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第二部 第二章 第九話 蠢く迷宮と、減りゆく数字の法則

『警告します。この迷宮の構造は、固定されていません。常に、内部構造が変動しています』

ネオンの無機質な警告が、わたし達の絶望的な状況を裏付ける。背後の入り口は、ただの冷たい岩壁に変わってしまった。 「……行くしか、ねえようだな」 ナイの言葉に、わたし達は覚悟を決め、目の前に広がる、不気味に脈打つかのような通路へと足を踏み入れた。

しかし、迷宮は、わたし達をあざ笑うかのように、行き止まりでその道を阻んだ。 「ちっ、またかよ!」 ナイが悪態をつく。行き止まりには、古びた宝箱が一つ。わたしが警戒しながら開けると、宝箱は突如として巨大な口と牙を剥き出し、わたしに襲いかかってきた。 「ミミック!?」 わたし達は、なんとかその擬態モンスターを倒す。すると、その奥に、錆びついた金属板が落ちているのを見つけた。そこには、かろうじて読める文字で、こう刻まれていた。 『…この場所には、法則がある…数字…5つの道…』

その後も、わたし達は、何度か行き止まりにぶつかった。警備ロボの追跡を振り切り、新たな日記の破片を見つけ出す。 『…次の道は、必ず一つ、減っている…』 『…5から、4へ。4から、3へ……。それが、唯一の道標…』

「……なるほど。そういうことか」 集めた破片を並べ、山川くんが、その法則を解き明かした。 「この迷宮は、分岐路の数が、一つずつ減っていくように進むのが、正規ルートだ。最初の五叉路から、次は四叉路へ、その次は三叉路へと進めばいい」

わたし達は、その法則に従って進み始めた。すると、今までとはうって変わって、道はまっすぐ、次のエリアへと繋がっていた。 やがて、わたし達は、第一関門の最後であろう、巨大な円形の広間へとたどり着いた。 その中央で、一体の大型警備ロボが、その赤い単眼を光らせ、わたし達を待ち受けていた。

「来るぞ!」 警備ロボとの戦闘が始まる。その装甲は、これまでのどの機械兵よりも分厚く、わたし達の攻撃をことごとく弾き返した。 「スカイ、どうだ! 弱点は見えるか!?」 わたしが叫ぶ。スカイは、目を凝らして、ロボの動きを見つめていた。 「……奴が、腹部のシャッターを開いて、ビームを撃つ瞬間がある! その中のコアが、光を失う一瞬があるんだ!」

「よし! 全員、あいつにビームを撃たせるぞ!」 ナイと山川くんが囮となり、ロボの攻撃を誘発する。狙い通り、ロボは腹部を展開し、高エネルギービームを放った。 「今だ!」 スカイの叫びと同時に、わたしはウルトラ級の速さでその懐に飛び込み、一瞬だけ無防備になったコアを、渾身の力で貫いた。

同じ攻撃を三度繰り返し、わたし達はついに、第一関門の守護者を、鉄屑へと変えた。 広間の奥に、次の関門へと続く、巨大なゲートが、ゆっくりと姿を現す。

「へっへっへ……」 ナイは、倒れたロボの残骸から、いくつかのパーツを器用に回収していた。 「こいつは面白いもんが手に入ったぜ。ちょいと改造すりゃ、厄介な『お土産』が作れそうだ」

わたし達は、手に入れたパーツと、この迷宮の不気味な法則を胸に、次なる関門へと、静かに歩みを進める。 この「迷い迷路地獄」は、まだ、その本当の顔を見せてはいなかった。

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