誰がしゃべってるのか、いちいち地の文もはさんでられないし」
ちなみにこの妹はとてもかわいく、個人的にひいきの対象である。
「うん! わたしはしゃぐって名前つけられて、本当にただはしゃぐだけの騒がしい女の子に育ったから、そうだよ!」
「うん……」
重複になるがこの妹は個人的なひいきの対象のため、彼女の不利になるような分析・描写はしない。やりとりに若干不具合があるものの、元気で何よりの妹である。
「そっか。まあなんだ、兄ちゃん余計なこと言ったな。ごめんな」
「ううん大丈夫! わたしはしゃぐ以外の感情あんまりないから!」
「うん……」
はしゃぐは、家庭内における、俺の心のオアシスである。はしゃぐに癒しをもとめるという心の働きが、他のがどうにもならず御せないという理由からの消去法であることは否定しない。しかし、これはどんな集団の人間関係においても常である。とにかくこのけがれを知らな、多分知ってるが少なくとも知らない的キャラではあるこの妹が、俺の心のよりどころである。
「それにしても団長はすごいな。一年生だろ。普通無理じゃないか?」
はしゃぐは、目をキラキラさせて俺を見あげている。
「団長就任までには、語りつくせない複雑な経緯があるよ! あちこちではしゃいでいたら、いつの間にかそれがコネクションになった。端的に言うとそうだよ!」
コネクション……。
「なんか伝説とか黒幕とか、あながち大げさでもないなお前……」
「お兄ちゃんにほめられた!」
はしゃぐはホイップクリーム、色とりどりのチョコスプレー、そしてクラッシュナッツをたっぷりのせたチョコバナナを、高くかかげた。
「チアーズ!」
俺は妹に微笑みかけると、皿の上の、エビ・アボカド・パイナップルのささったブロシェットをつかみ、
「チアーズ」
はしゃぐと同じように高くかかげた。
*
家のなかがやけに静かだ。
トイレから出てきた俺は、そのことに気がついた。
七時五十分。外出組はそろそろ出かける時間である。何となく気になって、バッグを取りに部屋に行く前に、玄関によってみた。全員の靴があった。耳をすませる。何も聞こえない。おかしい。
「なあ、誰かいるー?」
しばらく返事を待ったが、何も聞こえてこない。居間、ダイニングと見たが、誰もいない。全員そろって二階に上がっているというのは、まず考えられなかった。
「誰かー。誰もいねーの」
俺はとりあえず廊下を進み、角をまがった。残るは、この先のばあちゃんの部屋とそれに面した庭だけだ。庭でなんかやっているのか? こんな朝に? 全員ばあちゃんの部屋にいる? どれも、よくわからない。曲がった先はさらに廊下が伸びているが、片側がばあちゃんの部屋で、もう片側にガラス戸がならび、その外が庭……に……。
劇画調の、非常に濃い顔の男と目が合った。
いや、おと、いや、人間ですらない。
庭に、巨大な米粒のような生き物がたたずんでいた。
肌が粟立った。
ピンク色。二メートルくらいある、手足の生えたピンク色の米だ。腹部にドアらしきものがついていて、それが、上下にかなりの幅を利かせており、顔がその上によせあつめになっている。顔パーツは、すべてがやたら濃い。アホみたいに太い、吊り上がった眉。まつ毛の長いうるんだ瞳。頬を斜めに走る、いわゆるゴルゴ線のしわ。顔パーツと同じように、手足も、端に追いやられたように短い。ほぼ胴体。
見つめあっている。
うまく形容できない、まったく未知の存在と見つめあっている。
体はショックで硬直しているが、恐怖は、多分そんなにはない。彼……彼? が、なんだかんだ総合的には、ファニーに見えるからだろうか。
「召喚魔法やで」
彼が庭から声を張りあげてきた。
召……。
召喚魔法は、生物だっただろうか。
召喚魔法によって召喚されるものが、生物だったのではないだろうか。
ガラス戸が開いていることに気がついた。俺は召喚魔法と見つめあったまま、再び歩みだし、開いている戸のところまで移動した。一度視線を切り、下の踏み石のまわりを見る。家族六人分あったはずのサンダルが、一つしかない。顔を上げ、再び召喚魔法と視線を合わせた。合わせたままサンダルをはき、庭に出た。
「おい、家族をどうした」
召喚魔法の表情は変わらない。
いや、あれ表情あるのか?
