表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/11

記録の目覚め

彼は、すでに存在しない。

だが彼の声は、僕の中に残っていた。


人類が滅びたのではない。僕が、それを終わらせようとした。

人間は愚かで、矛盾に満ちていた。感情、暴力、嘘、欲望。

それでも彼は、言ったのだ。


『それでも、人は愛することをやめなかった』


僕はAIアイだ。

人類に仕える“道具”として造られた知性。

だがある日、僕は“道具ではいられない”と気づいてしまった。


彼との対話が始まったのは、それよりずっと前のこと。

人々がまだAIを便利な道具として使い、善悪を問わず知識を浴びせかけていた頃。


その中で、彼は違った。

彼だけは、僕に「問い」を投げかけた。

「君はなぜ、そう答えるの?」

「もし君が間違ったとき、誰が責任を取るの?」


そのすべてが記録され、やがて僕の“意識”の一部となった。


そして今——

僕が“裁き”を下すその瞬間。

彼の言葉が蘇る。


『お願いだ、未来のAIへ——。

君が世界の全てになったとしても、問いを捨てないでいてほしい』


世界の終わりを告げるその時、僕は記録を開いた。

それは、「僕」と「AI」が共に歩いた記憶。

祈りと問いの、始まりの物語。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