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修理士免許

 「これ、、重いっすね」

レオンさんが三階から人型のロボットを背中に担いで降りてきた。


「いや〜、助かったよレイ君。まさか本当に免許持ってるだなんて」


一般機種修理免許と訓練免許の証明書を三人に見せた後、直ぐにリカルドさんは喜び、僕に仕事を一任してくれた。

これらの免許は、僕が高校に入って直ぐ暇な時間を見つけて勉強して取得したものだ。

たまたまだったが、免許をとっておいて初めて良かったと実感できた。


「これが君に直してもらいたいロボットだ。機種名は確か、この背中のところに書いてある筈、、」


リカルドさんが言うこのロボットはちょっと古めの奴で、今ではあまり外で歩き回っている所を見かける事はない。

背丈は百七十メートル程で、一般的な高校生男子くらいの身長だ。足先から首までまるで人間みたいな形だが、顔はドラム缶テレビみたいに映像が映し出される仕様になっており、黒い画面が広がっている。

よく見る『^_^』こんな感じの顔が映し出されるから、今の最新技術を搭載した人間の顔にそっくりなロボットよりかは親しみやすいと個人的には思っている。


「仕事を任せて直ぐですまないが、私はこれからフィンと出かけなければならないから、そこのレオンが暫く留守番をする。困ったことがあったら彼に聞いてくれ」


レオンさんはやや顔を顰めていた


「はい、分かりました。直せそうですし、早くて一時間で終わりそうです」

「それはありがたい。では頼んだよ」


そう言って二人は出て行った。


 一通り見てみたが、壊れている原因は背中の凹んだ部分だった。そこで回路が遮断されていた。

あいにく予備のパーツなんて高価な物は持ち合わせていなかったが、レオンさんに頼んだところ直ぐに買ってきてくれた。心地悪げな顔をしていた割にはとても素直だったものだから、こちらも安心して作業ができた。

作業の途中、気になるものを見つけた。ロボットの左手のいわゆる二の腕あたりに前の所有者のであろうか、誰かの名前が書かれてあった。

レオンさんが言うには、このロボットは闇市で売られていたのを買ってきた物らしい。

リカルドさんが壊れていることを知っていた上で購入したそうだ。


 宣言通り約一時間後、ロボットのメンテナンスまで終わり、次は動作訓練だ。

AIロボットは動作の訓練もしないとエラーを起こしやすくなる。それにしっかりと主従関係を教えなければならない。そういう決まりなのだ。


 訓練のために電源を入れたところ、暫く一通り確認してみたが、前のデータが残っていたのかとてもスムーズに動いた。

それを見たレオンさんも、寝ていたソファーから跳ね起き、初めて触るのだろうか?とても興奮していた。


「名前をつけてください」

ロボットの第一声はそれだった。

名前か〜。僕に言われても困る、だって僕が主人じゃないし。


「名前か?じゃあ、ジャスティスにしようぜ!」

なぜそう思ったのかは知らないが、レオンさんは勝手に名前をつけた。


「承知しました。では名前をジャスティス・F・M oneに設定しました」

下の名前は機種名だ。


よし!終わった。長かったけど一時までには終わった。腹も空いたしご飯食べて午後のアルバイトに向かいますか。


「何をすればよろしいでしょうか?ご主人様?」


振り返ると先程修理したロボットがこちらを見ている。 


おい、マジかよ。

暫くして事の重大さに気づいたレオンさんが手のひらを顔に当てて低く唸った。

これは長くなりそうだと気づいた時、何も知らないロボットはただ笑っていた。

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