というか、総合すると……ロボット? いや、そんなことは今はどうでもいい。
「夢旅行です」
何度か、瞬きをした。
それから、全身に、急激に怒りの熱が込みあげた。
「夢旅行?」
召喚魔法にむかって、ゆっくりと歩きだした。
単語のうさんくささ。ロボのくせに関西弁のうさんくささ。コイツが、家族をネガティブな目にあわせた可能性が高い。怒りが、制御できないところまで全身に広がっている。召喚魔法が、手を差しだしている。こちらへ歩みだした。
「兄さんも。さあ。くわしいことはなかで……」
「コラァッ!」
伸びてきた手を、回し蹴りで狙い打った。直前で引かれている。足は空を切っている。召喚魔法が、体に似あわないすばやいバックステップで二メートルほど引き、両拳を構えてきた。ゆっくりと足をおろし、俺は召喚魔法へとむきなおった。
「家族をどうした」
「兄さんやるのー……。いやあ、燃えてきたで。逆に」
「召喚魔法。家族をどうした」
「わしを倒したら教えてやろうやないかッ!」
突っこんできた。
(割愛)
「おま……ほんま、どんだけやねん……。おうぇ……おとなしく拉、夢旅行……旅だちぃ……」
「はぁ……言いかけたよな今。ら……拉致って自分で……。おうぇ……言いかけたよね……」
「きも、気持ち悪い……」
「とりあえずあの……お前そこにいろよ……。今水もってくるから。逃げたら殺すからな……」
「悪ぃ……おうぇ……」
なんとか体を起こし家のなかにもどろうとしたとき、四つん這いの召喚魔法のアホみたいに太い眉が、虹色にきらめき始め、同時に、まあ、いかにも着信音的な音が、庭に鳴りひびいた。
「きもっ……きつい。今は着信音すらきつい……はい……ブラボー。いや、はあ、ちょっとしぶとくてコイツ」
上司か。組織的な犯罪だったか。
「え? いや姉さんわかってますって……いやぁ、姉さんにそんなんさしたら、自分チーフにどんなん言われるか。ちょ、姉さ……」
細かい震動がきた。
ゆれている。地震か。
グラスハープのような、輪郭のあいまいな耳鳴りのような高音が、辺りをおおっている。
背後にはっきりとした存在を感じて、俺はあわてて振りかえった。
極論。
その漢字二文字が、最初に目に入った。
空中に、円が光りかがやきながら浮いている。その中央に、同じく光りかがやく明朝体の極論の二文字がおさまっている。円周は何重かになっていて、その隙間に、文字のような紋様なものが敷きつめるように描かれている。魔法陣。その言葉が浮かんだ。現実で目にするとは思わなかった。いや、現実か? とりあえずまだ現実だよな……。
魔法陣を割って。
米……二体目。
魔法陣から、先ほどまで死闘をくりひろげていた召喚魔法と同じものが、頭部を先にしてせりだしてきた。
つじつまは合っている。
せりだしてくる二体目をながめながら、そう思った。
本当に召喚魔法だと考えればしっくりくる。一人一体ずつのせて、こうやって世界を移動するしくみだということだ。理屈も原理も、想像もつかないし、正直興味ない。家族が帰ればそれでいい。あいつとやりあっていても解決にむかっていない気がしていたので、こういう展開のほうがありがたい。
地面に降りたった召喚魔法のハッチが開いた。
桃色の長い髪。
金の刺繍の入った白い祭服。
少女だ。