春、瞬殺
久しぶりに乗ったブランコ。
花粉症の私と桜で涙止まらない。
春、瞬殺。
地球は青かったって、宇宙飛行士。
私は日本人で、髪も瞳も真っ黒なんだけど。
それは関係ないか。
広く、広い世界。 掌に収まる世界を描いた地図。
無数の星を呼ぶ無数の名前。
私は無知の極地。
春の伊吹が、脳内を掻き回す。
春うららの今日、明後日、明明後日。
その頃にはみんな忘れてる。
春眠暁を覚えずって、強がりだよね?
だって、貴方には覚える頭がない。
ほら、それすらも忘れてる。
冬空に桜が息吹、春風に散って逝く、近代環境。
かなしきかな、歴史かな?
君と、僕はいつも、いつまでも上の空。
知っていても、知らなくても、知らんぷり。
同意をすることで、自分を偽るなんて。
それが社交餌隷でしょう?
削ぎ落とした髪は近所で燃やされた。
何にも無くなった頭で、外を歩く。
静かに、そっと誰も気付かぬように。
春風、散った腐った桜の花弁。 土生臭い、じっとり冷や汗。
寒いな、もう春なのに。 足が震える。
春、瞬殺。