降りそそぐ
買い物からの帰り道、天高く昇る太陽と青空が広がる空を見上げ呟く。
暑い…………。
雨降らないかなぁー。
街の中にここ1週間程の間纏まった雨は降っていない。
せいぜいパラっとなる程度。
だから大地も人も道も道沿いの公園も何もかもが乾ききっている。
でも浄水場のある川の上流の隣村やその奥に広がる山々には時たま雨が降っているから、渇水の心配は無いってのは救い。
ハアー暑い。
俄か雨で土砂降りの雨降らないかなぁー。
1寸先も真っ白な水の壁で見えなくなるくらいの雨が降ってくれると、嬉しいんだけど。
勿論ズブ濡れになるだろうけど、雨のシャワーを浴びれるならそれでも構わない。
そんな事を考えながら高速道路の下を通る市道を歩いていたら、頭上でドガン! って何かが爆発したような音が響き、アメが降って着た。
あ! あぁー、大粒のアメが身体に降りそそぐ。
高速道路上で大型トラックが横転事故を起こし大量の積荷の飴が高速道路下の市道に落下、偶々市道を歩いていた男性に降り注ぎ、飴のアメに打たれ男性は飴の山に埋もれて行くのであった。